第4話 いつかの手紙
ここはどこかの町の中。
今日も僕は死に続け、
結局今日も死ねずに終わる。
ああ、早く死にたいものである。
僕は一人で町を歩く。
無の世界でも町はある。
無の世界では、
まだ生きれない。
だから僕は死んでいる。
町に残る古い戦いの跡。
それを眺め僕は歩く。
歩みを止めずにひたすらに。
死体の山が僕を遮る。
僕の歩みは山を越える。
山を越えると驚いた。
僕の足に一つの屍、
願うようにこちらを見上げていた。
ここではすべてが死に絶える。
魂だろうと死に絶える。
無の世界に消えてゆく。
なのに僕は願われた。
気づいた。
屍が握る手紙に。
手紙に書かれたるは約束。
願われることにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます