第47話 読まぬ書籍の頁算用
諸々の事情により、スマホで使っていた読書メーターをパソコンで管理するようになった。すると、スマホでは無かった機能に気が付いた。
例えば、読書を何日続けたのかをカレンダーで表記する機能、または、今月や今年の読書冊数やページ数をデータ化する機能である。
これを見て、私は俄然やる気が出た。「継続は力なう」で小説を書くを何日も続けられているという前例があるように、数値化すると「もっとやったれ」と思ってしまうタイプの人間である。
一先ず、去年読んだ本のページ数を出してみた。その結果に、私は愕然とした。
総ページ数「9785ページ」……もう少しで、一万ページだったのだ。
別に、誰かと勝負しているわけではないし、去年に立てた三十冊の小説を読むという目標は達成できていた。しかし、一万ページまで三百ページもいらなかったんだと思うと、なんだか歯痒くて悔しい。
そのため、私の今年の読書の目標は、「とにかく好きな作家さんの本や気になっているシリーズものを極める」に「一万ページを超える」が追加された。
すると、不思議なもので、今度はこれから読む本のページ数が気になってくる。ページ数で読む本を判断しているわけではないのだが、「この本を読もうと思うんだけど、ページ数はどうなんだろう」という感じで調べてしまう。さらに言えば、このページ数は漫画も入ってくるので、あんまり小説ばっかり気にしてもしょうがないのだが。
さて、そんな風に妙によこしまな気持ちで小説を読み続けて、二〇二〇年も残り半年となった。
今年は結構読めているという自負がある。先述した、読書メーターの何日読書を続けたのかを記していくと、すでに一七一日間継続して読書していたことが分かったというのもある。
では、ここでいったん、今年読んだ小説をご紹介。
一冊目 デイヴィッド・ピース『Xと云う患者 龍之介幻想』
二冊目 森絵都『異国のおじさんを伴う』
三冊目 森見登美彦『聖なる怠け者の冒険』
四冊目 伊坂幸太郎『ホワイトラビット』
五冊目 赤川次郎『かけぬける愛』
六冊目 新藤冬樹『ある愛の詩』
七冊目 西尾維新『化物語(上)』
八冊目 西尾維新『化物語(下)』
九冊目 川上弘美『龍宮』
十冊目 今野敏『膠着』
十一冊目 川上未映子『世界クッキー』
十二冊目 G・K・チェスタトン『ブラウン神父の知恵』
十三冊目 小野不由美『ゴーストハント1 旧校舎怪談』
十四冊目 伊坂幸太郎『首折り男のための協奏曲』
十五冊目 森絵都『みかづき』
十六冊目 森見登美彦『有頂天家族 二代目の帰朝』
十七冊目 西尾維新『傷物語』
十八冊目 川上弘美『大きな鳥にさらわれないよう』
十九冊目 川上未映子『あこがれ』
以上の十九冊。
今年の初めに宣言した通り、伊坂さんと森見さんと川上弘美さんと未映子さんと森絵都さんの著書と、化物語シリーズとブラウン神父シリーズを中心に、あと一シリーズをということでゴーストハントシリーズを選んで読んだ。ちょくちょく、別の人の本が紛れ込んでいるのは、図書館や読書メーターの催し物で読んだからである。あと、『Xと云う患者 龍之介幻想』は去年から引き続いて読んでいた。
この十九冊に加えて、何冊分の漫画も加味した結果、今年の合計ページ数は、10035ページに達した。
読んでもいない本のページ数を計算していて良かった。万々歳。
現在、私は森見さんの『熱帯』を呼んでいる。そのページ数は五百を超えている。これが加わればさらにページ数が増えるぞと、ニヤニヤしてしまう。
本は心の栄養剤だとは言うものの、やはり目で見える成果があるのは嬉しい。これからも、ページ数の更新を夢見て、私は明日も本を開くのだろう。
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