第7話 異常な日常

私の暮らしが変わってしまった。




自分のことを僕と呼ぶ彼が、




私の家で暮らすことになった。




彼は手紙を持っていた。




彼曰く約束だという。




私の約束とは何だっただろうか。




覚えていない。




それでも私は約束のために、




守るために家を出る。




今は日常が異常だ。




家を出るときに彼が声をかける。




食事をするときも彼が近くにいる。




もう幾年月を一人で過ごしていただろうか。




久方ぶりのこの感覚。




何とも言えないこの感覚。




とてももどかしく、




とても気まずく、




とても暖かい。




彼は何者だろうか。




彼はなぜ私の家に暮らすことになったのか。




それはよく分からない。




私も自然に受け入れていた。




彼と過ごすと仲間と共にしていた時のような錯覚が起こる。




そんなことはあり得ない。




彼を見てると希望も湧く。




私の仲間たち、




どこにいるんだ。

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