アンケート:2年1組 ミサワ ノドカ
小学校のころから続く見慣れた質問ばかりが並ぶ紙面を凝視して、細長く息を吐いた。決まりきった設問と、何度も答えてきた回答には正直うんざりするのだ。平仮名から漢字に、ゴシック体から明朝体に文面が変化したくらいで、これが果たして社会に、学校に、教師たちに活かされているのかは知りようもない。が、きっと大量に紙を消費して終わるんだろう。自殺事件とかが起こったら、そこで初めてきちんと目が通されて、大した需要とかないんじゃないのかな、とか感がえながら淡々とこたえていく。
学校は楽しいと感じますか?
今悩んでいることはありますか?
悩みを相談できる人はいますか?
この学期にはいっていじめられているのを見た、聞いた事はありますか?
そんなものばっかり。回答はテンプレ化していて、考える事も無くなった。おかげで時間が有り余る。
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何がしたいんだろう、なんでこんなものを書かせるんだろう、書かせるならちゃんと活かしてほしいしさ。時間の無駄とすら感じてしまうのは私の思考がおかしいのだろうか。
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「せかい」に多少の不満がある少女の話
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