レベル37信念とプロミスの衝突セオリー

青天の霹靂へきれきだった。

エデン教会の護衛の数人と

異世界の勇者を使い侵攻した。

それを、フェアリーの睡魔で

解決したと思いきや、

虎視眈々と狙いを構えていた

悪魔が軍を率いって襲撃。

3頭竜や星サイズ隕石いんせきを破壊した。


「ざっと、説明したけど理解は、

したです?」

「「いえ、全然」」


コバルトブルーの妖精は、

説明を求めて来た異世界の元勇者に

事情を説明。そして、この返事。


「いや、だってよ。そんな

戦々恐々せんせんきょうきょうに堕ちいたとはいえ、そんな

荒唐無稽なこと言われてもなぁ。

理路整然に頼むぜ」


四字熟語が、多いなぁとフタリの

隣に立つ僕はそう心で呟いた。


「くくっ、世界王と契約されし

妖精よ。理解はした。

3頭竜を使役をどうすればできる」

「キャーー!かーわーいーいー。

ヤバいよ!人形さんが飛んでいるよ

ヤバイよ!それ人形さんじゃないよ

ヤバイよ!なにかわいい!ヤバイよ

ヤバイよ!これは、もう触りたいよ」

「このツヤツヤした青髪・・・

どうすれば、あんなファンタジーな

カラーにできるのか。

一度、摂取して研究しないと」

「た、助けてです!

倫理観が崩壊したサイコパスの

たまりばで、支配しているです」


それは、失礼だと訂正した方が

いいのではと考えるが、なるほど

カオスだ。


「うわー、歓迎ムードが

別の意味でヤバイ事になってるよ」

「でも、みんな暗かったのに今は

元気で良かったと思うよ」


フェアリーは、引き

ティファニーといえば、

その混沌とした

状況でも慈しみ微笑んでいる。

本当に天使!


「そろそろ行くか・・・

スタンバイしてくれ

フェアリー、フタリ!」

「ど、どうしたの?

シゲザネもう戦いは終わったんじゃ」

「ティファニーまだだよ。

エデン教会を壊滅させないと

・・・いけないんだ」

「かい・・・めつ。

だ、ダメだよ怒りに任せるのは!」


壊滅という言葉をするのに

抵抗はあった。

それゆえに、責任がある・・・

僕はティファニーや他の別世界に

呼ぼれた奴隷とされた

傷ついた勇者のためにも・・・

約束を反故ほごにした

エデン教会の教皇を

武力行使という過激なことで

訴えないと思っている。


「だけど、僕がやるのは命を

奪うのじゃなくて、抑止力を与えに

いくんだ。

具体的には圧倒的な力を目にすれば

今度こそ敵にしないだろうなぁと

思っているんだ」

「そんなわけで」

「どうか、吉報をお待ちして

くださいです」


フェアリーとフタリが言葉も

にこやかに口にする。

妖精は別々の肩に乗り、あとは

ティファニーにエールを

もらうだけだなぁ。


「それなら、わたしも一緒に

行かせて!」

「わるいが、駄目だ。ティファニー

を危険な目に合わせたくないから」

「いやだよ。わたしも戦えるよ!

フタリのおかげで勇者になれた。

だから、一緒に行かせて」


ティファニーが勇者にさせた力は

スキル欄にあらゆる最上級でも

手軽に契約できるものがあった。

僕的には、どうしても勇者という

単語はすでに悪だと

認識している。夢に焦がれた

気持ちは霧の中に消えっていた。


「何度も頼んでも駄目なんだ。

ティファニーが泣く所なんて

2度と見たくない」


僕がこの異世界で消えていくのを

必死に抵抗しながら、

聞いていて悲痛になる叫びと涙。


「ダメなら、それがダメだよ。

シゲザネ・・・死ぬときは

一緒がいいよ。

だって、わたし大好きなんだよ!」

「ティファニー・・・」


まさか、そこまで追い込んでいたことに嬉しくもあり、破滅を望む一種の

狂気も感じた。

そうさせたのは、僕なのだろう。


「仮に僕が亡くなっても、

あとを追うとかそれだけ

やめてほしいんだ。

ティファニーには、フェアリーや

フタリもいて、友達の夏目など

他のここにいる人と知り合った

人達がいる・・・悲しむんだ。

みんなが・・・それにだよ。

僕と同じく苦しんでいる人達を

助けてほしいんだ」


正気に戻せるには、時間がかかる。

それでも、これは伝えたいと

衝動が・・・違う!

恩人に対する恩返し

本当に好きな相手に送る

助けるのが、僕の目的

理由なんて尽きないほどにあるため

行動へ動かしたのは・・・心。


「シゲザネ・・・」

「見守ってくれた

フェアリーとフタリも

言うことはある?」

「伊達よりも、わたしの方が

愛しているよーーー!」

「フェ、フェアリーそれは」

「空気を変えた方のです。

ティファニーさん・・・必ず

帰りますので待っていてです」

「そのセリフ僕が使いたかったよ」

「無理です。そんなクールな

セリフはシゲザネでは無理です」

「あはは、ひどいけど

その通りかもなぁ」

「まさしく、愛別離苦あいべつりりくだね」


ここで、桃色のフェアリーが

からかいを終わらせようとしない。


「あいべつりりく?」

「ティファニーの疑問を

答えましょう!

家族や夫婦の別れるのがツラくなる」

「フェアリーーーー!!?」

「・・・うぅー、でも一理ある!

娘が言うんだから、夫婦だから」

「ティファニーも変に納得しないで」

「い、イヤだった」


上目遣いで瞳には涙目。

拒絶されるのが、怖いと表情に

出ていて、こんなときなのに

ドキッとした。


「キスでもどうです?」

「そ、そうだねフタリ。

シ、シゲザネ・・・その・・・・・

いいかな?」

「そ、それはいつかは・・・

行ってくる、じゃあ!」


僕はこの漂う甘酸っぱさに

耐えれず転移魔法を使おうとした。


「か、必ず帰ってきて!必ずだよ」

「もちろん!」


ティファニーは明るい声と笑顔。

僕も釣られて明るく

返答するのだった。

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