第6話 慈悲深き死
手紙に従い、ある場所へ。
僕は誰かを探してる。
僕は何かを求めてる。
ある場所には誰かいる。
手紙にそう書かれてる。
だから僕は願われた。
手紙の場所には花畑。
世界は死んだはずだ。
なのにそれは、ずっとずっと続いてる。
手紙を頼りに僕は歩く。
花畑には気配が一つ。
僕以外の気配が一つ。
気配を頼りに僕は歩く。
そして花は赤く彩られる。
撃れた僕の血によって。
ぼくはとっくに死んでいる。
そうして僕は何かに追われる。
今は動けず逃げられない。
無が僕を包み込む。
今回も死ねなかった。
そうして僕は立ち上がる。
気配の方へ足をむける。
願われたものを届けるため。
そして花は彩られる。
何度も何度も彩られ、
とうとう僕はたどり着く。
僕は瞳を覗き込み、
始めまして。
挨拶をする。
こちらこそ。
久しぶりに挨拶が返された。
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