第64話 …分不相応なのでは?
ハイ!どうも皆さんこんにちわ!
外宇宙でもっぱら神とか言われて恐れられちゃってる一般人。
星野那由他です。
現在、昼ごはんの後片付けを済ませた俺は食卓で寛ぎながらまったりとリビングに集まっているマイワイフたちを眺めている際中です。
ハイ!では俺の嫁達のステータスを再度確認していこうと思います。
まぁ素人の、なおかつ俺の贔屓満載の報告なんですけどね。
……えっ?何で急にそんなことを始めたかって?
………………いやさ…最近妻がさらに増えたやん?
4柱でも多かった奥様達が何とさらに増えて4柱+1人になったんですよ?
ついこの間まで童貞で恋愛経験のなかった日本産のもやしみたいな人間にです。
控えめに言ってもオーバーハッピーやねん。
しかもですよ?全員美人で可愛くて俺のこと好きって言ってくれてんですよ?
俺のプレッシャー考えてください。
1人を愛せば4柱が空き、2柱を愛せば2柱と1人が構えない。
全ての妻を愛する俺としてはその状況はあまり望ましくない。
だからこうして空いた時間を使って俺の妻たち全員を喜ばせるための研究をしているわけですよ。
前に彩芽と瞬が「女の小さな変化に気づく男はモテる」と言っていたし、
妻たちの現状の確認はおそらく大事だろう。
は~い、ではまずアサトとヨルトのステータスからです。
では2柱のステータスを…えっ?「1柱ずつ言わないのか?」って?
この2柱に関しては諸事情で2回繰り返す意味がないので一緒に報告します。
でもってその諸事情ですが…現在この2柱はとても仲が良いのです。
出逢い始めはお互い面識もなかったしぎこちない姉妹だったけど、
今では一緒にいないと落ち着かないらしい。
最近では姉妹でお揃いにするのが仲良しの証のようで…、
なんと体までお揃いにしているんですよ。
身長や体重などなどをね。
もちろん顔は自身のものだがそれ以外は姉妹でお揃いにしている。
体を自由に使える神様らしい愛情表現ですな。
まあ…そんなわけでまったく同じなのでまとめていきます。
アサトヨルト姉妹の身長は大体115㎝くらいかな。
アサトは出会った時と変わらず6歳くらいの幼女のまま。
ヨルトは出会い始めは大人の姿だったけど今はずっと子どもの姿で生活している。
2柱とも幼女らしくプニプニの体が可愛いぜ……ロリコンではありません。
姉のアサトはちょっぴり垂れ目で半開きのおとなしい黄金の瞳、
妹のヨルトは姉とは逆に少しだけ強気なつり目で元気な印象を受ける銀色の瞳だ。
そして2柱ともが自身の瞳と同じ色の髪をお揃いのサイドテールにしている。
この間、2柱はお互いのサイドテールとサイドテールを結んで嬉しそうに俺に見せてきて微笑ましかった。
その後にその状態で転んだりしたら危ないから注意はしたけどね。
服装はあまり決まっていないらしく大体はクロネが買ってきている幼女用の服を着たりしている。ワンピースとか、フード付きの動物を模した服とかね。
今現在はベルとお揃いのゴスロリ幼女用ドレスを着て仲良くゲームをしている。
可愛いぜ…。
ちなみに幼女の姿では全く同じ体だが夜戦の時は大人の姿であり
外見は幼女の体がそのまま大人に大きく成長した感じ。
だがその姿では分かりいやすく、大きく姉妹で異なる点があった。
それは…胸です。OPPです。
大人の姿のアサトはそれはそれは立派な胸をお持ちです。はい。
男なら見惚れちゃうくらい立派な胸でした。
対する大人ヨルトはスレンダーですこし控えめながらも形の綺麗な美乳さんでした。あれはあれで見惚れそうです。
…えっ?何でそんな詳細知ってるかって?…夜戦のときにしっかり確認しました。
夫の特権として見逃してほしい。
あんまり胸の話ばかりしていると変態扱いされそうなので次に行くしよう。
あとは性格かな?
アサトは出会った最初のころは感情を手にしたばかりだったからか感情表現があまりできずベルのように無表情に思えた。
でも今は自然に笑ったり、怒ったり、拗ねたりできるようになったところを見ると「成長してるんだなぁ」と感じ少し泣いちゃいそうだ。
ヨルトは最初はとがったようなツンツンした性格だった気がする。
まぁ姉を攫った相手だと思われてたしな。
でも今は表情も柔らかくなり言動も年相応になっている。
…ただ、だんだん精神年齢が退化しているのは気のせいだろうか?
最初はもう少し大人っぽかった気がするが今は完全に子供になっている気がする。
この間も好みのお菓子が出てくると「やったー!」とピョンピョンしていたし。
でもまぁ…きっとこの明るい性格が本来の彼女なのだろう。
ようやく居場所を得て自分自身を表に出してくれたのだとしたら嬉しく思える。
大事な俺の奥さんだからな。
アサトとヨルトはこんなところだろう。
じゃあ次は…、
そう思い視線を動かした俺の視界に自室の開いた扉から体を乗り出し、
「私は?」とドヤ顔をしている女ニャル(紐ビキニ)が見える。
……が、うざいのでスルーします。
次はソファの上で気持ちよさそうに寝ているネムト。
いつも通り星辰が揃ってないので8歳くらいの少女の姿だ。
身長は大体125㎝くらいでアサトやヨルトよりちょっぴり高い。
…高いんだけれども…大体丸まって眠っているので印象的にはそれより小さく見えたりする。
多少はアサト達よりも成長した体だが誤差です。
実際小学6年くらいの年齢までは子供は同じくらいではなかろうか?
髪は相変わらず鮮やかな水色。
初めてみたときから非常に印象的だったが改めて見てみると長い。
多分立ち上がれば地面に髪が付いちゃうんだろうな。
丸まって寝ているネムトは体がその水色の髪に包み込まれるような感じになっちゃうのでどことなくラプンツェルを思い出さないでもない。
住んでいたのは塔の上じゃなくて海の底だったけど。
瞳は髪と同じようにきれいな水色だが基本閉じたままか、
うっすーく開くだけなので子供姿の時は見ることはできない。
大人の姿なら一応じっくり見ることは出来るので、
この間ジーッと見つめていると少し恥ずかしそうにしていました。
子供姿での服装は常にパジャマだ。
そのお気に入りのパジャマには羊…ではなく黒い子山羊がラフ絵で描かれている。
永眠促進かな?
そして大人の姿の説明をするとしよう。
一言で表現するなら良妻である。
身長は大体175㎝くらいで俺より少し低い程度だ。
容姿は子供の姿とは少し変わっていて、
髪はより一層蒼くなり、ぼさぼさだった髪型はとても綺麗なストレートロングになっている。
芸術品と見紛うレベルで美しいスタイル。
ここは少し人外らしい美しさを感じる。TRPGで言うところのAPP18以上です。
なお胸はうちの中でもトップで大きいです。はい。
大きさを順に並べると、
大人ネムト>大人アサト>さゆり>クロネ>大人ヨルト
といった感じ。
…コラそこ!胸ばっかり見てるとか言わない!
男ならつい見ちゃうでしょ!俺だって男だもの!
服装は色鮮やかな着物。
芸術的スタイルに合わせて綺麗な着物を着ている姿はもはや一枚の絵のようです。
性格は子供の姿だとちょっぴりものぐさだったりする。
動くのがしんどいんだってさ。
大人の時は尽くす妻と言った感じ。
気が付くと朝ごはんを作ってくれていたり、洗濯物をしてくれていたり、と俺のサポートをしてくれます。
素敵な大人の女性が「旦那様」と傍に寄り添ってくれるのは男の浪漫ですよね。
異論は認めません。
ネムトはこんなところだろう。
あとでソファに寄って頭をなでなでしてあげよう。
次に…、と考えている俺の横に女ニャル(紐ビキニ)がスライドしながら視界に入ってくる。何故室内でビキニなのかは知りません。そして知りたくもない。
ガン無視して次に行こう。
次は俺と一緒に食卓であったかいお茶をすすっているクロネ。
俺に見つめられ「?」という仕草をしている時点ですでに可愛い。
身長は165㎝くらいで俺より低くて可愛らしい身長。
髪は癖のある黒髪で首の少し上くらいの短めの髪型。
あまり知っている奴はいないが実はクロネの髪を光に当てると少し紫に光る。
親しい者だけの秘密である。
瞳は紫がかった黒色で筋の入った猫目。
アメジストのようでとても美しい。
肌は褐色ですべすべの美肌さんで、
スタイルはびっくりするくらい細くて妖艶な感じ。
思わず触りたくなる今日この頃です。
細い体でも胸やお尻はしっかり出ていて…、
なんだ!なんか言いたいことでもあるのか!さっきから言ってるだろ!
俺も男やねん!
早くもこの話題はお終いですね。
で…えーと後は何だっけか?
………そうそう性格だ。
語尾がだいたい「のじゃ」ですこしだけ年寄りみたいな印象を受けるかもしれないが仕草や言動が一番可愛らしいのは彼女です。
ときどき神様っぽさを出そうとするが失敗したりしていてそれで照れていたりするのも可愛かったりする。
そして彼女の一番特筆すべき特徴!
そう!猫耳と猫尻尾です!!!
もともと可愛い彼女がケモミミ属性と合体することにより究極のくぁわぁいさへと完成している。
今もピコピコしている猫耳が可愛い。
さすさすしたい!
…はっ!?いけない、いけない。
最近ケモナーに目覚めつつある星野です。
服は以前はうすい布地の踊り子を連想させそうな神様服だったのだが、
最近は季節に合わせた格好をしている。
現在はショートパンツとモフモフのセーターを着ている。
肌が露出していた以前の格好も素敵だったがセーター越しに見える体のラインもまた魅力的である。
とりあえず目の前でお茶をすすっているクロネを撫でて次に行こうか。
急に撫でられて少し恥ずかしそうに、でも嬉しそうにしているクロネは今日も可愛いぜ。
次に行こうとして…身構える!
どうせ
…が、意外にも奴が視界にこない。
というか周囲にいない。
あれ?あいつどこ行ったんだ?
きょろきょろと俺はニャルを探していると、
あいつはリビングの入り口のところにいた。
…クトゥグアと一緒に。
てかグイグイと扉の向こうに連れていかれようとしている。
「きゃー助けてー!」
「げへへへ!誘ってんでしょ!そんな恰好しよってからに!よう言いますわ!」
涙目のニャルがおっさんと化したクトゥグアに連行されていった。
悪は滅びたのだ。
では最後に現在クロネの隣に座って一緒にお茶を飲んでいる彼女が、
この間マイファミリーに加わった、
この家で唯一の人間でありクロネやネムトに次ぐ常識人であろう。
アサトとヨルトの情操教育も時々してくれているみたいだし。
身長は160㎝って前に言ってた。
1年前だから少し伸びているかもだけれど。
スタイルはいい意味で普通です。
太ってもいないし痩せているというほどでもない。
普通というと他の褒めている妻たちより劣っていると感じるかもしれないがそういうわけではない。
クロネやネムト(大人)はなんというか人間離れしている美しさを持っている。
この間まで童貞、独身、非モテ、と3拍子揃った人間だった俺には正直威力が高すぎるんですよ。
だから常識的に可愛いさゆりを見ていると、とても落ち着く。
幼馴染万歳。日本人万歳。俺の嫁万歳。
あと一応付け足すと…胸はクロネより大きいです。はい。
…何も言うな…何も。
髪は茶色がかった黒髪でちょっとまるく収まったショートヘア。
イメージは玉ねぎみたいな感じ。悪口ではありません。
丸い髪型って撫でたくなるよね。
まぁ…俺のかわいい妻ってだけで撫でたくはなるんだけどな。
瞳は俺と同じ黒目。
これが当たり前で他が例外なんだけどね。
昔から綺麗な黒が、ぱっちりと開いた目から見えるのが印象的だった。
服装はカッターシャツとジーパンという定番の格好。
ラフな格好だとジーパンと何かを組み合わせればいいよね。
実際俺はシャツとジーパンがデフォです。
俺から見てさゆりは昔からなに着ても似合うから凄いと思っている。
学校用水着しかり、体操着しかり、学校の劇用の着ぐるみしかり。
幼馴染としては鼻が高い。
実際学校のかわいい子ランキングのTOP3に常に入っていた。
まぁ本人は気づいてないけどな。
告白する人間も多数いたが全てきっぱり断っていた。
ついこの間気づいたけど……あいつらの告白が失敗した原因は多分、
俺…なんだろうなぁ。なんかすまん。
性格はおっとりとした優しい女の子。
困ってる人や動物がほっておけない心優しい子という印象を昔から感じているし、
事実そうなんだろう。
以前アサトとヨルトが喧嘩した際も仲裁に入ってくれたらしいし、
恩人だな…地球の。
さゆりが俺の妻になってうちに来てからまだ1週間と経ってない。
だがすでにうちの家族の面々とは仲良くなっていた。
…ニャルとは少し話づらそうだが。
特にネムトと意外なほど仲が良く、頻繁に寝ているネムトを抱きかかえているのを見かける。知り合ったのはこの間のはずだがきっとお互い良妻成分が強い分惹かれ合ったんだろう。
これで妻たち全員の現状の把握を終える。
………さて、こんなところかな?
改めて俺の妻たちを再確認した俺は…とりあえず頭を抱える。
…1人でも俺にはもったいないくらいなのに4柱+1人って分不相応すぎじゃね?
いつか俺は後ろからモテない男から刺されて死ぬに違いない。
いや…まぁ…首だけになっても死にはしない程度には身構えてるけどな。
「………う~ん」
唸る俺。
さて、どうやって妻たちを喜ばせるかを考えるために再確認したわけだが、
むしろ余計にどうしたらいいかわからなくなった。
…駄目だ。思いつかない!
食卓にガンガン頭を叩きつける。
名案は浮かばない。
「……ぁぁぁぁぁぁ」
小さく唸りながら俺は再び頭を抱える。
考えろ!考えるんだ星野那由他!
お前はやればできる…はずだ!…たぶん!!!
落ち葉が庭を舞う秋から冬への季節の変わり目の今日この頃。
俺は妻たちを喜ばせる方法を夕方のご飯を準備する時間まで悩み続けるのだった。
今日も我が家は平和です。
◆◆◆◆◆
食卓でゆったりとお茶をすすっているクロネとさゆりはナユタの向かいにおり、
ナユタが食卓に頭を叩きつけながら一人百面相をしているところを不思議そうに眺めていた。
「…のう、さゆりよ」
「なんですか?、クロネさん」
「いやの…ときどきこうやってナユタは何やら悩んでいるが…昔からこうなのじゃ?」
そんなクロネの問いに苦笑いをしながら返答するさゆり。
「…あははは…そうですね。昔からこんな感じです。
ナユタ君、嘘とか表情を隠すのとか苦手でしたから。
何か悩んでいるときはこんな感じでした」
「なるほどのう。
まぁ…今のナユタが何に悩んでいるのかは検討ついておうるんじゃがの」
「さっきから私やクロネさん、
それにアサトちゃん達を見ながら唸ってましたし分かりやすいですもんね」
互いに顔を見合わせて笑い合うさゆりとクロネ。
「私たちのために一生懸命悩んでくれてると思うとちょっぴり申し訳ないですし…呼んでこちら側に連れ戻しますか?」
「そう思わないでもないが…我はこのままでよいと思う」
「…その心は?」
「いつもかっこいいナユタの少し情けない姿は…凄くかわいいと思うのじゃ。
故にこのままずっと見ていたいのじゃ」
クロネにそう言われジーッところころ表情を変えながら悩んでいるナユタを見て、
さゆりは「クスッ」と小さく笑い優しく微笑む。
「はい、そうですね。
このまま眺めていましょうか」
「じゃの」
話がまとまり急須から新しいお茶を湯呑みに注いださゆりとクロネは、
そのまま幸せそうに、愛しそうに彼女たちのちょっぴり情けない旦那様を夕方まで見つめるのだった。
そして見つめられ続けた旦那様はただ悩んでいるだけでも自身の妻たちを喜ばせていることに気づくことは無かったのだった。
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