第4話
抗議するようにルゥを問い詰めると、ルゥはしれっとした顔で告げた。
「まなつのうみにきて、ふくなんてきてたらおかしいよ! みずぎをきなきゃ!」
そういうルゥ自身もいつの間にかパンツ一丁になっていた。真っ黒なパンツ以外は素っ裸なものだから、肌の色が白いルゥは目に眩しい。
「み、みずぎ……ってこれ? こんなに身体出してたら恥ずかしいんだけど!」
私の方は胸を覆い隠すだけの布と、パンツを身に着けているだけだった。桜色でフリルのついているのは傍から見たら可愛いのかもしれないけれど、こんな薄着でルゥの目の前にいることが恥ずかしい。いつもはお風呂も着替えも別々なのに。
「そうそう。これがみずぎー。うみのなかにはいってぬれてもへいきなんだよ」
平然とそう答えるルゥ。まあ確かに、水の中に入るのならこれくらい薄着の方が良いのかもしれないけれど……。
「うみの中、入るの?」
「うん! うみのなかであそぼうよ、おねえさん」
みずぎしか着ていない私はもちろん靴も履いていない。裸足を恐る恐るうみの水につける……。
「ひゃっ……!」
あまりの冷たさに思わず変な声が出てしまって顔を両手で覆った。恥ずかしい。恥ずかしい。さっきからずっと恥ずかしくてたまらない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます