第1763話、わたくし、この春の『ガールズバンド』アニメは『クラゲ』で決まりですの♫

ちょい悪令嬢「──わたくし、大勝利ですのおおおおおお☆☆☆☆☆」




メリーさん太「うおっ⁉ 何だ、冒頭から、いきなりどうした⁉(※すでに四回目です)」




ちょい悪令嬢「ガハハハハ、我が軍は、連戦連勝ではないか! いやあ、少しは『敗北』と言うものを知りたいものだわ!」




メリーさん太「……いや、ちょっと」




ちょい悪令嬢「──ホント、この作品の読者の皆様は、幸運ですわね! たかが木っ端Web小説家のくせに、アニメ界の超売れっ子重鎮脚本家サマに対して、喧嘩を売るような身の程知らずなことをしでかして、おそらくは皆さんあきれ返っていたかと思いますが、まさかそれが『大正解』だったとは!」




メリーさん太「おいッ、むしろ『幸運な読者の皆様』をほったらかしにして、一方的にしゃべくり回っているんじゃ無いよ⁉ 一体何が『大勝利』なのか、まずはちゃんと説明しろ!」







ちょい悪令嬢「──もちろん、いよいよ各動画サイト様で無料配信がスタートした、今期春アニメの超目玉作品である、『夜のク○ゲは泳げない』第1話のことですわ!」







メリーさん太「へ?」







ちょい悪令嬢「夜の首都圏の繁華街のど真ん中での路上ライブと言う、ほぼまったく同じシチュエーションで、思春期の少女ならではの『承認欲求パフォーマンス』を爆発させると言う同様のテーマを扱いながら、同じく今期春アニメの某『ガールズバンド』アニメのほうは、『おのぼりさん』や『いじめ』とか言った『昭和の思考』でつくられていて、下手すると見る者に不快感さえも与えかねない体たらくなのに対して、本作のほうは、『Y○uTuber』や『VTub○r』と言った、『令和最先端』のトレンドを果敢に作内に効果的に落とし込むと言う、クリエーターとして旺盛なるチャレンジスピリッツ! もはや第1話の時点で、『勝敗』は明らかでしょう! まさしく『夜のク○ゲは泳げない』こそは、今期春アニメにおける、真に理想的な『ガールズバンド』アニメであり、『本物』でございますわ☆」




メリーさん太「──やめてええええええ! どこかに『偽物の』ガールズバンドアニメが有るような言い方は、おやめになってえええええええええ!!!」




ちょい悪令嬢「何よりも、当【座談会】の『勝利の証し』は、『Y○uTube』と言うものの、現代のクリエーター志望のJKによる、最も理想的な活用法ですわね! 昔なら──『昭和レベルで思考がストップ』しているのなら、アイドルがちょっとでもスキャンダルを起こせば、そこでおしまいでしたが、今ならスマホ一つ有れば、Y○uTube等の世界的動画サイトを利用することで、『匿名』化やVチューバーとして『転生』することによって、何度も再起して、自分の夢を叶えることができるのを、見事に証明してくださったことです!」




メリーさん太「ホントかよ⁉ 本作において、『どんなド田舎にいようが、憧れの東京(w)なんかに行かずとも、今手の中に有るスマホを最大限に活用するだけで、「自分の音楽」を世界中に発表できるのだ』と、声を大にして訴えたばかりじゃねえか⁉」







ちょい悪令嬢「……ていうかさあ、『もう一つのほうの』ガールズバンドアニメって、一番大切なことを忘れているようだけど、要は本人に『やる気』が有るかどうかなんだよ? 『やる気』さえ有れば、現在熊本のド田舎にいて絶望的ないじめに遭おうが、アイドルとして致命的なスキャンダルを起こそうが、夢を諦めずに、今すぐその場で行動を起こすはずなんだよな? それを『熊本では駄目だ、東京に行けば夢が叶う』なんて、それこそ田舎者の『間違った妄想』だし、何よりも目の前の現実を認めて立ち向かっていくことを拒否した、文字通り『現実逃避』と言う意味での『逃げ』に他ならないんだよ⁉」







メリーさん太「『逃げ』、だと?」




ちょい悪令嬢「実はこれって、本作の作者がまさにそのような『クズ思考』だったから、自戒を込めて言うけど、『いじめられた』とか『見下された』とか『自分のことを理解してくれなかった』とか言って、むしろ自分のほうこそ『自分とは違って時代錯誤で考えの遅れた田舎者ども』を見下して、『東京に行って音楽で成功してやるッ!』なんてのは、的外れな浅はかさ以外の何物でも無く、おまえが音楽で成功するかどうかは知らないけど、熊本のクラスメイトたちはクラスメイトたちで、普通に進学とか就職とか結婚とかをして、普通に幸せになって、昔のクラスメイトの誰かが独り寂しく東京に行って、せいぜい(一般人にはほとんど認知度が無い)『ラブラ○ブ!サンシ○イン‼』程度に成功(w)したところで、まったく関知してもらえないんだよ?」




メリーさん太「……ああ、まあなあ、『東京行って成功してやる!』なんて、いかにも『田舎者思考』で痛いんだけど、それってようく考えてみろって話だよな? 仮に成功したところで、本当に自分が『幸せになれる』の? 夢では無く現実において『音楽で食っていく』とか、並大抵なことでは無く、プロになった時点がゴールなんかじゃ無く、むしろそここそが『地獄の出発点』なんだぜ? しかもそもそもプロになれずに、完全に『東京行きが失敗』してしまったら、どうするつもりなんだよ?」




ちょい悪令嬢「ですからそれこそが、行動原理が『逃げ』である者の、浅はかさってことなのですよ。たとえガールズバンドをやるにしたって、他人の目なんか関係無く、本人の『やる気』だけで突っ走るのなら、現実だけでは無くアニメにおいても、文字通り『絵になる』のですが、『他人を見返すため』って、そんな後ろ向きな理由で『ロック』をやるなよ? 『いじめの仕返し』をしたいなら、いっそのこと自分をいじめていたやつをコ○セよ? それこそが『ロック』じゃんか⁉」




メリーさん太「──ちょっ、おまえ⁉」




ちょい悪令嬢「いや、いじめ側からすれば、自分たちがいじめていたやつが学校をやめて東京に行ったと聞いても、『負け犬がしっぽを巻いて逃げた』としか思いませんよ。よしんばそいつがガールズバンドで成功したところで、新たなるいじめのターゲットを見つけていじめに勤しんでいるか、自分たちは自分たちで恋人でもつくって楽しくやっているかで、某ガールズバンドアニメの主人公のことなんて、綺麗さっぱりと忘れているんじゃないですかあwww」




メリーさん太「そ、それは、まあ、確かに……」




ちょい悪令嬢「ですから、本気でいじめに対抗しようとしたら、『実力行使』以外には無く、自分のほうが『加害者』となり、世間から批判を浴び、下手したら『犯罪者』として裁かれる、『決意』と『覚悟』が必要で有り、ほとんどのいじめの被害者の方は、それができないので『被害者』のままで、最終的に自分の人生から『逃げる』ことになるのです」




メリーさん太「──ッ」




ちょい悪令嬢「……ああ、わかりました、この文章を書いていて、やっと気がつきましたよ。本作の作者が某ガールズバンドアニメを、生理的に受け付けなかった理由わけが」


メリーさん太「何だと?」




ちょい悪令嬢「あの作品は、熊本県のド田舎でいじめに遭って女の子が、死後に見た『妄想の世界』を描いていたのですよ。──昭和の大昔でもあるまいし、一方的にいじめに遭っていたコミュ障の少女が、一人東京くんだりまで逃げのびて、ガールズバンドで成功するような、脳天気で『サンシ○イン』な話が、現実であるものですか! まさしく、作品自体が『逃げ』でできていたのですよ! だからまるで本作の作者自身のことを指摘されているようで、自己嫌悪的に癇に障ってしまったのでしょう」




メリーさん太「……作品自体が、『逃げて』いる、って?」




ちょい悪令嬢「逃げているじゃ無いですか? あのチープなCGなんて、完全に『アニメであること』から逃げていますよ!」




メリーさん太「──なっ⁉」







(※次回に続きます)

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