拝読致しました。とても素晴らしい作品ですね。
夏男のキャラクターが良いのは皆様声を揃えられておりますが、夏男の感性が等身大の高校生っぽくてとても良いです。本人は至ってシリアスなんでしょうけれど、大人から見ると「いいわね、若いって」とにやけてしまうサジ加減が特に。
→『NO』は『NO』であるものの、それが果たして『海外に行く』からなのか、それともーー
これはとても大切な表現だと思います。現実においても、突きつけられた現実に対して「何故それがそれなのか」と経緯と真意を分析・窺い知ることはとても重要です。海外に行く、という理由は、NOとしては相手に判断させるに十分な情報ですが、そこに春子の気持ちが無いわけで、それを推し量ろうとする夏男の人間性にぐっと深みが出ていると思います。彼は身の回りの人を大切にできる人でしょう。
また黒板に向き合う描写も秀逸です。自身の黒板像を描くことでキャラクターの立ち位置を描くとと共に、向き合ったことで生まれる変化・心理描写に深みが出ています。書いている内容はさらっとしつつちゃんと描き、それによって夏男の中で何が変わったのか、何を把握したのかが描かれていました。夏男はいい男です。
個人的にすきな表現がいっぱいありました。
・アメリアの方角わかんねぇや
・体を作る→筋トレが含まれてない感じ
そして最後、マフラーです。
忘れ物を取りに行く動機として、二人を繋ぐ物質として主役級の活躍でした。プレゼントしたマフラーが、夏男のフレーズと共に置き去られた教室を見て、春子はいったいどう感じたのでしょう。そりゃあセンチメンタルなこと書きたくなりますよね。画面が滲みます。
最後に本企画にご参加頂きまして、ありがとうございました!
素敵な夫婦エピソードで満腹です。
作者からの返信
ゆあん様
コメントありがとうございます!
めちゃくちゃ面白い企画ですよね、ここまであらすじが決まっていても書く人の分だけの夏男と春子がいて。
楽しく書かせていただきました。次回もあれば、ぜひ!
一番最初のシーンの、飴を舐めて準備万端、というところがクスリと笑えた好きでした。そう来たか、という感じで笑
また、最後のシーンの後日談→春子が夏男の声を褒めるシーンが、じんわり心に沁みました…。
作者からの返信
湊波様
コメントありがとうございます!
高校生が出来る準備なんてこれくらいですからね。でもきっと、龍角散とか浅田飴ですよ。お菓子っぽいヤツじゃなくてガチめなヤツをチョイスしたはずです。そして友人に言われるのです。「何か今日の夏男、バアちゃんみたいな臭いしねぇ?」と。
声に特徴がある人って良いですよね。その人が近くにいるとすぐにわかって。まぁ、特徴なんてあってもなくても好きな人の声っていうのはすぐわかっちゃうものですけど。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!
読ませていただきました。
この、夏男好き!
俺はまた、てっきり俺に永久就職するものだとばかり……。
この台詞でこいつ好きだなっ。が決定しました(笑)
なるほど、この主人公だったら、きっと暗い展開にならんだろうと安心して読むことが出来ましたし。
後日談があるのも個人的に構成として好きです。
キャラクターの生きている小説だと感じました。
夏男はコンプレックスだったみたいですが、恋の決め手になった声をカラオケとかで聞いてみたいですね。
作者からの返信
あんこう兄様
コメントありがとうございます。さらには★まで!
暗い話も好きなんですが、書くとなるとちょっと難しく……(笑)
夏男、気に入っていただけて良かったです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!
やーん、きゅんきゅんじゃないですかー。後日談とか悶えちゃいました。
このノリ、大好きです。アホなのか男前なのか分からない夏男。すっごくナチュラルな男子高校生だと思いました。
>長い睫毛だなぁ、と思う。
>こんなにきちんと畳んだ記憶はないけど。
とか、ちょこちょこ入る細かな描写が良い味出してました。
徳永英明いいですよね。私も好き。あとあと、ワタシ男の人がネクタイを緩める仕草が大好物でして~~。さりげなさすぎるこの描写に鼻血出るかと思いましたー(*ノωノ)
ノリノリな高校時代との対比で、夏男いい男になったんだなーと感じられてドキドキでした。いいなー春子。
あとあと「夏の青、春の桜」ってサブタイトルも素敵でした!
作者からの返信
奈月沙耶様
ありがとうございます!
キュンキュンしていただけて良かったです。
徳永英明さん、良いですよねぇ。って有名どころしか知らないんですけど(笑)
男の人の素敵な仕草といえば、やはり
『ネクタイを緩める』
『眼鏡を覆うような感じで上げる』
『眼鏡を外して目頭を押さえる』
辺りでしょうか。はい、私の好みってだけです。
お読みくださり、ありがとうございました!
企画から来ました。
好きになる理由なんて、人が思いもよらないものだったりしますよね?
声が好き……素敵じゃないですか。
けどきっと、綺麗な声でと努力したり、春子の言葉を素直に受け取ったり、そんな夏男だから、最高の結果を迎えることができたんだと思います。
一つ、教室に忍び込んでまで、書かなければいけない理由をもう少し突っ込んで表現してほしかったです。
これは、みなさん一番考えるところではないでしょうか?
ワタシも企画に参加したからこそ、ここの部分の苦しみがわかります。
作者からの返信
えーきち様
コメントありがとうございます!
本当にこの教室に戻る、という部分は難しかったです。
でも、新鮮で楽しい企画でした。自分だったらまず書かなそうなテーマだったので。
この夏男は、個性爆発ですね!
何度か読んでも楽しい。夏男=俺の何たるかが満載で、すごいなと思いました。
夏男は隙だらけなようでいて、この作品は、キャラ造形とその思考、台詞などにおいて「隙なし」と感じました。
・もったいない部分…特に思いつかないかです。強いて言えば、飴の描写がやや長かったかな? というくらいで。でもこの夏男なら、こんな感じで飴、飴、言いそうですし。重箱の隅的な指摘です。
・良かったところ。
読みながら抜粋していったら、沢山ありました。ラストもとても良かったと思います。
>自分でも「えっ、これマジで俺の声……?」と驚くほどの美声
こだわってる夏男。
>俺はまた、てっきり俺に永久就職するものだとばかり……。
意外と都合の良いこと考えていた夏男。
>「おっ、おう……」
フラれた後の戸惑いがリアルな夏男。
衝撃が大きい時って、人って案外こんな反応しかできないと思います。
そしてここ。知的に語ってますが、夏男、勉強苦手なんだなあと。
>学生という身分の間は、とにかくこの黒板って野郎は忌々しいものである。
授業中に名を呼ばれ、ここに立つというのは、つまり問題を解く、というシチュエーションなわけで。
たいして成績が良いわけでもない俺みたいなのは、教師に名を呼ばれるなんて死刑宣告とあまり変わらなかったりするわけだ。
以下も、この夏男ならこういうこと書くだろうな、という、おかしいんだけど切ない、納得の一場面でした。
> ラブソングやラブコメからの引用が多い――というか、ほぼ全部そうなのは、やはり失恋したてだからだろう。そうか、やはり俺はブロークンハートなのだ。
ここのやり取りも秀逸でした。
「いや、インパクトあるかなって」
「インパクトしかなかったわよ」
ということで、とても好みの作品でした。お疲れ様でした。
作者からの返信
オレンジ11様
ありがとうございます!
私の勝手なイメージとして、『夏=とにかく一人で突っ走るヤツ』
というのがありまして、それがそのまま夏男になりました。
真面目な恋愛の話って難しいんですよ。ついついちょっと茶化したくなっちゃったり、コメディ寄りにしちゃうんですよね。
王道の甘酸っぱ系は他の方にお任せします!
お読みくださり、ありがとうございました!
面白いです!
すっきり読みやすくて、それでいてキャラの性格がバンバン伝わってきました。ちょっと暴走気味の夏男くんがいいですね。春子もちょっと強気な部分があって可愛いです。
前半はとにかく笑えて、後半はきゅん要素があり、最後はハッピーエンドと読後感も楽しさでいっぱいです。
惜しい所は……
うーん、面白いので春子との具体的なエピソードがあとひとつくらいあってもいいかなぁと。読者の欲ですけど。
それか、マフラーの話を最初に持ってきて、「これをくれたから春子は俺のことが好きなはず」と思って告白とか。
うーん、勝手なこと言ってますね。えへっ。好みな話だったので、つい……
作者からの返信
竹神チエ様
ありがとうございます!
成る程、マフラーエピソード書けば良かったですね。
学生の甘酸っぱい感じって良いですよね。何かもうちょっと書きながらむずむずするようなの書ければ良いなぁと思いつつ、「私には無理だ!他の方々に託す!」と匙を投げた結果、こうなりました。
お読みくださり、ありがとうございました!
企画からきました。
うん、とても勢いがある良い書き方だと思います。
どなたかのコメントでも提示しましたが、黒板のメッセージを夏男の反応で予想させる手法をしたら良かったのに、とお伝えしました。あの時は春子の返事でしたが、私が夏男か春子の視点で書いて居れば、きっと同じ事をしたと思います。
ちょっと残念な展開が2つ程あり、夏男が振られた直後の春子とのやりとりの流れがもうちょっと気持ちが籠っていると良かったかな?
もう1つは、学校に入ってわざわざ黒板に書き込みに来た理由、視点が夏男である事を考えるとちょっと無理やり感があったように思います。
まあ、題材で黒板にメッセージというのがあるから難しかったのでしょうが、この空回り気味の夏男の性格で私が書いたとしたら空井戸に不満を吐き出すように黒板に春子の悪口を書いて書いた傍から「春子はブスじゃない、可愛い」と自分突っ込みして「どんなけ、俺は春子に惚れてんだぁ!」って具合ですぐに悪くいうセリフを失って溜息を吐きながら消した後、無意識に書いてしまった内容に動転して何故か逃げ帰ってしまうという展開も考えたかな? 空井戸とかに吐き出す時って夜のイメージがあるので(笑)
そして、忘れ物のマフラーを思い出して身悶えながら登校って感じで。
そうそう、あの夏男のセリフ
「ちょ、ちょっと待ってて。俺ちょっと屋上で叫んでくるからさ」
クスッと笑ってしまいました。
これからも創作活動を楽しんでくださいね
作者からの返信
バイブルさん様
ご指摘ありがとうございます!
黒板に何を書くか、どういうきっかけで書かせに行くか、って難しかったです。若気の至りとか、若さゆえの暴走とか、もう思いきってそれが青春だからとか、色々自分の中で盛り上がったは良いのですが、それを文章に出来なくて。
もっと精進します。ありがとうございました!
黒板の文字に、「ぎゃああああ」と身もだえしてしまった……
私、女ですが、「言う、言う!! 言いに行くっ」と叫びそうになった(笑)
企画の作品ですよね。
(私自身は全然参加も何もしてないんですが:汗)
他の方の作品も拝読したんですが……。
みなさん、同じあらすじなのに、こうも変わってくるんですねぇ。おもしろいなぁ。
胸がきゅんとして、読後感がほっこりの素敵な物語をありがとうございました!
作者からの返信
武州青嵐様
おいでくださり、ありがとうございますヽ( ・∀・)ノ
悶えましたか、悶えていただけましたか。いやぁ良かった良かったf(^_^;
私はこれから他の方々のを読みに行こうかと。先に読んだら引っ張られてしまいそうで。
私もハスキーボイスが好きです。
全体的にというより、高音が掠れるみたいな…って、声フェチなものでそこに注目してしまいました。
脳内では、ハスキーボイスで再生して楽しく読ませていただきました。
<「いや、インパクトあるかなって」
「インパクトしかなかったわよ」
この掛け合いがいいです!
すごく仲良いんだろうなとか、同級生カップル感というか、お互い対等な感じとか、素敵だなと思いました。
作者からの返信
ぴおに様
ありがとうございます!
私もハスキーボイスが大好物なものでして、いつも見切り発車で書き始めてから修正して仕上げるんですけど、夏男はもう早い段階でハスキーボイス設定になりました。完全に作者の趣味です。
突っ走り気味の夏男と冷静な春子の組み合わせにしてみました。
楽しんでいただけたようで何よりです。