第1121話、わたくし、『天使の鼓動』にハートを撃ち抜かれましたの♡

ちょい悪令嬢「──今回は以前お約束した通り、このたび動画サイト『ア○マTV』様において全話一挙無料配信された、ピー○ーワークス(様)&麻○准だー○え(大先生)の、超傑作オリジナルアニメ『Ang○l Beats!』について、徹底的に検証したいかと存じます!」




メリーさん太「……え、結局『完走コンプリート』したのか? あれ程視聴途中で、挫折しそうになっていたのに」




ちょい悪令嬢「ふっふっふっ、そりゃあ何度も視聴を切りかけましたが、この【座談会】のモットーである『食わず嫌い厳禁』を死守するために、歯を食いしばって見続けましたよ!」


メリーさん太「──いや、それは見上げた心意気とは思うが、アニメ鑑賞って、歯を食いしばってまですることか? もっと気楽に楽しむべきだろうが⁉」


ちょい悪令嬢「そうは言われましても、文字通り作品の『華』であるはずの『メインヒロイン』さんが、どうにもキツくてねえ……」


メリーさん太「メインヒロインて、『ゆ○っぺ』のことか?」


ちょい悪令嬢「は、ね」


メリーさん太「ゆ○っぺって、序盤は少々『アレ』だったけど、話が進むと結構『まとも』になっていったのでは?………実は『重い過去』も有ったりするし」


ちょい悪令嬢「だからこそ、苦手なんですよ」


メリーさん太「はあ?」




ちょい悪令嬢「外見も言動も某『S○S団団長』そっくりでウザいのに、実は結構『常識キャラ』だったなんて、むしろ面白みがまったく無いではありませんか? ──これでは『オリジナル(?)』同様に、『メインヒロインの座』を、『長○さんモドキキャラ(?)』のか○でちゃんにとられて当然ですよ!」




メリーさん太「言いたい放題だな⁉ 何かそこだけ聞くと、某『憂鬱なラノベ』そのものの、キャラ配置とストーリー展開みたいだし!」


ちょい悪令嬢「別にそれ程似ているとは思いませんが、むしろゆ○っぺさんは某団長そのままに、もっとはっちゃけさせたほうが良かったのではないでしょうか?」


メリーさん太「それじゃもう完全に、某『憂鬱なラノベ』そのまんまになってしまうじゃないか⁉ ただでさえ『天使さん』のほうが某長○さんそのまんまなのに!」




ちょい悪令嬢「そうなんですよ、問題は、か○でちゃんこと『天使さん』だったのです!」




メリーさん太「は? 問題は天使、って……」




ちょい悪令嬢「メインヒロインをゆ○っぺさんだと思うから、ついいらついてしまうのであって、いっそのことか○でさんのほうこそを『真のヒロイン』と見なせば、いいのですよ!」




メリーさん太「──いやいやいやいや、視聴者が勝手にメインヒロインを交替させては、駄目だろうが⁉」




ちょい悪令嬢「それが必ずしも、そうとは言えないんですよ。──むしろ偶然に、『制作側の意図』に則っていたのです!」


メリーさん太「……何だと?」


ちょい悪令嬢「ゆ○っぺさん側が一方的に、学園の生徒会長さんを『天使』と決めつけて、よってたかって殺そうとするのも大概ですが、一応か○でちゃんも異能の力を持っているようだし、大昔の『何でもアリの学園アニメ』ならではのお約束としては、まあギリギリ『許容範囲』だったんですけど、たった一人の『天使』を相手にまったく歯が立たないものだから、ついに『搦め手』へと路線変更したのですよ」


メリーさん太「……搦め手、って?」




ちょい悪令嬢「作中において『テスト期間』に突入するのですが、ゆ○っぺたちが悪知恵を働かせて、か○でちゃんの答案をすり替えて全教科0点を取らせて、生徒会長を辞めさせてしまうのです!」




メリーさん太「──もうそれ、『学園異能バトル』とかじゃ無くて、単なる『いじめ』じゃねえか⁉」




ちょい悪令嬢「おっしゃる通りの『胸糞展開』で、もはや視聴者の皆様方からすれば、ゆ○っぺさんは『ヘイト』の対象になるばかりと言う」


メリーさん太「いやいや、確かに某団長さんも結構ヘイトを集めていたけど、それは昔懐かし『暴力ヒロイン』だったからだし、確かにキ○ンくんやみ○るちゃんに『いじめ』まがいなことをしていたけど、それはあくまでも『身内に対する甘え』のようなものに過ぎないし、どうにか『擁護』できなくは無いが、異能バトルで勝てない相手をいじめまがいな行為で陥れるって、完全に悪役と言うか『嫌なやつ』そのもので、もはや『ヒロイン失格』じゃんか⁉」


ちょい悪令嬢「そうなんですよ、するとどうなると思います?」


メリーさん太「どうなるって、そりゃあ、視聴者の皆様の心が離れていくんじゃ無いのか?」


ちょい悪令嬢「離れていくのは果たして、視聴者様の心だけですかねえ?」


メリーさん太「え?」




ちょい悪令嬢「作品において何よりも肝心な『主人公の心』が、ごく自然に、か○でちゃんのほうへと傾いていくんじゃ無いでしょうかねえ?」




メリーさん太「──ッ」




ちょい悪令嬢「そうなんですよ、シリーズの中盤あたりから、主人公の音○君は一気に、か○でちゃんと行動を共にし始めるのです!」


メリーさん太「──そこら辺も、オリジナル(?)譲りなわけかよ⁉」


ちょい悪令嬢「でもよく考えてみると、実はこれって、作品の主旨とも合致しているんですよねえ」


メリーさん太「作品の主旨、って?」




ちょい悪令嬢「だってこの作品のタイトル自体が、『 Beats!』なんだから、文字通りに『天使を主題にフィーチャーした』物語なわけじゃ無いですか?」




メリーさん太「──言われてみれば、まさにその通りじゃないか⁉」




ちょい悪令嬢「実はか○でちゃんこそがまさしく、『Ang○l Beats!』のメインヒロインだったのですよ!」




メリーさん太「う、う〜む、確かにタイトル通りだとそうなるけど、残りの『Beats』──すなわち、『ビート』の複数形のほうは何なんだ?」


ちょい悪令嬢「『ビート』って言うと、やはり『ロック』等の音楽関係を、まず思い起こしますよね?」


メリーさん太「……あー、『だー○え』作品だと、有りがちな線だな」




ちょい悪令嬢「──と思っていた時期が、わたくしにもありました!」




メリーさん太「………………………はい?」




ちょい悪令嬢「実はこの『Beats』は『鼓動』を意味していて、まさに『Ang○l』であるヒロインと主人公とを結びつける、『絆』を暗喩メタファしていたのでございます!」




メリーさん太「……ヒロインと主人公とを結びつける絆、だと?」


ちょい悪令嬢「とはいえ(毎度のごとく)『ネタバレ』は厳禁ですので、これ以上詳しくは申せませんが、すべての謎が判明するラストに至る一連の流れは、思わず鳥肌が立ってしまいました!」


メリーさん太「……それ程までの、『思わぬ事実』が発覚するわけか?」


ちょい悪令嬢「いえ、うちの作者も一応『創作者』の端くれですので、大方のところは予想できたのですが、タイミングと演出が抜群だったのです!」


メリーさん太「タイミングと演出、って?」




ちょい悪令嬢「うちの作者も音○君とか○でちゃんの『絆』自体は気がついていたのですが、それが『Beats』とどう結びつくまではわからなかったのです。それどころか、いつまでたっても『絆』に関する種明かしがまったく行われないものだから、『……主人公の「○○」をヒロインが受け継いでいたと言うのは、私の勘違いだったのか?』などとあきらめかけていたところ、最後の最後で、もはや二人が(一応納得した形で)離れ離れになろうとしたまさにその瞬間に、『Beats』の真の意味がか○でちゃん自身の口から明かされて、音○君はもちろん視聴者全員が、『Beats』が文字通りに『天使の鼓動エンジェルビーツ』のことであり、何よりも二人を結びつける『絆』であったことを思い知ることになると言う、怒濤の展開! いやあ、大感動でした!」




メリーさん太「──そんなにかよ⁉ あの鬼畜作者をそこまで感動させるなんて、一体どんな愁嘆場だったんだ⁉」




ちょい悪令嬢「先ほども申しましたが、天使さんのほうから、最後の最後に文字通りに『別れの挨拶』として、すべてを告白するのですよ。それを知らされた主人公のほうは、心をいきなりぐちゃぐちゃにかき回された挙げ句に、強制的に彼女と離れ離れにならざるを得ないと言う、もう見ているこっちとしてもあたかもジェットコースターに乗っているかのように、心を揺り動かされっぱなしになってしまうのです」




メリーさん太「──それじゃ、『余韻』もクソも無いじゃないか⁉ 最後の最後で、すげえ思い切った『演出』をぶっ込んできたな⁉」


ちょい悪令嬢「むしろ、『余韻が無いのが余韻』みたいな感もあって、まさにこれぞ『絶妙なる演出』と言わざるを得ないでしょう!」


メリーさん太「手放しでの大絶賛じゃねえか⁉ 以前とは完全に評価が一転したな!」


ちょい悪令嬢「やはり『食わず嫌い』は厳禁であり、一応『話題作』と呼ばれるものは、たとえ『アンチの声』が大きくても、全話一挙無料配信等が行われた際には、一通り目を通すべきですね!」


メリーさん太「……むしろ、『アンチの声が大きい作品』こそ、『是非とも見るべき作品』だったりしてなw」




ちょい悪令嬢「──そう言うわけですので、当【座談会】においては、『パ○ピ孔明』で大復活を遂げたピー○ーワークス様に引き続いて、『だー○え』先生に対しても『再評価』を宣言いたします! 皆様もWeb等の『一方的な悪評』に惑わされること無く、是非とも『Ang○l Beats!』を視聴なされることをお薦めいたしますわ♡」










メリーさん太「……いや、ちょっと待て」




ちょい悪令嬢「おや、メリーさん、どうかなさいましたか?」




メリーさん太「ラスト直前で明らかになった、主人公と天使との『意外な関係』だけど、ある意味『死後の世界』である作品世界に来た順番からしたら、『時系列』的におかしくなるんじゃ無いのか?」




ちょい悪令嬢「……ったく、メリーさんてば、本作において何度も何度も申しているではありませんか? 複数の世界間に『時間の前後関係』なぞ存在しないから、例えばある異世界において、後から転生してきた者が先に転生していた者よりも、元の世界においては『過去の時制で生きていた』ことも十分有り得るのであって、天使さんのほうが主人公よりも、ずっと後の時代で死んでいてもおかしくは無いんですよ」




メリーさん太「──おおっ、つまり『Ang○l Beats』は、本作独自の『異世界転生観』を実証してくれたわけか⁉ うちの作者が親和性シンパシーを感じるはずだな!」














メリーさん太「……ところで、『Charl○tte』に引き続いて、『Ang○l Beats!』も再評価すると言うことは、『だー○え&ピー○ーワークス』の最新作である、『神様にな○た日』についても、再評価するわけか?」




ちょい悪令嬢「それに関しては、『ノーコメント』でw」




メリーさん太「──うおいっ⁉」

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