ブレット強襲

共和国圏内に入れたことにより、ようやっと補給を受けれることになったマティアスは、補給合流ポイントへ向かっていた。

やっと補給が受けれるな、と皆喜んでいる中、アルーンだけが素直に喜べずにいた。

敵がそうやすやすと、我々の補給を許すだろうか?

その疑念が頭から離れず、格納庫で敵襲があった時のために、アルーンは準備しておくことにした。


果たしてあと少しで合流ポイントというところで、ビーービーー!!非常ベルが鳴り出したのであった。


「やはりきたか!」そう言って、アルーンは準備しておいたネイオンを、いち早くマティアスから出撃させたのであった。


「かぁ〜、相変わらずはえぇな!アルーンは」一歩遅れてケネスとリズが付いてきた。

「敵はもう目の前だ、仕掛けるぞ」アルーンはそういうと、内功を込めて三射敵ネイオンに打ち込み、内ニ射が敵ネイオンに命中したのであった。

この三射連続でライフルを打ち出すのはネイオン乗りからすると高等技術の一つであり、

エースパイロット以上の腕前でないと、できない芸当であった。

「相変わらず見事なライフル捌きですこと」

そういってケネスも三射して内一射を敵ネイオンに当てていた。


(私も努力すればあそこまでのライフル捌きができるようになるんだろうか?)そんなことを考えながら慎重に一射一射を打っているリズであった。

そうしていると明らかに動きの違う、ネイオンが目の前に現れ、内功が込められた三射を打ち込んできた、アルーンを狙ったものだろう、それを綺麗に回避したアルーンは敵が誰かを悟った。

「ブレット大佐か!?」

「そうやすやすと、補給は受けさせんよ」

戦いはこの二機のドッグファイトを中心として、苛烈さを増していった。


お互い内功を込めた二射、三射、ライフルを打ち合う戦いが続く、

「腕は鈍ってはいないようだな!」

ブレットがビームサーベルを振りながら、

「そちらこそ!」

そのビームサーベルにビームサーベルで対応するアルーン。

アルーンとブレットはしばらくやり合っていたが、このままではキリがないとして、お互い切り上げることにしたようだ。


周りのネイオン部隊がケネス、リズ、グウィン達の奮闘のおかげで、分が悪くなってきたことを悟ったブレットは、各部隊に撤退を指示した。


「今回は下がらせてもらうが次はこうはいかんぞ!」ブレットは捨て台詞を吐いて自分も撤退した。

「相変わらず、ブレット大佐は手強い…」

前の戦いでしてやられたことといい、ブレットの強さを再認識したアルーン。


そうしてなんとか敵を撃退したアルーン達、マティアスは無事補給ポイントに合流し、補給を受けたのであった。

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