3話:8:41
「
「
「たしかに、じゃあ待とうか」
私の予想通り、すぐに一人来た。
「やっほーい!」
トラディショナルで、カラフルで、派手な服だ。多分たぶんあの
「彩那ちゃん、どこにいたの?」
「綾ちゃん、あの植え込みら辺」
「ごめん、気付かなかった」
「植え込みの中にいた」
そしたら気付かないね。普通だったらそこにいないよね? まあ、彩那の背の低さと好奇心ならするかもしれないけれど。
「後一人はどうする? 来なさそうだけど」
「彩那ちゃん、猫ねこの
「うにゃうにゃー」
「にゃーうにゃーう」
「にゃにゃにゃー」
「うーにゃー」
「にゃーん」
「にゃにゃーん!」
何故かは知らないけど、猫の鳴き真似をすると信濃路が来る。その時に
「誰がなんと言ったかはわかる?」
「佳奈ちゃん、当然わかるよ。『うにゃうにゃー』が逆音ちゃん、『にゃーうにゃーう』が佳奈ちゃん、『にゃにゃにゃー』が綾ちゃん、『にゃーん』が早苗ちゃん、『うーにゃー』が彩那ちゃん。合ってた? じゃあ焼肉おごってよ」
「信濃ちゃん? おごらないけどすごいね。でも、これからが本番だね!」
「たしかに、佳奈の言うことも一理あるね。じゃあ、レッツハブアナイスタイム!」
信濃路の掛け声で、私たちはゲート前に行く。周りに比べて地味で浮いていたので、親に連れられた子供にジロジロ見られた。
「8時41分ですが、混雑のため、開園いたします。ゆっくりとお進みください」
「でも、みんな走ってるな、私たちも走ろうか?」
「早苗ちゃん、さーんせいー!」
早苗の意見に、佳奈が便乗した。私含め、他の人も反対意見が出なかったので、走ることになった。
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