第211話 『203号室』の美女

 外は、文字通り嵐の様相だ。

 ザーザーッと音を立て雨が降り、怒鳴らないと声が聴こえない。


 ペンションの二階は、全て客室になっていた。


 ボクと多羅尾は、『205号室』でメロンと麻衣姉は、隣りの『207号室』に泊まる事となった。


 『203号室』には、小島ゆう子と言う若い女性客が一人で泊まっていた。


 彼女は、一階のラウンジには降りて来ず、部屋に籠ったままだ。

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