第4話 いつかの手紙

ここはどこかの町の中。




今日も僕は死に続け、




結局今日も死ねずに終わる。




ああ、早く死にたいものである。




僕は一人で町を歩く。




無の世界でも町はある。




無の世界では、




まだ生きれない。




だから僕は死んでいる。




町に残る古い戦いの跡。




それを眺め僕は歩く。




歩みを止めずにひたすらに。




死体の山が僕を遮る。




僕の歩みは山を越える。




山を越えると驚いた。




僕の足に一つの屍、




願うようにこちらを見上げていた。




ここではすべてが死に絶える。




魂だろうと死に絶える。




無の世界に消えてゆく。




なのに僕は願われた。




気づいた。




屍が握る手紙に。




手紙に書かれたるは約束。




願われることにした。

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