第1191話、わたくし、『マギ○コ』を『インフィニット』な視点で再評価いたしますの⁉(その8)

ちょい悪令嬢「──さて、これまで長きにわたって、いろいろと物議を醸したアニメ版『マギア○コード』【FinalSEASON】について、原作ゲーム版の5周年アニヴァーサリーに登場した『インフィニットい○は』ちゃんに基づいて再検証することによって、かのアニメ界の金字塔たる元祖『ま○か☆マギカ』TV版の『補完作品』として、重要なる役割を果たしていたことを実証したわけですが、いよいよ最終回である今回においては、唯一残された『泣き所』の解消を行いたいかと思います!」




メリーさん太「……『マギ○コ』アニメ版の幕引きにおける、『泣き所』って?」




ちょい悪令嬢「最終話冒頭において、魔女化した黒○さんを自ら手にかけたい○はちゃんが、今にも闇堕ちして別作品の『黒さ○ら』ちゃんならぬ『くろは』ちゃん化しそうになったと言うのに、や○よさんたち『チームみか○き荘』の面々にちょっと叱咤激励されただけで、あっさりと復活したシーンでございます!」




メリーさん太「──あー、あれかあ! 確かにあまりにも唐突過ぎたよなあ⁉」




ちょい悪令嬢「今回の【FinalSEASON】全話無料配信期間中に、(この【座談会】の参考にするために)最終話を何度も見返したのですが、あの全員で手を繋いでスカイダイビングをする『某ガッチ○マンもどきシーン』は、もはや見ているほうが恥ずかしくなるほどでしたw」


メリーさん太「その後すぐに登場する、謎の『ジェット☆みか○き号』にも、思わず吹き出しそうになったよなw」


ちょい悪令嬢「もちろん、ネット上を始めとするファンの間でも大爆笑の渦を巻き起こしつつ、『──いくら何でも雑過ぎるだろ⁉』と総ツッコミを受けてしまった次第であります」


メリーさん太「……確かにこれは、『マギ○コ』アニメ版最終話にとっての最大の『泣き所』であり、いくら当【座談会】でフォローしようが取り繕いようが無く、下手するとすべてがおじゃんになりかねないよな?」


ちょい悪令嬢「──と言うわけで、僭越ながら本作において、『これならなら納得♡』と思われる解決策をご提示しようかと存じます!」


メリーさん太「おいおい、またしても『余計なお世話』パターンかよ?」


ちょい悪令嬢「しかしこの件を解決しない限りは、本当の意味で『マギ○コ』アニメ版の再評価は成し得ないんですけど?」


メリーさん太「うっ⁉………………し、しかし、一流のプロのスタッフの皆様さえも解決し得なかった難問を、ただの素人Web作家ごときが、どう解決するって言うんだよ?」


ちょい悪令嬢「簡単ですよ、『間にちょっと挟み込む』だけでOKです!」


メリーさん太「……間に挟み込む、って?」




ちょい悪令嬢「問題はあまりにも展開が唐突かつ雑過ぎることですから、い○はちゃんが黒○さんを死なせてしまい、『結局自分の行動は間違いだったんだ』とか、『自分には誰かを助けることなんてできないんだ』とかの、ネガティブな感情に支配されてしまい、ソウルジ○ムが濁りきり、今にも魔女になろうとすると言ったシーンをインサートすればいいのです!」




メリーさん太「──ああ、そうか! すでに『ア○ナ結界』は破られているので、『ド○ペルシステム』は無効化されてしまっており、魔女化をとどめることはできないんだっけ⁉」




ちょい悪令嬢「それに対してあわやと言った危機一髪のところに駆けつけてくるのが、や○よさんを始めとする『チームみか○き荘』の面々で、グリーフシ○ド等を使ってい○はちゃんの魔女化を防ぐと言う次第でございます!」




メリーさん太「──おおっ、あの下手すると爆笑しかねないシーンが、むしろスリルとアクションの感動シーンに⁉」




ちょい悪令嬢「ねえ、ほんのワンシーン挿入するだけで、グッと良くなるでしょう?」


メリーさん太「……確かにあの状況なら、い○はちゃんが魔女化しそうになるのは無理が無いし、それをや○よさんたちの友情パワーによって阻止できたと言う流れなら、非常に『マギ○コ』シリーズらしいし、誰もが納得だよな」


ちょい悪令嬢「そうでしょう、そうでしょう」


メリーさん太「でもさあ、これくらいのこと、それこそプロの制作スタッフの皆様が、気がつかなかったはずは無いんじゃ無いのか? それなのにどうしてあのような、『雑な復活シーン』になってしまったんだ?」


ちょい悪令嬢「元々このような展開を予定していたところ、全体的な『尺の都合』により、泣く泣くカットしたと言うのが最も考えられるところですが、そうで無くてもこの改革案には、少々問題が有るのですよ」


メリーさん太「あー、確かに最終話はやや詰め込み気味だったから、それ程重要では無いシーンが省略されるのは仕方ないかもな。──それで、『問題』ってのは、何のことだ?」


ちょい悪令嬢「端的に申して、『グリーフシ○ド』ですよ」


メリーさん太「……グリーフシ○ドがどうした? もしもい○はちゃんが魔女化しかけたとしたら、それをとどめることができるのは、もはやグリーフシ○ドしか無いだろうが?」


ちょい悪令嬢「まず、作画アクション的に、突然駆けつけてきたや○よさんたちが、いきなりい○はちゃんにグリーフシ○ドを押しつけると言うのは、『芝居』的にどうかと思うんですよ」


メリーさん太「う、うん、なんかドタバタしちゃって、スマートじゃ無いよな」


ちょい悪令嬢「それにそもそもこれって、グリーフシ○ド解決する問題じゃ無いのでは?」


メリーさん太「え、グリーフシ○ド以外で、どうやって魔女化をとどめるって言うんだよ?」




ちょい悪令嬢「──それこそ今回の再検証の結論として、何度も何度も述べてきたのでは無いですか! 『魔女』とは魔法少女にとっての『負の側面という自分自身』であって、『魔女化』の問題はどこかの『女神様』なんぞに任せっきりにしたりせず、各々の魔法少女が自分自身で折り合いをつけて、魔法少女であり魔女でもある『真の自分』として生きていくべきだって!」




メリーさん太「──ッ」




ちょい悪令嬢「それなのにここでグリーフシ○ドで魔女化を抑えてしまったら、最終的にい○はちゃんがインフィニット化することと矛盾してしまうのですよ」




メリーさん太「う、うん、何となく言っている意味はわかるけど、だったらどうすればいいんだ? やはりこのシーンでは『魔女化』自体を無しにするのか?」


ちょい悪令嬢「いえむしろ、『クライマックスシーン』と、同じ展開にすればいいのです」


メリーさん太「クライマックスシーン、て?」




ちょい悪令嬢「い○はちゃんが間一髪魔女化しかけた時に、駆けつけてきた『チームみか○き荘』全員と触れ合うことによって、各メンバーの『私はい○はちゃんがいたからこそ救われたの!』という『感情キ○チ』が流れ込んできて、い○はちゃん自身も『……ああ、私がこれまでやって来たことは、けして無駄では無かったんだ!』とか、『こんな私だって、誰かの役に立てるんだ!』とかと言ったふうに思い直して、魔女化をとどめることを成し遂げるのです!」




メリーさん太「そうか、『他の魔法少女たちの「キ○チ」の回収によるインフィニット化』を、ここでも行うってわけか⁉」


ちょい悪令嬢「そもそも元祖『ま○マギ』TV版のクライマックスシーンにおいても、今にもソウルジ○ムが濁りきろうとしていたほ○らちゃんが、ま○かちゃんの登場で魔女化をストップすることができたのですからね。必ずしもグリーフシ○ドが必要と言うわけでは無いんですよ」


メリーさん太「つうかそもそも、感情が絶望に囚われることによってソウルジ○ムが濁るんだから、絶望感そのものを取っ払ってやればいいんだよな」




ちょい悪令嬢「──とはいえ、今述べたことをすべて本当に最終話に詰め込もうとすると、とても『尺』が足りなくなって、もしも制作スタッフの方が思いついていたとしても、『カット』の憂き目に遭っていたでしょうね☆」




メリーさん太「──だったら、駄目じゃん⁉」




ちょい悪令嬢「でも、い○はちゃんの『感情の流れ』としては、納得しきりでしょう?」




メリーさん太「──うっ⁉」




ちょい悪令嬢「それに何と言っても、この流れこそは、これまで当【座談会】が行ってきた『再検証』を踏まえたものであり、むしろ当【座談会】の正当性を保証するものと言えるでしょう」




メリーさん太「……た、確かに」




ちょい悪令嬢「──と言うわけで、これまで八回にわたって続けてきた『マギア○コード』アニメ版の再検証は、今回をもちまして終了いたしますので、長らくのお付き合い誠にありがとうございました♡」

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