第7話 ダイダラボッチ

デイダラ

長野市小田切地区に残るダイダラボッチの伝説


国見地区の富士ノ塔山頂には浅間大明神木花咲耶姫

(このはなのさくやひめのみこと)を祀る社があり

戸隠や川中島、更埴まで四方を見渡せる

砦の址も残されている、北側の山腹に浅間池があり

そこはデイダラの左足跡だと言い伝えられている

右足は飯綱山の大座法師池である。


デイダラは日本海から太平洋に向かってた

途中、裾花川を跨いだ時、ふんどしが緩み

巨大な金玉が裾花川をせき止めた。

その間、鬼無里の里は湖となり

旭山から水があふれ、平柴の扇状地を作り

渡り終わると裾花川下流へ大水が流れ、善光寺南の

扇状地を千曲川まで広げた。


北信地方は

焼山・妙高山・黒姫山・戸隠・飯綱山


中部地方では

安曇野を経由して塩尻へ

高ボッチ高原で腰を下ろし

佐久平で浅間山・八ヶ岳

群馬で妙義山・赤城山

茨城を経て、甲府、相模原

富士山

西は琵琶湖、比叡山、

四国は香川の飯へ

その後、太平洋を渡った。

東は東北地域まで足は伸び

みな山岳信仰の聖地であり

大和の国で蝦夷には達していない

中央構造帯の周辺に広がっている。

日本列島の中心に食い込んでくる

フィリピン海プレートの起こす物理


デイダラは

日本海の大量の土や岩をもっこに乗せ

採土の跡には日本海盆が出来

重すぎて右へ左へ「のたうち回りながら」

足を引きずり、体で川を堰き止め

足の窪みで湖を作り、

山を噴火させ、山頭を投げ、湖の堰を決壊させた。


各地の伝説には「陀々法師池」や尻餅の痕

の「ふんどし窪」などの地名が残っている


狩猟採取生活をしていた古代縄文人にとって

大事な事は万物(八百万の神)であり

けして一つの神ではなかった

弥生人が渡来して山と平地に棲み分けが行われ

交流が始まり、八百万の神が段々と集約され

弥生の時代も終わり、仏教と大陸の争いが伝来する

古事記でのアマテラスは神を擬人化した

古代シュメール文明でのアヌとウトウであろう。


台風、白根山噴火、浅間山・御嶽山噴火、地震

888年 八ヶ岳の山体崩壊での佐久平の湖水化

1783年 浅間山大噴火

1784年 善光寺地震の後の犀川の崩壊

ダイダラは超常自然現象の度に、時代と関係なく

思い出され定着していった


ダイダラが特殊なのは

近代の神である天皇、ブッタ、キリスト・ユダヤ・イスラム(神の擬人化)

アマテラスや星座の神・ヒンドゥー(宇宙)八百万の神(物体・動物)

ではない超常(自然現象)

人間ではどうすることもできない

自然現象や天変地異を神と

している事ではないだろうか。


ダイダラの伝説が生まれた頃には

日本の形成された今の地質学や地球プレート

理論、日本海の生成などの知識も無い頃に

ここまで想像ができた事に、驚いてしまう

子供の頃には解らなかつた

デイダラボッチの伝説の凄さが

名作「もののけ姫」観賞の後の、あの感じ・・・

がする

じ〜じだけだろうか。



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