第11話 エピローグ
翌日、ルナの事は僕を除く、全ての人の記憶から消えていた。
学校の人はもちろん、家族からも。
でも、学校での僕の立場は、少しだけ友達が増えていた。
ルナが残しておいてくれたのか?
そして、その日も帰宅した。
部屋のドアを開けると・・・
「やあ、パパ、元気だった?」
ルナがそこにいた。
「ルナ、どうして?」
「実は、パパに会わせたい人がいた・・・」
「会わせたい人?」
すると、ひょっこりとひとりの女の子が顔を出した。
「お父さん、元気」
「お父さん?」
ルナが口をはさむ。
「彼女の名前は、奈良沢桂、知ってるよね?」
奈良沢桂
僕が二回目に書いて、やはり投げ出してしまった作品。
「あの日のままで・・・」
その作品の、ヒロインだ。
「ルナ、まさか」
「そのまさかだよ、パパ。
「あの日のままで」も、完結させてね」
「お父さん、よろしく」
桂が声をかけてくる。
「もしかして?」
「そのもしかしてだよ。パパ。
君が投げ出した作品を全て書きあげるまで、お世話になるから」
「ルナが、桂にバトンタッチされるのか?」
「違うよ、パパ。私もいるよ」
「えっ」
「だって、桂は私と違い、大人しい子にしたんでしょ?
パパひとりだと、会話が少なくなるもん」
書きあげるたびに、増えて行くのか。
でも、悪い気がしなかった。
後、100作品はある。
でも、楽しみだ。
書きかけ 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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