第3話
女は私の存在を認識している。数少ないブログの読者である私の残したコメントに応えてくれることが多々あるのだ。
『いいでしょ?お裾分けしたいな(´▽`)』
『このお店おススメですよ』
『そんな時期をどう乗り越えましたか?』
『私はもう、女ではないのでしょうか・・・』
毎回腹がよじれるようなコメントを見て、私は幸せな気分になった。
忌々しい存在である女が女ではなくなってく過程を見ている私。
女を女ではない存在に変えた男。
その男に抱かれる私。
あらゆるものを手にできたような喜びを今夜も味わっている。
彼が寝返りを打った。私はアプリを閉じてスマホをソファーに放り投げて立ち上がった。下着を全て脱ぎ捨ててベッドにダイブした。
朝になったらまたコメントを残そう。
『いずれ全てから解放される日が来ますよ』と。
フレンドシップ 千秋静 @chiaki-s
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
通り魔さん、この人です/千秋静
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 18話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます