第13話 「シャルばかりずるい」

 聞いてくれ。

 俺の幼馴染であるシャルさんなんだけど、結局あれからずっとうちに泊まったんだ。親が帰ってくるのが日曜だったから食事や掃除をしてくれて助かったけど。でもほぼひとりの時間がなかったので大変でした。

 羨ましいとか思った方、ぜひとも構っていただきたい。

 だってうちの幼馴染はナイスバディだよ。それで基本的に薄着なんですよ。大なり小なり男なら悶々とするじゃないですか。

 でも欲望を発散する時間が取れない。風呂やトイレですればいいのかもしれないけど、あの子の性格を考えるとノリで突撃してきて失礼しましたごゆっくりなんて展開にもなりかねないの。

 おかげである意味地獄のような休日だったよ。うちの両親は俺の面倒を見てくれて、自分達の夕食まで作ってくれたってことで感謝してたけど。

 シャルさんってマジでそういうところあざといよね。そんなアピールしなくても俺の両親の評価はカンスト気味だろうに。


「…………ふぅ」


 だがそんなことはどうでもいい。

 シャルの相手をする羽目になったせいで、景虎さんの家に行けなかったから小悪魔グラメイド見れなかったけど。週に一度は顔を出すって約束が守れなかったけど。

 今はまあどうでもいい話だ。

 景虎さんは俺よりも大人だし、電話で行けないことを伝えたら用事があるなら仕方がないって言ってくれたから。

 でも……ちょっと拗ねてる感じがしたんだよね。来週はちゃんと行けるように努力しよう。盛大に拗れたら面倒臭そうな人だし。

 話を進めよう。

 今は週明けの初日、月曜日。その昼休みだ。

 シャルさんと一緒に登校したこともあり、朝から昔馴染みの同級生からは夫婦だの結婚式には呼んでくれだのからかわれた。

 ただ俺とシャルの家は近い。

 それに時折シャルを起こしに行く身としては大した問題ではない。基本的に一緒に登校することが多いからこの手のことは昔からよくある話だ。

 なら何を問題にしているのか。それは……


「んぅ……」


 朝から雨宮の機嫌が悪いことだ。

 他の同級生は気が付いていないようだが、それなりに付き合いのある俺には分かる。

 というか、俺以外には普通の態度なのだ。俺には視線が重なるだけでムスッとした雰囲気を醸し出す。今もこっちを見て不機嫌そうだ。不機嫌そうなのに定期的にこっちを見るあたり雨宮さんって構ってちゃんだよね。

 まあそれは置いておくとして。

 女の子には女の子の日と呼ばれる男には分からない辛い時間があるのは知っている。ただ中学の頃から雨宮がその手の話で辛そうにしているのは見たことがない。何より俺にだけムスッとするということは、俺に原因があると考えるべきだ。

 しかし……俺には心当たりがない。

 もし相手が真友ことカザミンならば、ゲーム内でやらかした一件があるので理解できる。だが雨宮さんには似たようなことはしていない。そもそも、最近は一緒に遊んだりもしていない。

 ……もしや、いやむしろそれが理由なのか。最近俺が構ってないから不機嫌になっているのか? 雨宮さんならありえなくも……あ、こっちに来た。


「…………」


 雨宮氏、無言のまま前の席のイスを反転させ俺の机に弁当を置く。

 イスの上にちょこんと座り、慣れた動きで弁当を包む風呂敷を外していきます。アニメキャラの描かれた弁当を使うのなら風呂敷もその手のにすればいいのにね。


「ねぇねぇ雨宮さん、今日も鴻上と一緒に食べるみたい」

「いつものことじゃん。あのふたりって中学からあんな感じだし」

「そうなんだ。やっぱりあのふたりって付き合ってるの?」

「さあ? そういうのは聞いたことないけど、まあ付き合っててもおかしくないんじゃない。私としては雨宮さんが鴻上くんのあと付いて回ってるって感じだけど」

「何それ、それじゃカルガモの親子じゃん」


 今に始まったことでもないけど、そういう話は本人がいないところか聞こえない声量でやってくれませんかね。

 雨宮さんは気にしないだろうけど、俺は割と気にするんだから。男子だって色々と考えるの。下手したら女子より夢見がちだったりするの。

 でもひとつだけお礼を言います。

 雨宮さんに話しかけるネタをくれてありがとう。


「なあ雨宮、俺とお前はカルガモの親子だってよ」


 いつもどおり話しかけたわけですが……うん、雨宮さんの顔はムスッとだね。

 はたから見れば普段通りの無表情フェイスなんだろうけど、目や雰囲気を見れば機嫌が良くないのは分かる。これが出来ればあなたも雨宮検定3級です。


「……身長的に鴻上がわたしの親。でもそれだと兄妹以上の格差が生まれる。だからカルガモの親子はダメ。その表現は不適切。断固拒否」


 しょっぱなから言葉数が多いな。これは俺の勘違いでもなく不機嫌確定ですね。

 俺と雨宮の身長差って30センチ近い。中学の頃はもう少し差は小さかったけど、それでも並んで歩いてたら兄妹に見られたりした。

 故にそういう意味では、同級生からカルガモの親子だと言われるのも仕方がないのかもしれない。雨宮からすれば不本意でしかないだろうけど。


「ならいっぱい食べて大きくならないとな」

「いっぱい食べても縦には伸びない。鴻上のその発言はわたしを侮辱してる。大きくなる可能性があるのは、横にかおっぱいだけ」


 現実的な解答どうもありがとう。

 でもさ、教室でおっぱいだとか言うのはやめて。

 シャルみたいな誰からも公認されている二次元脳なら問題ないけど、クラスのマスコット的なあなたが口にしたら大変だから。俺が言わせてるとか誤解が生まれかねないから。


「ねぇ雨宮さん、今日は何でそんなに機嫌が悪いの?」

「別に悪くない。いつもどおり」

「そうだね、俺以外にはいつもどおりだね。俺、雨宮さんに何かした?」

「……何もしてない」


 なら何でそんな態度なの?

 と問いかけようとした矢先、空気をぶち壊す勢いで奴は現れた。


「どうもお邪魔しマ~ス! シュウ、一緒にご飯を食べましょう。今日はおみやげとして風見さんを連れてきました!」

「ちょっシャルさん、そんなに大声出さなくても聞こえるから。恥ずかしいからもっとボリューム落として。それと逃げたりしないから手を放してくれないかな」

「お断りしマス」

「何で!?」

「ワタシが風見さん、いえ悠里さんと手を繋いでいたいからデス」


 首から上だけにフォーカスを当てれば美男美女に見えなくもないだけに誤解が生まれそうな発言だ。

 まあ俺は顔よりも下に視線が行っちゃうけど。だってFカップとGカップが仲睦まじく触れ合っているから。

 ……いや~カザミンって押しに弱いよね。シャルの勢いに負けて結局手を繋いだままこっちに歩いて来てるし。

 あ、突然話題を変える奴だなって思わないでね。

 みんななら理解できるでしょ。俺の目の前には雨宮さんが居るの。雨宮さんって自分より大きなお胸には色々と思うところがあるじゃん。

 だから……あのふたりのお胸をじっと見てると、簡潔に言って俺の身がデンジャラス。


「どもども、お邪魔しマス」

「お、お邪魔します」

「はいどうぞ……にしても入って来るなりイチャイチャするとは。仲良しですね。カザミンなんてシャルを普通に下の名前で呼ぶようになってるし」

「別に仲良しってわけじゃ……ただシャルさんは毎日のように連絡してくるし、ゲーム内でシャルさんって呼んでるならこっちでも呼べってうるさいから」

「仕方なくなんデスカ!? うぅ……シャルさんショックのあまり泣きそうデス」

「いや、その仕方なくとかじゃなくて!? その、えっと」


 カザミン、シャルが自分のことをシャルさんだとか呼んでる時は本気で言ってる可能性は低いぞ。でも俺は、何事にも真面目な気が好きだよ。休日ずっと不真面目な人間の相手をしていたから余計に。


「冗談デス。悠里さんは本当からかいがいがありマスネ」

「冗談って……もう、そういうのやめてくれないかな。あと下の名前で呼ぶのもやめて欲しいんだけど」

「何でデスカ?」

「それは……きゅ、急に呼ばれると恥ずかしいし」


 その気持ちは分からなくもない。

 でもさ、親しくなったら気が付かないうちに呼び方って変わるものじゃん。わざわざ下の名前で呼んでいい? とか言わないことも多いと思う。初対面のときから打ち解けようとする場合は別だけど。


「え~いいじゃないデスカ。ワタシは悠里さんって呼びたいんデス。名前で呼び合って友達って関係を始めたいんデス」

「そういうセリフは栗毛の子がシャルさんに向かって言うものだと思うんだけど」


 うんうん、シャルさん金髪だもんね。

 でもシャルさんってキャラ的には金髪の運命さんより小狸さん寄りだよね。まあ本編よりは外伝作品の小狸さんだけど。


「まあ……シャルさんがどうしても呼びたいなら別に構わないけど」


 もうカザミンったら強がっちゃって。

 本当は名前で呼んでもらえて嬉しいくせに。カザミンにも女友達が出来たようでお兄さんも嬉しいよ。シャルみたいなのが友達で本当に良いの? って聞きたくもなるけど。


「じゃあカザミン、俺も悠里って呼んでいい?」

「ダメ、それだけは絶対ダメ!」

「そこまで言いますか……」

「いや、その、だって……君にはもう愛称呼びを許可してるし」


 なるほど。

 そう言われてしまうとこれ以上は……いや待て、確かに前ほどは減ったが今でもたまに愛称呼びを否定されているような気がする。

 まあ本当はカザミンを下の名前で呼べなくていいんだけどね。ノリで言ってみただけだし。恥ずかしそうなカザミン可愛かったし。そもそも……俺も今更カザミンを下の名前で呼ぶとか恥ずかしいし。


「ふ、残念でしたねシュウ。悠里さんを悠里さんと呼べるのはワタシだけデス。どうデスカ? 羨ましいデスカ?」

「いやそこまで。そもそも、まだ雨宮が残ってるし」

「わたしは別に風見のままで良い」


 雨宮さん、きっぱりと言うのはあなたの良いところだけど。

 でもその言い方だと、カザミンのこと名前で呼ぶ気はないって言ってるようにも聞こえちゃうからね。ちょっとカザミン寂しそうだよ。


「そ、そっか……まあそうだよね」

「ん……でももう少し仲良くなったら下の名前で呼びたい。そのときが来たらわたしのことも下の名前で呼んで欲しい」


 雨宮さん男前かよ。

 堂々とそんなこと言えるなんて主人公適性高すぎだよね。おかげでカザミンもクリティカルしたのか乙女感出てるよ。


「一段落したようなので話を戻していいデスカ?」

「ん」

「では遠慮なく」

「話を戻すってお前の話題を完結してなかったか?」

「ちょっ、そういう話の腰を折るような発言しないでください。ワタシにはまだ言いたいことがあるんデス!」


 あ、そうですか。それはすみませんでした。

 でもご飯は食べていいかな? 昼休みの時間は限られてるし、雨宮さんとは割と気にせずモグモグしてるし。それ見てたら俺も食べたくなってきたから。

 ま、普通に食べちゃうんですけどね。

 許可を取ろうと取らなかろうと、シャルさんは勝手に話を進めるだろうし。


「いいデスカ、シュウ! ワタシはついに悠里さんを攻略し、下の名前で呼べるになりました。この一点に関してはシュウよりも先に進んだようなもの。つまり、シュウから悠里さんを寝取ったにも等しいわけデス!」

「――ブホッ!?」


 盛大にむせた。カザミンが。


「ななななな何を言ってるのかな! こ、ここは学校だよ。大体私は鴻上くんと付き合ったりしてないから。その表現はおかしい、絶対におかしいよ!」

「でも構図だけ見れば悠里さんワタシにNTRじゃないデスカ」

「だからそういうこと言わないで! 私にはシャルさんのものになった覚えはないから。私は私自身のものだから」

「ワタシを縛れるのはワタシだけ……みたいな?」

「何で中二病的解釈になるかな!」

「悠里さんの創作物にひとりはそういうキャラが居るんで」

「創作の中なんだからそういう濃い目のキャラが居たっていいじゃないか! そっちだって口にするのも躊躇したくなるようなド畜生なキャラ書いたりしてるんだから」

「それはほら、ワタシの書いてるジャンルがジャンルですしおすし」


 無邪気な笑顔を崩さないシャルと、そんなシャルを睨みつけるカザミン。

 毎日連絡取り合ってるとか言ってたけど、スマホ上でもこんなやりとりをしているのかね。いやはや、仲良し仲良し。

 それに比べて……雨宮さんの機嫌がどんどん悪くなってる。

 何で分かるのかって? だって表情は変わってないけど、おかずを口に詰め込む速度が増してるもん。よく噛んでから呑み込むあたり偉いよね。


「あ、雨宮さん……何やら言いたいことがあるなら言ってみては?」

「別に……」

「いやいや、そう言わず」

「本当に何でもない。鴻上が風見と仲良くクエストこなしたり、シャルが金曜から鴻上の家にお泊りしてたみたいだけど。わたしがとやかく言うことじゃない」


 それはもうハブられたみたいで寂しいと言っているようなものです。とやかく言わないとか言いつつ言っちゃってます。

 でもその素直さのおかげで理由がはっきりした。ありがとう雨宮さん。

 だけど……何でそういう話が雨宮さんに漏れてるんでしょうね。俺はそのへんの話をしてないんですが。


「てへぺろ♪」


 やっぱりお前か!

 何だそのうっかり言っちゃいました。ごめんなさい。でも後悔はしてません、とても言いたげな顔は。そのメガネかち割るぞ。俺が選んだの掛けてるからって壊されないと思うなよ……。


「シュウ、そんなに見つめられるとシャルさんドキドキしちゃいマス。中途半端に優しくするくらいなら思いっきり激しくしてください」

「お前には手を出さねぇよ。あと罵ってもやらん」

「そんなっ!? ウザがられてスルーされるのは良いですが、放置プレイは嫌デス。構ってくれないとシャルさんは泣いちゃうんデス!」


 平然と嘘を言うな。

 大体金曜から今日に至るまで十分に構ってやっただろ。これ以上欲しがるのは強欲だぞ。俺にだって気分が良い時と悪い時があるんだからな。お前ばかり構ってるわけにはいかん。


「またシャルばかり……」

「あ~マイさんごめんなさい! 別にマイさんを除け者にしようとか思ってるわけじゃないんデス。ノリと勢いに任せて会話しているだけなんデス。ワタシはマイさんのこと大好きデスヨ。だからシュウのことは嫌いになってもワタシのことは嫌いにならないでください!」


 そこはワタシのことは嫌いになってもじゃないの?

 何て自分勝手な女なんでしょう。それに謝罪までノリと勢いでこなすんじゃありません。収拾付けるには俺が話すしかなさそうなのに話しづらくなるでしょ。


「えっと雨宮さん」

「何?」

「そのですね、別に雨宮さんを蔑ろにしていたわけではなく……最近はみんなの都合が合わなかったと言いますか。たまたま雨宮さんと遊ぶ予定がなかっただけだと思うんです」

「ICOしてるなら連絡してくれても良かった。シャルがお泊りしてるなら土日に呼んでくれても良かった」


 いや、それはそうなんだけど……カザミン、どうしたらいいかな?


「視線で助けを求めないでくれないかな。まあ私にも責任の一端はあるからやれるだけはやるけど」


 さすがはカザミン、持つべきものは真友だね。


「雨宮さん、お泊りの件に関しては私もシャルさんから嫌がらせの連絡もらって悶々とした。正直そっちに関しては何も言わないよ」


 さすがはカザミン、とても現実的な女だね。

 まあ俺の幼馴染が迷惑を掛けたわけだし、そこまで助けてもらうのは図々しいか。うん、そうだよね……シャル、もし今日何かしら拗れたら覚悟しとけよ。俺だってやるときはやるからな。


「ただクエストに関しては悪気はないというか仕方がなかったんだ。雨宮さんだってスキル熟練度を上げる指輪がもらえるクエストは知ってるよね? あれは人数制限があるし、雨宮さんはすでに上位スキルを取ってるわけだから無駄足でしょ?」

「……ん」

「それに……ここだけの話、鴻上くんは雨宮さんに少しでも追いつこうと思ってあのクエストを受けたんだよ。上位スキルも雨宮さんと同じ双剣術の方を取るみたいだし」


 声量は絞っているものの俺やシャルに聞こえていてはここだけの話ではない。

 何より……そういう言い方はやめてよ。何か恥ずかしくなってくるじゃん。

 俺は別にマイさんと同じ強さとか目指してないし。少しでも強くなりたいだけだし。でもそれはゲームをやっていれば当然の感情でしょ。決闘して1ダメージも与えられないのも悔しいしさ。


「だから雨宮さんが今やってること一段落したら、また鴻上くんのサポートをしてあげればいいんじゃないかな。雨宮さんは彼の師匠なわけだし」

「ん、分かった。また鴻上をビシビシ鍛える。わたしよりも強くなってもらう」


 雨宮さん、機嫌が上向きになってくれたのは嬉しいんですが……。

 これだけは言わせてください。あなたの目標はおかしいです。そう簡単にあなたより強くなれるはずがありません。俺には主人公染みたスペックはないんです。


「シュウ、頑張ってください。ワタシも鉱石集めに行く時は声をかけるんで」

「それは応援しとらん。扱き使おうとしてるだけだ」

「今日みたいに毎日お弁当作ってあげますから」


 それはどうもありがとう。

 でもね、何でこのタイミングで言っちゃうかな?

 今日は朝までうちに居たから作ってくれただけでしょ。うちの母さんを楽させてくれるために作ってくれたんでしょ。

 それを説明せずにそれだけ言ったら誤解が生まれるじゃん。雨宮さんの機嫌どうなってるかな……


「シャルばかりずるい」

「じゃあマイさんも作りましょう」

「ん。でもわたしの腕じゃシャルより美味しいもの作れない。それに鴻上はそこまで大食いじゃない。2人分は大変」

「マイさん、お気遣いの出来る女デスネ。シャルさん感動デス。では、交代でシュウのお弁当を作ることにしましょう。あ、悠里さんもやります?」

「いや、私は遠慮しておくよ」


 学校に変な噂が流れても困るし……。

 そんな顔をカザミンはしているよ。俺としては、そう思うならこのふたりの会話を止めて欲しいと思っちゃうよね。

 もう少ししたら文化祭の準備とかも始まるっていうのに……。

 からかわれたりするのは甘んじて受け入れますので、人間関係がもつれるような面倒事は起こりませんように。俺は平穏な学校生活を送りたいので。



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