どうでもいい話


一見遅遅として一向に進まないこの企画、さてはて。水面下ではずっと揺蕩う勢いで動き蠢いているわけですが、感想という形で練りあげないことには活動としてはノーカンですことよ。


おかしな話です。私はいろんな素敵作品に出逢うけれども、自分も一応同じ書き手でありながら相手の才能に嫉妬とかっていう経験がないのです。自分と同じにおいの作品は素直に嬉しいし、自分にはぜったい書けない内容やレベルだと素直に尊敬するし、刺激や触発されることはあれど凹んだりとかはなさげ。ところがです。こういう感想書くことを意欲的に活動として掲げていると、他の人が書くレビューとか批評とかレベル高いわ表現すごいわ、着眼点、切り口、その他もろもろとんでもねえ輩がそこかしこにおいでなさるわけです。モンスタークラスのレビュアーや批評家さまが。私なんかはただの感想をダダ漏らしているだけなので、誰の得にもならないようなほんの自己満のためのあれですからそれらと比べる自体がおこがましいこと愚の骨頂でございますのは重々承知のはずなんですけれども、理解と感情は別の生き物のようでございまして、この敗北感は一体全体なにものなのさ。気持ちの処理の仕方がわかりません。創作は自分の作品だからまあいいよ。けれども感想は相手の作品なのよ。書けば書くほど申し訳なさが付きまとうわけだ。だってあんな素敵なレビューは私では書けないし、あんな分析や解説を私ではできない。いつもごめんって思いながら落ち込む。作品を読んだ直後にテンション任せでわーっと書くだけ書いてあとは猛ダッシュで逃げてる。


誰かに向ける言葉には重い責任がついてまわる。せめてちゃんとまともな感想を書けるようになりたいと切に願う。苦手なものに突っ込んでいくタイプなので、下手くそが足掻いているだけの不恰好。正しい感想っていう決まりはきっとない。こういう思考に陥ってるあいだはとことんダメ。


残念なことに私には彼らのような知識も技術もないのです。余計なことは考えるだけ無駄です。諦められない心情がじたばたしていてめんどいです。いいから。お前の力量なんてはなから誰もあてにしてねえから。作品にだけ集中して、没頭して、楽しんで、楽しかったって報告するだけでじゅうぶんだろ。欲を出すなよみっともない。手を止めるなよどんくさい。悩んだからって何か上達したのか?してない。止まってるだけだ。いったん頭をからにしろ。忘れろ。ほんとマジで。自己暗示。


気楽に行こう。でなきゃ誰も楽しめない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る