第3話 松代さん(治水)

この話は関ヶ原の合戦後までさかのぼる

松代を治めていた松平忠輝が城を治め始めた頃である

善光寺南の裾花川の治水を始めたのである(1600年頃)


この地は治水が良く、土地も肥沃だった


平柴の住民は国府が有った時から農地を裾花川、犀川合流域

に置き、金井沢と勝手沢の扇状地である小柴見を経て、中御所

岡田町までの土地を耕し、国府へ納めた後

善光寺の僧兵を纏めた栗田氏と善光寺に帰属していた

(栗田氏、1100年ごろから川中島の合戦の1560年頃まで)

善光寺への年貢は十分だった


松代の技師、花井氏が突然小柴見の先に土手を築き始めたのである

長野県庁西の平柴から善光寺への街道を崩し、大黒山裾の白土を

切り崩し夏目原は分断

善光寺山門下に流れていた裾花川は現県庁の西側の裾花凝灰岩層を削り続け

夏目ケ原から、なだらかに善光寺まで続いていた阿弥陀寺参拝街道は崩れ

大黒山の裏手から夏目が原までは断崖になり善光寺への参道は無くなってしまった

裾花川は江戸時代初期、平柴は小柴見と岡田町、中御所に分断され

農地の治水は切れ、耕作地も大きく失ってしまったのだそうだ

平柴住民の耕作地と作物は激減してしまった。


平柴は善光寺と切り離された様に思えたらしい


松代さんの政治には平柴村人は不満が有り、何度か陳情にも出かけていた

先祖から言い伝えられた話だ。


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