第2話

でもパパが帰ってきた!

パパも??ごはんくれうぅ!

パパが??トイレそうじしてくれるうぅ!

その時は、パパが急に親しく思えた。

パパはいつものように無言だったけど…。










ぼくがおうちに引き取られたときのこと。今でもおぼえているよ。


ママとパパが迎えに来てくれた。

ぼくの兄弟はとても元気でぼくより先にママ、パパに会いに行ったよね。

玄関でじっと、みんなのことをみつめているとき

ようやく、ぼくはみんなに合流できたんだ。

みんなのうしろでママとパパを見つめてた。


あんまし、急に動けないし、みんなといっしょに動くのも気がひけていたんだ。

いつもお食事は、ぼくがいちばん最後、みんなが食べたあとだったし。

どうせ、元気なみんなが先にもらわれていくんだろうな、とわかっていたから…。




パパのジーンズに、がじがじ、のぼろうとしていたぼくのにいちゃん。

パパの顔は笑っていたね…。





そして、ずっとうしろにいたぼくを見つけてくれたね。

そしてママと何かお話ししてた。


ぼくが住んでたおうちの人は少し悲しそうな顔してた。

ぼくも少し悲しくなった…。




それからぼくは、ママとパパに連れられて車に乗ったんだ。

途中で、スーパーで止まったね。なにか買い物したの?


そしてぼくは、これからどこへいくんだろう?

どこかわからないけれど、ぼくはとてもワクワクしてたよ!

広いおうちだったらいいのになー!




ぼくのなまえが決まった。トムだ。


新しいおうちには、すでにジェリーという名のデブのハムスターもいたよ。


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