第12話 広義の面食い
私は面食いである。
好きなミュージシャンに、ダフトパンクがいるのだが、彼らの音楽というよりも、その見た目からファンになった。
偶然、そのその二人を見て、「かっけぇ!」となったのがきっかけだった。
前回、私はイキグサレにハマったという話をしたが、その経緯も彼女たちの顔からだった。
その他、このすばのバニルも、デッドプールも、星のカービィのメタナイトも、ビジュアルから好きになった。
とまあ、好きなキャラの一部を紹介したのだが、ここで彼らには共通点がある。
それは、顔が「普通」ではないという事だ。
ダフトパンクは、いわば異形頭のコンビである。
サイボーグなので、手も金属製で、背中に謎の装置を背負っていてものすごくかっこいい。
イキグサレはCGの女の子たち三人の音楽グループだ。その見た目は文章で説明しにくいのだが、一つ目立ったり、目が三つで口が二つあったりする。
バニルとメタナイトは仮面を付けていて、デッドプールは普段からマスクを着けているヒーローである。
一部や全体を隠していたり、ただ目鼻口があるだけじゃなかったりする顔に、どうしようもなく惹かれてしまう。
もっと言えば、好きな都市伝説は口裂け女で、映画泥棒のCMは映画館での楽しみの一つだ。
仮面、奇形、異形頭、包帯、のっぺらぼう、覆面、マスク……まじおいしいよね、という気持ちで日々を生きている。
究極、透明人間も守備範囲内である。顔が透き通っていて見えないなんて、最高じゃないか。
私の書く小説にも、がっつり顔に特徴のあるキャラクターが出てくる。カクヨムで公開中の作品からざっくり数えて、七人くらい。
「ペストマスク」でカクヨム内を検索すると、ちゃっかり拙作が出てくるくらいだ。
なんでこんなに、好きなんだろう、と考えてみると、恐らく私がとんでもなく人の顔を覚えられないのが一つの原因ではないかと思う。
それから、顔が変わっていると、フォーマルな格好が似合うという所もあるのかもしれない。スーツ萌えにはたまらない。
あと、隠されている、というのがすごくそそられるんだと思う。あの下には一体、どんな秘密があるのだろうかとか。
仮面好き論争の一つとして、「仮面の下を見せるのはありかなしか?」というものがあるが、私個人としてはありだと主張したい。隠されていたものが暴かれる瞬間ってすごくエロい(生きているって意味で)。
だから私は、カービィにメタナイトが仮面を割られる瞬間の動画ばかり探して見てしまうんだろうなー。
その話は置いといて。
最早、バニルからこのすばにハマるのは、必然だったんだと、借りてきたDVDを見ながらしみじみ思う。
またいつの日か、ネットの海からドストライクのお顔のキャラクターに会える日が来るのだろうか。
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