第3話 守るもの
私は守る。
いつまでもいつまでも私は守り続ける。
仲間との約束のために。
今日も私よりも大きな銃を持ち家を出る。
私は待つ。
花畑の中、ひたすら待つ。
誰も来ないと分かっていても私は待ち続ける。
今日も来ない、誰も来ない。
来るはずがない。
世界はとうに無の世界。
ここらに花が咲くだけだ。
生きていられるわけがない。
私は死ねない。
私は一人、ここに居る。
誰もいない世界にひとりきり。
どこまで行っても何もありはしない。
その意味すら持たない。
あり得ない。
気配だ。
私のもとへ気配が近づく。
そんなことはあり得ない。
私は守らないといけない。
いつか仲間が戻るまで。
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