レベル29 読心術スキルはオソロシイ

ベッドにある程度の距離で隣に座る状況と

心の声らしき声が聞こえ僕は今すこぶるに

パニックとなった思考と想いをなんとか

深呼吸でわずかだけど落ち着かせることに

成功する。


(じょ、状況整理だ・・・えーと

ティファニーの心の声が聞こえたこと。

そして赤いネグリジェが可愛い・・・・・

いや、違う!そうじゃなくって、

可愛いのは当たり前で――)


全然だった。僕の唯一の冷静に動いていた

思考領域が乱れるのを味わうことになる。

仕方ないことだと思う・・・いや、立派

だったて自分で自分を褒めるほどに

頑張ったのだ!

日本の僕は、女の子と話したことなど

1度もない。

異世界で転生してから危険な戦いに駆り出される勇者としての頃は何度か話す機会があったけど、あれは心が半分以上が死んだような

心境だったから話した認識感覚なかった。

その僕の言葉や心配など色々と話ができた

のが隣にいるティファニーで

そして、初恋相手でもある。苦しいことが

あったけど、今は別の意味で苦しい想いで

どう乗り切るかと悩む。


「な、なんだかシゲザネと上手く話せなく

なったような気がする・・・あっ!

伝えたいのになんだか伝えれないことが

もどかしくって・・・・・」

『わぁー!?上手く話せなくなったのを

文字通りに捉えるような聞こえるよ!

これじゃあ。

伝えたいことや話したいことあるのに

告白の返事を考えてしまって前のように

うまくいっぱい話せないよ・・・・・』


またも心の声が聞こえ僕はその想いを

知りそこまで想っていたことに嬉しくもあり

申し訳ない気分になり返事しようと決めた。


「ティファニーその告白の返事は

一年でもそのずっと先でも構わないから

思い切り話そう!僕はティファニーと

他愛ない話がするのが好きなんだから」

「あ、あの・・・ありがとう。

嬉しいよ。えーと、その、わたしって

顔に・・・出ていた?」

「うっ、それは・・・」


上目遣いで恥ずかしさを耐えながらの

問いに僕は答えをきゅうする。

そ、そうだ!フタリならなにか助言とか

サポートをできると期待して視線を

左肩に座る妖精へと向けるが

首を横に振られる。

頼るなか無理だどちらかだろうかと

少し考える。


『うぅ~、恥ずかしいよ・・・わたしが

大好きだって言われてドキドキしているのに、最近のシゲザネはカッコいいし

かわいい反応をする。わたしはこう

胸が痛くなるほどに大好きなのに

どうしてそんなに話し掛けてこないの

かな。もしかして大好きじゃなく

なって・・・』

「ティファニー大好きだよ。世界一に

大好きだ・・・・・はっ!?」


さすがにティファニーの顔を向けるのが

限界に達した僕はティファニーのいる

反対の方角に上半身ごと向ける。

なにをやっているのだろう僕は・・・

大好きな人であり心の恩人でもある

ティファニーに全力で応えようといつも

思っているが、今日は控えないといけない。

つい心中に聞こえる声にも

ほとばしる感情のままに

想いを言葉に出てしまうのだから。同棲していてもこう入ったことなかった。

それに僕の人生で女の子部屋なんて

入ったことなんてないのに

照れている意中の人に大好きだと言って

・・・なんだろうこの美少女ゲームは?

しかしこれが現実だと否応なしに、

感じさせる。ゲームと違う恥ずかしさで

沈黙ができて視線をティファニーに

戻そうとある程度まで回復してもまたすぐに

反射的に反転。


『目が合っただけで、こうドキドキするなんてわたし知らなかったなぁ・・・

でもなんだか甘酸っぱい。』


さらに追い打ちを掛けるように心の声。

それがあり僕はしどろもどろが

長く続く羽目になる。


「スゥー、ハァー・・・よし!」

『よし、落ち着いた!シゲザネがよく

やっているから、試しにやったけど

効果あるようだね』


なので、永遠と思われるほどの突然の沈黙を破るのはフェアリーやフタリまして僕では

なくティファニー。


「その・・・シゲザネ。告白の件だけど

今、答えるねぇ。わたしも・・・・・

大好きだよ!たぶんシゲザネよりも

大好きだって自信がある」

『キャーーーー!?へ、返事したよわたし

・・・シゲザネがわたしの事を大好き

だって分かるのにどうしてドキドキが

前よりもドキドキするの!?

わたしが男の人と1度も恋愛経験がない

からかな?シゲザネはきっと経験がある

からあそこまで大胆になれるよね』

「それは、ちがうよティファニー」


ティファニーの告白に悶えるような絶叫を

裏で聞こえてしまい良心の呵責で苛まれると

僕が恋愛豊富な考えに至るティファニーに

否定をする。


「シゲザネ?」

「僕は一度だって女の子と付き合ったこと

なんてないし、前に好きになった女の子が

いたけど今、考えれば本気に好きに

なっていないと思う。憧れとか外側しか

見ていないもので、あれが

好きはずがない!」


日本での、学校生活に僕は積極的に話を

掛けられた女の子に好きになったことが

ある。片想いだったけど、これが

好きって感情かなと思っていた。

しかし、違うと今は断言できる。

僕はあの行動力と容姿が好きであって

内側まですべて好きになっていなかった。

それを教えてくれたのも、ティファニー。

ある本にこう一節いっせつがあった、

初恋は叶わぬものだって。付き合っても

最後は別れるのが運命と。

しかし、だけど僕はこれは例外もあると

思っている。僕はティファニーが冷めること

は絶対にない。それにおそらくティファニー

も同じ気持ちなはず。


「よ、よく分からないよシゲザネ。

いったん落ち着こうねぇ」

「ごめん。浅慮せんりょなのは

分かっている・・・だけどこれだけは

伝えたいんだ。本当の初恋をしたのは

ティファニーとずっと居たいのも

離れたくないなんて考えていて・・・

だからこんな言葉しか言えないけど

ティファニー・・・大好きだ」


大好きの上位の言葉が出てこず代わりに

気持ちと目で僕は答えることにした。

ティファニーは、僕の語彙力ボキャブラリーの無さに辟易して呆れたのか

口をあんぐりと目をし、なんども瞬きする。

それに思考も止まっていて内外は聞こえず

そして、遅まきながらまたも盛大な告白劇に恥ずかしくなってきた。

穴があったら入りたいよ本当に。


「・・・・・大好き」

「ああ。・・・え?今なんて――」

「大好き。わたしもこれが最初の恋・・・

それに、最後の恋だと想う」

『シゲザネもドキドキしている・・・

嬉しい。同じ気持ちでいてくれたことのも

大好きって一緒に恥ずかしいのに幸せで

しかたないよ』

「・・・ありが・・・とう・・・・・」


だ、ダメだ!耐えれない。顔を見れないのと

鼓動が止まらずにいることも

顔がニヤけしまうほどの多幸感。

しばらくの沈黙が再びできると

欠伸をして、僕とティファニーの顔の間に

飛びそこで止まるのはフェアリー。


「イヤー、とうとうティファニーも

告白しましたね伊達。これで事実上の

恋人。おめでとう伊達とティファニーの

ほぼ夫婦確定のカップル♪」


フェアリーのその満面な笑顔は

まるで自分のことのように喜びだった。

小さいのにまるで姉のように

頼もしく思える。


「ありがとう。もしかしてこの流れに

持っていかせたのって・・・」

「はい。フタリとわたしが企てた計画!」


ティファニーのことで頭がいっぱいだったから、フェアリーとフタリのことが

よく見えなかった。そして、騒ぐフェアリーが最後まで僕とティファニーを告白を

静観していたことに計画的さを感じたので

問いに認めた。


「そうか・・・でも、あれはしなくても

よかったんじゃあ?」

「あれ?なんのこと、あっ!もしかして

わたしが静かだったことか。

仕方ないか、ことのような

透き通るわたしの声音ボイス

聞こえないんじゃ不満だよね」

「いや、それは別にないかな」

「ひど!?伊達のくせに何気にひどい!

なんか言ってよティファニー!」

「うん、わかった。

シゲザネ恥ずかしいからって、そう

言うとよくないよ」


僕の言葉に傷ついたフェアリーは

天使のティファニーに頼りご助力を得る。

ティファニーは、人差し指を前後に

動かして、優しく注意をする。

僕達なりのからかいで会話の一種で

別に本気で言っていない。ティファニーの

本音の裏が聞こえるから間違いないけど

フェアリーは、声音などで理解している。

もちろん、フェアリーの声は琴のように

透き通っていると思っている。


「それにしても、フタリがどんな事を

するかって、ひやひやしたけど

僕のためになんだかありがとう」


左肩に見守ってくれたフタリに視線を

向けお礼をする。なぜか、次世代型の

浮く透明の正方形とその中央に置いたような

球体を激しく静かに回転しながら

手のひらをかざして軽く動かすフタリは

僕の賛辞に怪訝な表情だった。


「それはなによりです。しかしシゲザネ

その考えは半分あたりです。しかし

わたしの個人的な野望はまだですよ!」


球体が光はじめ目を閉じる。光がおさまった

のかゆっくり開くとあの最新技術のような

ものを消えていた。


「フタリ今のは?」

「スキルの・・・ええーと、シゲザネから

借りたスキルなどコントロールで

操作などしていたんです!」

「フタリ・・・ケガはない?」

「心配ありがとうですティファニー。

おかげさまで、元気です」

「ほへぇー、また楽しみがあるわけです

かい、いとおしきの妹よ!」

「はいです。そんなところですが、

気になる点が一つです」


僕らの質問にフタリは落ち着いた物腰で

答えていく。しかしフェアリーの問いには

こめかみに触れる。


「へっ、どうした妹よ」

「誰が妹ですかです!?姉ならおとなしい

わたしがです」

「いやいや、先に生まれたのはわたし

なわけでしょう?だから後から出てきた

あなたが妹よ」

「そうだとしてもです!わたしが

人生経験や知恵があるのでわたしの方が

姉的であるはずです!」


まさかのケンカだった。フェアリーが

疲れきっているフタリの前まで移動し

睨み合う。うわぁ、僕の左肩に争わないで

ほしいなぁ。


「ダメだよフェアリー、フタリ仲良く

しなきゃ!」

「そうだぞ二人とも。」

(ティファニーの愛の告白に僕はまだ

顔が熱いし、鼓動こどうが収まらないのだが、ティファニーはどうだろうか?)


少しだけと視線を向けると、ティファニーが

すでにこちらに向いていて僕に見られるのが

恥ずかしかったのか、視線を逸らす。


「くく、もう効果が表れたようです!」

「ほー、ほー、それはそれは」


二人の妖精は楽しそうに少しわるく笑う。

そして、フェアリーはティファニーの

右肩に座り足をブラブラと動かす。


「シゲザネ気になったのですが

もしです。もしティファニー以外の好きな女の子がいったら、どうしますかです?」

(ティファニー以外に好きな・・・

それは考えられない。それに絶対に

ティファニーよりも好きな相手は

いないだろうと宣言できる!)

「いないよ。その前に急になんの質問?」

「シゲザネ、ティファニーを見てです」


フタリの言葉にティファニーを向けると

体を少し丸めうつむけになっていた。

表情を隠そうとして・・・


「今日のシゲザネ大胆だよ。

・・・うぅ~」

「ティファニー・・・大胆って?」


フェアリーとフタリに煽られ言動には

気を付けたつもりだったけど

なにかしたのだろうか・・・

ティファニーの心の声が今は聞こてない。

・・・聞こえ・・・・・・!?


「フタリ。もしかして僕がフタリに

渡したスキルって」

「やっと気付いたようです。

そうです、読心術どくしんじゅつなのです!」

「なっ―――!?」


読心術。心を呼ぶスキルだ。僕が知らずに

聞こえたのもこれが原因だったわけか。

そして、今そのスキルを悪用しているのは

フタリ。もしかしてなくてもこれが

目的だったわけになる。


「い、いちおうお聞きになりますが、

フタリさんティファニーにそのスキルの

恩恵を・・・」

「はいです!これからですよです」

「う、うわあぁーー!?」

 (ティファニーが僕の心を読まれる。

立場が逆転しまう。お、落ち着け。こう

なにも考えなかったらいい。

・・・こうしてティファニーの髪を見ると

スゴくキレイだな。きらめく

赤い髪が長く流れる姿は女神で

笑顔は天使でなによりもすごく可愛い)

「わ、あわわ・・・あっわ」


しかし想いを隠しきれるわけがなく

どんどん心の声がティファニーに入っていき

いしゅくしてしまうのだった。

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