第三話~じゃあんぐるすかいうぇい

ボウシはマーゲイをヘリに乗せ、海を渡っていた。


「(まさかあそこまで怒られるとは…マネージャー恐ろしあ…)」


数分前


「勝手に連れ出したんですか!!!」


マネージャーのマーゲイがキレていた


「す、すいません」シュン


ボウシはかなり小さくなっていた


「それで!今は何所にいるんですか?安全なんですか!?!?」


マーゲイがボウシに詰め寄る


「えっと…あの…その…えー…マーゲイさん

これから…えー、PPPの皆さまの所にお送りいたしますので判断はご自分で…」


ボウシが苦笑いしながら言った


「解りました…それで結局PPPの皆さんは 何所に?」


マーゲイが首をかしげながら聞いた

ボウシは汗ダラダラだった


「(海の向こうとか言ったら…生きて帰れ

なさそうだな…しかしウソをつくのは…)」


マーゲイはメガネ越しにボウシを見つめている。


「えーっ非常に言いにくいのですが…海の 向こう…ですね…」

「ヒエッ!」


マーゲイは驚きのあまり気絶してしまった


「あ…まあ、ヘリに乗せて連れてくか」


んで、今に至る


「ううん…ここは…」


マーゲイが目を覚ました


「お、おはようございます」


ボウシが恐る恐る声を掛けた

マーゲイは体を起こし窓の外を見つめる


「ここって…空じゃないですか!!」


マーゲイはこれ程高いのが始めてなのだろう椅子にしがみついてガタガタ震えていた


「えっと…もうそろそろ着くので安心して 下さい」


その後ボウシは近場の砂浜に着陸した。


「つ、着きましたか?」


マーゲイは恐る恐る辺りを見渡した


「は、はい大丈夫でs…「ファ!!PPPの皆さん!ご無事でしたか!?」」


突然そう言うと共にマーゲイはヘリから飛び降り、走ってPPPの元に駆け寄った。


「はぁ…はぁ…プリンセスさん…ジェーンさん…フルルさん…イワビーさん…コウテイさん…全員いますね!!……ふぅ…」


すると、クルリとボウシの方を向き、


「ありがとうございました!!」


と言った


「え?」


さっきまでの怒りようからは想像出来ない

感謝の言葉にボウシは困惑した


「あれ?PPPの皆さんからボウシさんにもう話したと言っていたんですけど…」

「んぁ?まさか…こっちに連れてくる前の話か…!」


どうやらボウシは完全に忘れてたようだ。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


コゴクエリア ジャングルゾーン


かばん達はバスで鬱蒼としたジャングルを

抜けていた。


「それにしても、フレンズが全然いないね!みんな夜行性だからかなー?」


サーバルは不思議そうにバスから辺りを見回した、


「この辺りはセルリアンが多いからフレンズは皆ラッキービーストが避難させたよ、でも

たまに迷い込むフレンズもいて…」

「アワ、アワワワワ」

「どうしたんでしょうか?ラッキーさん?」


すると次の瞬間…


セルリアンが真横の草むらから飛び出てきた

のだ!


「うぁぁぁ!セルリアンなのだぁぁ!」

「セルリアンだねぇ~アライさーん」

「ヤバいっ!かばん!ラッキービーストを

ちょっと貸してくれるかい?」


そう言うとメガネはラッキービーストをかばんから受け取り、バスの運転席に座った。


「ラッキービースト!コードレッド!宣誓 パークガイド1名に生命の危険性あり!よって、バスを緊急避難モードへ移行!」


メガネがかばんの腕のラッキービーストに

大声で言った。


「声紋認証…ユーザー確認完了…パークレンジャーヘノ連絡完了…ロックヲカイジョシマス…」


ラッキービーストがそう言うとバスの窓にシャッターが下り、ハンドルのクラクション部分が白から赤に変わった。


「みんな!つかまって!飛ばすよ!」


そう言うとメガネはアクセルを全開にした。


数分後、セルリアンはメガネ達を見失った


「とりあえず逃げて来たけど…ここは…?」


するとサーバルが耳をピクッとさせた


「どうしたのサーバルちゃん?」


かばんがそれに気づきサーバルの方を不安 そうに見た、


「何かあの茂みから音がしたよ?カサカサって…」


サーバルは少し怖そうに言った


「誰かそこにいるかぁ!あ、アライさんが相手になってやるのだぁ!!」


するとアライさんの声に驚いたのか茂みから

フレンズが飛び出てきてしまった。


「こ、怖がらないで!」


一同『へ?』


するとそのフレンズは何かを後ろに隠して

ゆっくり後ずさりしていった。


「ちょっと待ってくれ!もしかして君は…」


メガネはそのフレンズを引き止めた


「君は…サーベルタイガーかい?」


サーベルタイガーがビクッとして振り向いた


「そんなに私有名なの…?皆怖がってるんじゃないのかな…?」


サーベルタイガーは泣きそうな顔になっていた。


「そんなこと無いよ!サーベルタイガーちゃん!あなたのそのサーベル?とてもカッコいいよ!!」


サーバルは輝かしい笑顔でサーベルタイガーに駆け寄ってサーベルタイガーの持っている


サーベルをよく見ながら言った


「でも…私は…」


サーベルタイガーはやはりサーベルの事を

好きにならないようだった。


もともとこのサーベルはサーベルタイガーが

動物の時に牙としてサーベルタイガーについていた物である、サーベルタイガーにとってはその牙で他の動物たちを傷つけてしまった


自分、そしてその牙もといサーベルが好きになれないのだった。


「それなら…サーベルを見ても怖がらない用にサーベルを可愛くすれば良いんじゃないですか?」


「可愛く?」


「はい!ちょっと待っていて下さいね…」


そう言うとかばんはバスに戻って行ってしまった、


「アライさんも手伝うのだ!!」

「アライに着いてくよ~」

「はいはーい!私もやりたーい!」


アライさん、フェネック、サーバルもバスに

戻っていってしまった。


「えっと…じゃあまずこれをこうして…」

「なに!なに!楽しそう!」

「アライさんも手伝うのだ!それでかばんさん!その次はどうするのだ!?」

「この後はここをこうして…」

「ふんふん」


それから数分後…


『出来たー!』


バスの中から歓声が聞こえてきた


「何だろう…」


サーベルタイガーは少し不安そうにバスの方を見た、するとかばん達がバスからゾロゾロと出て来た


「出来ました!サーベルタイガーさん!」


そう言うとかばんは紙で出来た花飾りをサーベルタイガーに手渡した。


「これは…かばん、君はこれを何所で覚えたんだい?」


メガネはサーベルタイガーの手元にある紙製の花飾りを見つめながら聞いた


「としょかんに紙一枚から色んな形を作る本があったんです、それでその本にはこの花飾りが一番かわいいと書いてあったのでこれを作ってみました!」


「(やはり…ヒトのフレンズ、平均値よりも高い記憶力と知能を持っているこれは非常に

…)」


「ザー…ザー…おーい…ザーメ…ザーガネ」


メガネの腰のホルダーにはまっていたトランシーバーから音が聞こえ始めた 


「な、何なのだ!次から次えと…何所にいるのだ!」


アライさんは周囲を見渡している


「ザー…お…い…ザー電波…ザー…悪…い」


メガネはトランシーバーをとり、アンテナを伸ばした


「うあっ!何か伸びたよ!」


サーバルは驚いてトランシーバーをまじまじと見つめた


「お、電波が安定したな…よう、メガネ連絡が来たけど、大丈夫か?」


メガネ以外の一同『しゃ、しゃべったぁー!』


「え、ええと皆とりあえず説明するね…」


かくかくしかじか


「ええとつまりこれは、遠くの人の声を聞くことが出来る機械なんですね?」


かばんがまとめを述べた


「そう、その通り!それでその会話先が…」

「ボウシ隊長だボウシで良い、」


ボウシの声がトランシーバー越しに聞こえる


「とりあえず落ち着いてくれたみたいだから皆バスに乗っててくれるかな?」 


メガネがフレンズ達をバスに誘導した、


「それでメガネ何でそんなとこに居る?そこはただてさえセルリアンが多いゴコクエリアだぞ…それなのに最も危険なオフロードツアーコースに入るなんて、お前らしく無いぞ?」


ボウシの声がメガネを叱る


「し、しょうが無かったんだよ!だってセルリアンに追いかけられたし…」


メガネはとりあえず言い訳を話した


「まあ良いそれよりも今は一刻も早くその、

オフロードツアーコースを離れる事だ、その近くに、少々危険だがジャング……「ジャングルスカイウェイだって!?冗談じゃないよ!」」


メガネは少々顔が青くなっている


「解ってるさ、お前が高いとこ苦手なのはでも…今はとりあえずそのかばんを連れてそのエリヤを出て、俺の基地があるセントラルまで来い、いいな?」


ボウシがややきつめの口調でトランシーバー越しにメガネに言った


「解ったよ…了解、それでルートは?」


一方その頃バス内では…


「あの…この飾りありがとう…それと…

私のサーベルを怖がらないでくれてありがとう…」


サーベルタイガーは笑顔でサーベルに飾りを着けた


「これがあればそのサーベルをぜっんぜん

怖くないよ!むしろかわいいよ!!」


サーバルはニコニコ顔でサーバルを見つめた


「それにしてもこの飾り…何処かで見たこと

あるような気がするのだ…」


そう言うとアライさんはサーベルタイガーのサーベルに着いている飾りをまじまじと見つめた


「さー?思い違いかもよー?」


フェネックはアライさんの疑問に回答しようとしたがそれは正しい答えでは無いようだ、


アライさんはまだ頭の?が消えない


「もしかしたらアライさんもとしょかんで

同じ本を見たのかも知れませんね!」


かばんはアライさんの質問に的確な答えを出した


「確かにそうかも知れないのだ!かばんさんの読んでいた本と同じ本を読めるなんてこうえーなのだ!」


一方外では


「え!?地図データが無い!?」


メガネがトランシーバーに向かって叫んでいた


「あー…発電設備が最近調子悪くてなデータベースに接続しずらいんだよ…そうださっきの話のサーベルタイガーはどうだ?」


ボウシの落ち着いた声がトランシーバー越しに聞こえてくる


「うーん…可能性は低いけど…試してみる価値はありそう…」


「んじゃそれで、それと…ジャングルスカイウェイは何度も言うが劣化が激しい筈だ気を付けて通れよ…それじゃ健闘を祈る」

「OK…バイバイ」 


数分後…


「そのまままっすぐでつくよ」


サーベルタイガーがバスの運転席に座り、ラッキービーストに指示を出していた。


「何だかんだいってそろそろスカイウェイか…本当は絶対に通りたく無いけど仕方が無い…皆もあまり下を見ない方が良いよ…」


メガネの顔がやや青くなっていた


しばらくするとバスは上り坂に差し掛かった


「がったんごっとん揺れるよ!楽しい!」


サーバルがバス内ではしゃいでる間メガネは

バスの座席でうつむいていた。


そしていつに坂が終わりその先に見えたのは…


巨大な木造の高架道路だった。


「ひいっ!遂に来た…」


メガネは真っ青になってバスの座席に縮こまってしまった。


「うあー!凄い高いです!こんな所もジャパリパークにあるんですね!」


かばんが窓の外から眼下に広がるジャングルを見下ろした。


「アワワ…こんなに高いと流石のアライさんもおじけづくのだぁ…」

「そーだねー私もちょっと怖いかなー」


アライは少し下を見下ろしながら言い


フェネックはその隣でジャングルを見下ろしていた。


しばらくはそのまま走り続けた…


しかし…


「そろそろ終わるはず…頼む一刻も早く… 一刻も早く…」


メガネはもはや紙に祈りを捧げていた


次の瞬間だった、


メリ……メリメリ…


「アワワ…アワワワワワ」


突然バスの下の木が今まで立てた木の音の 中で一番ヤバげな音がし始めた


ギィー…ギギギギ…


「なんかイヤな音がしますね…」

「かばんちゃん…これ木が泣いてるみたいだよ?」


そして次の瞬間!


バリ!バリバリバリ!


バスの後方の客車の方の木が腐りかけていたらしく、バスの重みに耐えられず遂に割れてしまい、バスの後方からバスは数メートル下のジャングルへ落下してしまった!


「これだからイヤだといったのにいいい!!!!」

「うああああ!!」

「落ちてるよぉー!」

「落ちるのだー!!!」

「落ちるねぇーうわー」


PPP予告ぅー


「今日は新しいセルリアンについて予習するわよ!」

「セルリアンですか…アブなそうですね」

「そう!新しいセルリアンはとっっても、大きくて早いの!そして…食べられたら…」

「そ、そう言う怖い話はや、止めてくれ、プリンセス…」

「でも、どんな形してるんだろうね~気になる~モグモグ」

「どんな敵だろうとロックに倒すぜぇ!」

「次回、ぬまち、お楽しみに!」 

パッパッピッピペッペポパッポーパッパペパプ♪














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