さるかに合戦


 むかしむかし、あるところに、サルとカニがおりました。


 サルはカニのおにぎり欲しさに柿の種と交換しました。


 カニは最初は渋りましたがサルの「柿の芽が出せば、たくさん柿が取れるよ」と言う言葉を信じて柿の種を家の庭に植えます。


 そうして柿の種が成長して沢山の柿の種が実りますが成長した苗がが高くてカニでは柿は採れませんでした。


 そこへ見計らうようにふらりとサルが現れ、「自分が柿をとってあげるよ」と言います。


 サルにとって木登りなど朝飯前。


 あっと言う間にサルは柿の木を昇ります。


 しかしサルは柿を独り占めするように食べ始めました。


「テメぇ、約束が違うじゃねえか!!」


 カニは当然怒ります。


 しかしサルは「騙されたお前が悪い」と言って拳銃でカニを射殺しました。

 

 カニの死体を見た他のカニ達は激怒しました。


「あのエテ公が!! 戦争じゃぁ!!」


「武器弾薬持って来い!! 全部じゃ!!」


「あのガキども皆殺しにしたらぁ!!」


 次々とカニは武器弾薬を掻き集めます。


 そしてカニはサル達を根絶やしにするために戦争を挑みました。


 サルたちは空爆や迫撃砲、重機関銃などで地上を埋め尽くすカニ達を殺していきます。


「あのカニども!! 死ぬのが恐くないのか!?」


「死体を踏み越えて迫ってくるぞ!!」


「誰か弾を!! 弾をくれ!!」


 ですがカニ達は何かに取り付かれたかのように鬼のような形相でカニはサルに襲い掛かっていきます。


 やがてカニの物量に負けてサルは白兵戦を強いられる事になりました。


「死ねやカニ野郎!!」


 サルはハンマーでカニの甲羅を叩き割ります。

 カニ味噌が飛び散り、致命傷に見えますが――


「おんどれも道連れじゃあ!!」


「げぇ!? こいつまだ――」


 しかしカニは他のサル達を巻き添えにして自爆。

 それも一人や二人ではなく、彼方此方で同じようにサルを道連れにするカニが相次ぎました。


「一人でも多く殺してあの世にいったるけんのぉ!!」


「お前達この世から一匹残らず根絶やしにしたらぁ!!」


 狂気染みたカニの怒りに流石のサルも撤退を余儀なくされました。


「あのカニども、こっちが下手にでてりゃ調子に乗りやがって!!」


 しかしサルも負けてはいません。

 サルは核兵器を使用しました。 

 カニを皆殺しにするつもりです。


「あのサルども!! あっちがその気ならそっちも考えがあらぁ!!」 


 

 そして即決するようにカニも核兵器を使用しました。


 そうして戦いは核の撃ち合いになり――


 世界は核の炎に包まれました。


 大気も地上も何もかもが放射能で汚染され、サニとカニとついでに他の生物は絶滅したかに見えましたが――


「おんどりゃ!! 世紀末エンドで殺し合いが終わったらと思ったら大間違いやぞこんガキャァ!!」


「このカニどもイカれてやがる!!」


 しかしカニは戦闘続行。


 サルを殺すことに執念を燃やします。


 この狂気の執念はどこから出るんでしょうか。


「あのカニとサルどもを殺せ!!」


「世界をこんなにするまで殺し合いやがって!!」


 他の生物も戦いに参戦。

 サルとカニを殺し回ります。

 しかしカニは「上等じゃワレェ!」、「刃向かうもんは皆殺しじゃぁ!」と戦闘を挑みます。


 サルは逃げましたが他の種族と殺し合いながらカニに文字通り地の果てまで追跡されます。


 カニは目的のためなら手段を選ばず、世紀末な世界になっても核ミサイルを乱射してでも他の種族を滅ぼし、より世界を荒廃させていきました。


 全てが終わった頃には全ての動植物が絶滅したかのように見えました。


「これでオチかと思ったか、このエテ公が!!」


「この代でおんどれらもしまいじゃワレェ!!」


 しかしまだカニはサルを殺す事に執念を燃やします。

 

 逃げるサル。

 

 追うカニ。


 やがてサルは宇宙に逃げますがそれでもカニは追い掛け、星系一つを吹き飛ばし、銀河系すら破壊し、カニのイカれ具合もどんどんインフレしていきやがり、宇宙その物も破壊して戦いは他の平行世界にまで及びました。


 サルが生き延び続ける限り。


 カニがサルを追い掛け回す限り戦いは終わらないのでしょう。


 どうでもいいですが作者は勢いでこの物語を書きましたがどうしてこんな果てしない規模まで到達してしまったのでしょうか。


 ちょっと精神がおかしくなってるのかもしれません。


 以上、さるかに合戦でした。

  


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