第4話

 ジェット形態のドラゴンの至る箇所に設けられた機銃が閃光を放ち、それを受けたフォーリナーロボはスパークと火花を散らし金属の軋む、まるで鳴き声のような音を響かせたじろぎ、その際フォーリナーロボの緩んだ手からナイトは危うい所を脱出した。


 それを見届けたドラゴンはフォーリナーロボとヘッドオンしたまま滞空旋回し機銃による攻撃でフォーリナーロボを牽制し続ける。


「よっしゃあ! ナイト、聞こえるわね!」


「む!? プリンセス・フレア、何処から!?」


「アンタ転生機なんだから通信くらい分からないわけ……? と、兎に角ちゃちゃっと合体しちゃいなさい!」


 その時何のことやら分からなかったナイトの直感が語った。それに従い彼は飛行のために噴射している蒼白い炎を勢い良く噴かせてドラゴンへと接近、その背へと飛び乗った。


 準備は整った!

 フレア姫はペンダントを再び手にし、それを掲げる。白い閃光が輝き、そして彼女は唱えた。


「プリンセス・フレアが命じるわ、転生機ナイト、機身転生! 今こそ守護の巨人となり――世界を護りなさい!!」


 その時、フレア姫が掲げたペンダントから一条の光が転生機ナイトの元へと奔った。その閃光を額のリンカーネーション・ジェムに受けた直後、ナイトの中を熱い力が駆け巡り、それはやがてペンダントと同じ輝きとなって機体各所のジェムから放たれ、彼とそしてドラゴンを飲み込むのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る