第8話 今日も今日とて小説を書く


 カクヨムを始めたばかりの時に、私は全く伸びないPVに悩まされていた。

 やめようとまでは行かなかったが、自信はどんどん減っていく一方である。


 このままではいかん! 何とかしなければ! と一念発起し、偶然ツイッターのTLで見かけた、「継続は力なう」という連帯アプリを使ってみることにした。

 「継続は力なう」とは、毎日これをやったら、ツイッターでボタンを押して、その行為を示すというサービスだ。


 今の私には、自信が足りない。自信というのは、褒められたり読まれたりして身に着けていくものだが、読まれない現状ではどうしようもない。

 客観的に見て、上手くなっているかどうかなども、分からない。

 

 何か、自分の強みが欲しい、自信が欲しい。

 もしも毎日、「小説を書く」ということを続けていれば、仮に読まれなくても、自信につながっていくのではないだろうか? そんな気持ちで、スタートさせた。


 続けるということは、中々難しい。

 やる気がゼロで、タイトルだけをワードに打っただけの時も、ネタ帳を簡単にまとめただけの時もあった。


 それでも、続けたということにカウントする。

 その内、段々と、書いていくということが習慣となっていき、「昨日も書いたから、これからも頑張れる」という自信の源となった。


 ただ、困ったことに、ずぼらな性格の私は、ツイッターで「継続は力なう」を押すのを忘れることが多々あった。

 せっかく、一瞬間続けてきても、押し忘れでふりだしに戻ってしまう。何か、目標を作らなければと考えた。


 その結果、私は三十日間続けれたら、その翌日以降にケーキを食べようというルールを決めた。

 この、馬の鼻先に人参作戦は、私と非常に相性が良くて、ケーキのために百日以上続けることが出来るようになった。自分の現金さに笑ってしまう。


 十一月二十二日の水曜日、とうとう、私にとって未踏の二百日目に到達して、お祝いのためのパンケーキを食べた。

 その時の、三段パンケーキの写真は、ツイッターに上げている。今まで食べてきたケーキはそうやってアップしているので、たまに眺めて自分を鼓舞している。


 続けてきてどうなったのか、ということは、正直実感があまりない。

 しかし、スランプにハマりにくくなってきたので、きっと執筆に関するインナーマッスル的な部分が、鍛えられてきたのだろうと感じる。


 このやり方はが他の物書きに有効かどうか分からないが、私は比較的時間を取れやすいので、この方法で自信を付けてきた。

 スランプに悩む人に対して、何か継続できる目標を作ったらどうかと、小声でアドバイスしてみたい。

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