第1135話、わたくし、最近作者の思惑通りに行ってばかりで怖いのですの⁉

ちょい悪令嬢「──うっふっふっふっふっ♫」




メリーさん太「……な、何だ?」




ちょい悪令嬢「──らんらんらんらんらんらん♪」




メリーさん太「……お、おい」




ちょい悪令嬢「──いひひひひひひひひひひひひっっっ♬」




メリーさん太「──うわあっ、ついに悪役令嬢が壊れた⁉」




ちょい悪令嬢「……ちょっ、何ですかメリーさん、いきなり人のこと壊れたとか、失礼な!」




メリーさん太「そりゃあ自分の相方が、開口一番不気味な笑い声ばかり上げていたら、心配して当然だろうが⁉」




ちょい悪令嬢「ああ、すみません、ちょっと某SNSの『トレンド』を見ていて、失笑が禁じ得ませんでしたので」


メリーさん太「(前回に引き続いて)また禁じ得なかったのかよ? その『トレンド』って、何のことさ」




ちょい悪令嬢「『#安○晋三の国葬に反対します』、ってやつです」




メリーさん太「──よりによって、それかよ⁉」




ちょい悪令嬢「いやあ、釣れる釣れる、大漁ですよ!」







メリーさん太「…………へ、『釣れる』、って?」







ちょい悪令嬢「ここ最近の本作を読んでいたら、こんなあからさまな『釣り』に引っかかったりしないのにねえ?」




メリーさん太「──ま、まさか⁉」




ちょい悪令嬢「もしもこれが『真に国を愛する善良なる日本人』による、不逞なる『反国家主義者』どもをあぶり出すものであったとしたら、どうでしょうねえ? 公安当局としては、『不穏分子』を特定するのに、大助かりになったりしてねw」




メリーさん太「うおっ、むちゃくちゃあり得る⁉」




ちょい悪令嬢「前回口が酸っぱくなるほど申した通り、今度の件で面目丸つぶれとなった警察としては、もはやなりふり構っておられませんからね。たとえ『陰謀論』と誹られようが、『過剰反応』と呆れられようが、この時期少しでも『安倍元首相に批判的』な輩に対しては、『公安的調査』のメスが入ると見て間違いないでしょうwww」




メリーさん太「……まあ、今回の参議院選挙での与党大勝利の結果によって、『憲法改正』が現実味を帯び始めたものだから、野党政治家を始めとして、『本国のスポンサー』から『絶対阻止』を命じられた『反国家勢力』の糞虫どもが、尻に火がついた状態になってしまっているから、無理もないけどねwww」




ちょい悪令嬢「──そう、それですよ! わたくしが本当に喜んでいるのは!」




メリーさん太「そ、『それ』って、何のことだよ?」




ちょい悪令嬢「ここ最近本作において述べてきた、うちの作者にとっての『理想の世界における理想の日本』が、一気に実現される気運が高まったことでございます!」




メリーさん太「──『理想の世界』における、『理想の日本』、だと⁉」




ちょい悪令嬢「まずは、『北方領土問題』に対しては、『馬鹿正直に四島のみの返還』とか、(かつての安倍元首相のように)『取り合えず二島返還から』とか言った、みみっちいことを考えずに、いっそのこと『極東ロシア大陸すべてを分捕る』勢いで臨むこと!」




メリーさん太「──なっ⁉」




ちょい悪令嬢「そして、何かと制約の多い現憲法を改正あるいは完全破棄して、大幅に軍事力を増強して、完全主権国家『シン・ニッポン』を樹立すること!」




メリーさん太「──ななっ⁉」




ちょい悪令嬢「更にはそれに合わせて国内においては、『内務省特別高等警察』を復活させて、外国工作組織や反国家組織を完全に根絶やしにすること!」




メリーさん太「──なななっ⁉」




ちょい悪令嬢「ただし、そのように国の内外に様々な制約を新たに設けつつも、『表現の自由』だけは、完璧に守り通すこと──であります!」




メリーさん太「──いやいやいやいや、ちょっと待った!」




ちょい悪令嬢「……何ですか、メリーさん。そこはお約束的に、『──ななななっ⁉』とか、阿呆面下げて叫ぶところでしょうが?」




メリーさん太「──そんなお約束なんか無いよ! あんた何を、馬鹿げたことを言っているんだ⁉」


ちょい悪令嬢「馬鹿げたことって、わたくしはただ、真に理想的な『日本のあり方』について述べただけですけど?」


メリーさん太「どこが『理想的』なんだよ⁉ 最初の三つもとても実現不可能だと思うけど、特に最後のやつはなんだ⁉ そもそも憲法改正とか警察権力を強化したら、『表現の自由』こそが真っ先に規制されそうなものなのに、言っていることが完全に矛盾しているじゃんか⁉」


ちょい悪令嬢「いえいえ、『現在の状況的』に、そのようなことは有り得ませんよ?」


メリーさん太「な、何だよ、現在の状況、て?」


ちょい悪令嬢「言ったでしょう? これら本作の作者にとっての『理想の日本』が、まさに今実現し得る気運が高まっているって」


メリーさん太「はあ? 論理的にお互い矛盾していることが、実現しようとしているだと⁉」


ちょい悪令嬢「それでは最初から順番に、詳しくご説明していきましょうか?」


メリーさん太「……いいだろう、やれるものならやってみろ」




ちょい悪令嬢「まず『北方領土問題』についてですが、例の『ウクライナ侵攻』によってロシアと険悪な関係となったことで、日本において懸案となったのは、何と『北方四島』そのものでは無く、現在話題の『サハリンプロジェクト』を構成する『サハリン1』と『サハリン2』とが存在する、一応歴史的にロシア領と認められている『樺太北部』をも含む、いわゆる『極東ロシア大陸』全域が該当し、本作においては何度も何度も申してきたように、以前からこの地において『工作』等を行って『親日勢力』を育てておくべきだったことが証明されて、日本国政府も是非とも本作を参考にして、これからは『北方領土』以外の極東ロシア領にも、今回のような万が一の事態に備えて、(領土的野心を持って)目を向けていくことになるでしょう★」




メリーさん太「──うっ⁉」




ちょい悪令嬢「そして同時にこの『ウクライナ侵攻』問題は、前回も申しましたように最大の『収穫』として、『周辺国の侵略はいつでも簡単に起こってしまうのだ』と言うことを日本国民に自覚させることになって、大幅な『軍事力増強』による『敵基地攻撃能力の保持』は言うまでも無く、『憲法改正』の気運が高まったことにより、我らが理想の完全主権国家『シン・ニッポン』の樹立へと大きく前進したのです!」




メリーさん太「──ううっ⁉」




ちょい悪令嬢「更には、本作の作者自身としては是非とも実現したいんですけど、実のところは到底無理だと思っていた、かつての『内務省』とその実行部隊である『特別高等警察』の復活ですが、これらについては前回詳細にご説明した通り、今回の某『重大事件』によって、面目を丸つぶれにされた警察及び日本国政府そのものによって、実現可能性が一気に跳ね上がったところでございます☆」




メリーさん太「──うううっ⁉」




ちょい悪令嬢「──となると、問題は『表現の自由』全面的維持ですが、『日本国の治安維持』のためにはある程度の制限も必要かと思われていたところ、実は何とその心配は、まったく無くなりました!」




メリーさん太「……ど、どうしてだよ?」




ちょい悪令嬢「なぜならまさしく今回の参院選で、他でも無く『現役の漫画家』であられる、赤○健先生が当選なされたではないですか⁉ ──それも『比例代表』としては、トップレベルの得票数で!」




メリーさん太「──それが有ったかああああああああああああああああ!!!」




ちょい悪令嬢「これで、漫画を始めとして、アニメやゲームやWeb小説等の『表現の自由』は、安泰でございますねえ。何と言っても、トップ当選ですものね。自○党執行部も粗末には扱えないでしょう」




メリーさん太「……それどころかこれからどんどんと、漫画家やアニメ作家やゲーム関係者やWeb小説家なんかが、各種選挙に擁立されていくんじゃ無いのか?」


ちょい悪令嬢「下手したら、保守陣営だけでは無く、革新陣営でもねw」


メリーさん太「──どっちにしろ、『表現の自由』そのものは、盤石じゃん!」




ちょい悪令嬢「現在一部の反国家勢力が特にWeb上において、赤○先生が保守勢力で当選したことに非難囂々状態となっておりますが、むしろ保守陣営だったからこそ、意味が有るのですよ」


メリーさん太「……何でだよ? 保守勢力こそいかにも、『表現の自由を規制しがち』な感じだけど」




ちょい悪令嬢「社会的かつ政治的に弱者であるからこそ、絶大なる権力を誇る政権与党に与することによって、自分たちの要求を汲み取ってもらえるのです!」




メリーさん太「──‼」




ちょい悪令嬢「最近『日本労働組合総連合会』──いわゆる『連合』が、自○党に接近しているのも、同じ理由なのですよ。全然頼りない革新政党よりも、歴史的に仇敵である保守政党に与したほうが、自分たち労働者の要望を国政に反映できるのなら、それに越したことはありませんからね」


メリーさん太「……た、確かに」




ちょい悪令嬢「今回のれっきとした国政選挙で、オタクカルチャーには『集票能力』があることが証明されたので、我々と保守勢力は今や『WinーWinの関係』となっており、たとえ現憲法を破棄して再軍備しようが、内務省が復活して特高を始めとして警察機構が強化されようが、『表現の自由』に関しては安泰ですので、皆様どうぞご安心なさってくださいませ♡」










メリーさん太「──おいおいおい、本当に国際的あるいは国内的に大事件が起こるたびに、すべては本作の作者の望む方向に向かっているじゃんか? 一体何者なんだよ、うちの作者って⁉」

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