第5話 父娘風呂

「えーーーーーーーーー」

「どうしたの?」

「聞いてないぞ。」

「言ってないもん」

どうしてこうなった?


「私のこの世界でのお父さん、つまりパパのおじさんがね。

夫婦で主張することになったの。

その間だけあずかるという事にしておいたわ」

「あのな」

「安心して、パパ。学校では彼女になってあげるから」

「従妹です」

「従妹でも、付き合えるわよ」

そりゃ、犯罪だ。


「ルナちゃん、おふろどうぞ」

「はーい。パパ、はいろ」

「だめです」

「おばさん、雅彦くんが・・・」

「わかりました。」

一緒に入った。


従妹なので、安心しているのだろう、僕の両親も・・・

でも、なるべく目を合わせないようにした。


でも、バスタオルを巻いている。

少し安心したような、がっかりしたような・・・


「パパ、私女の子としてどう思う?」

「どうって」

返答に困る。

どう答えても、反感を買いそうだ。


「ねえ、パパ」

「何?」

「どうして私の名前、押見ルナにしたの?」

「月のように、優しく人を照れす子になってほしい」

「嘘だね」

「えっ」

ドキッとする。


「たまたま目についた女優さんを、もじったんでしょ?

他の子たちも、有名人のもじりだよね。

ちなみに、私の誕生日と血液型は、初恋の人」

娘の眼は、ごまかせないか・・・


「で、制服はどうする。あのままだとまずいだろ?」

「平気だよ、もう許可は取ってるから」

「そっか」

やることが早い。


そして、床に着いた。

ルナは隣の部屋で寝ている。


さすがに、入れない。

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