第1108話、【Fa○e】わたくし、『さ○らルート』を徹底的に検証いたしますの♡(その2)

ちょい悪令嬢「──何せ、この待望の『サ○ラちゃんルート』である、『Fa○e stay night』劇場版【Heavens Feel】三部作に、勝手にキャッチコピーを付けるとすれば、『……先輩、ヒロインは「闇堕ち」してからが、本当の勝負なんですよ?』なのですからね♡」




メリーさん太「は? 闇堕ちしてからが、勝負って……」




ちょい悪令嬢「実は【Heavens Feel】のメインヒロインにして実質上の主人公である間桐サ○ラちゃんは、間桐家が十年以上もかけて生み出した、『サーヴ○ントをも凌ぐ、真に聖○戦争を支配するうつわ』なのであって、元々『闇堕ち』するのは『仕様おやくそく』だったのですよ」




メリーさん太「サーヴ○ントをも凌ぐ』? 『聖○戦争を支配するうつわ』? 『闇堕ちするのが仕様おやくそく』? 何なんだよ、それって⁉ ツッコミどころが多過ぎて、処理できないよ!」




ちょい悪令嬢「特に、【Heavens Feel】や『stay night』と言うよりは、『Fa○e』シリーズそのものにとっての最大の問題イベントである、かの『くう○うおなかがなりました』を、あえてメルヘンチックに演出した夢のシーンから導入しておいての、いきなり現実シーンに切り換えた瞬間のおぞましさよ! しかも何と、お腹を減らしたサ○ラちゃんが『○べた』のは冬○市民の皆様だけでは無く、ギルガメ○シュさん──すなわち、『最強のサーヴ○ント』も含まれていたりして☆」




メリーさん太「サ○ラちゃんが、冬○市民やギルさんを『○べた』って…………い、いや、人を○べるのも大概だけど、サーヴ○ントを○べるって、何だよ⁉ 旧TV版でいきなり使○を食べ始めたエヴ○初号機よりも、インパクトが有り過ぎなんですけど⁉」


ちょい悪令嬢「──おっと、いけない、これ以上は『ネタバレ』になりそうですので、控えさせていただきます☆」


メリーさん太「うおいっ、そこまで言ってやめたんじゃ、『生殺し』過ぎるだろうが⁉」




ちょい悪令嬢「それでは、ヒントを一つ。これまた先日徹底的に検証いたしました『カーニバル・フ○ンタズム』に登場した、一見ふざけているけど実はこの上なくシリアスで最重要キャラの『聖○くん』ですが、実はCVが下○則子さんだったりします♫」




メリーさん太「──えっ、あのいかにも『の○ドラ』っぽい声を当ててたのって、下○さんだったの⁉…………………て言うか、そのヒントって、『ネタバレ』ギリギリじゃ無いのか⁉」


ちょい悪令嬢「心配いりませんわ、この程度のヒントだったら、すぐにおわかりになるのは、そもそも『Fa○e』シリーズの長年のファンの皆様だけだし、それ以外の方には、何を言っているのかちんぷんかんぷんでしょうよw」


メリーさん太「そりゃそうだろうけど…………でも、そんなんで本当に、大丈夫なのか?」


ちょい悪令嬢「大丈夫とは、何のことでしょう?」


メリーさん太「──士○君だよ、衛宮士○君! これって『サ○ラちゃんルート』なんだから、彼は彼女のことを選ぶんだろうが、自称『正義の味方』としては、もはや『絶対悪』となったサ○ラちゃんのことを、本当に受け容れることができるわけ⁉」




ちょい悪令嬢「それこそが士○君が『正義の味方』を卒業して、ヒロインのために真の『主人公』になるための『試練』であり、この【Heavens Feel】における最大のテーマなのでございます!」




メリーさん太「『正義の味方ヒーロー』を卒業して『主人公ヒーロー』になるって、何だそりゃ⁉」


ちょい悪令嬢「これまた【ネタバレ】になりかねませんので、詳しくは申せませんが、そもそもこれ以上明確にお答えすること自体、不可能なのですよ」


メリーさん太「……何でだよ?」


ちょい悪令嬢「うちの作者が、BDの最終巻である『spring song』を、いまだ購入していないからですw」


メリーさん太「──うおいっ⁉ あいつ最後まで見ていないのに、偉そうに講釈を垂れていたのかよ⁉」


ちょい悪令嬢「たとえ今回のラストを知っていようと、関係無いのです。──何せ結末は、『一つに決まっていない』のですからね!」


メリーさん太「はあ?」




ちょい悪令嬢「忘れたのですか、この【Heavens Feel】を始めとする『Fa○e』シリーズ自体が、元々『ゲーム』であると言うことを。──よってプレイヤーの選択次第では、当然『結末』も違ってくるのであって、そしてそれはまさしく、士○君自身にとっての、『主人公としての選択』そのものとなるのでございます!」




メリーさん太「──‼」




ちょい悪令嬢「しかも生憎なことに、この『サ○ラちゃんルート』である【Heavens Feel】って、内容が内容だけに、『バッドエンド』こそが非常に似つかわしくて、『バッドエンド』が『ハッピーエンド』に匹敵すると言うか、『バッドエンドこそが真のハッピーエンドなんだ!』とか言った、とち狂っているのか真理を突いているのか、もはや判別不能な意見が大勢を占めていたりするのです!」




メリーさん太「ば、バッドエンドこそが、ハッピーエンドだと?」


ちょい悪令嬢「それだけ、『素晴らしいバッドエンド』ばかりなのですよ」


メリーさん太「バッドエンドが、素晴らしいって……」


ちょい悪令嬢「だって、サ○ラちゃんが幸せになろうが不幸になろうが、士○君が彼女のことを受け容れようが拒もうが、我々が広義の『感動』──すなわち、大きく心を動かされるのは間違いないのですからね」


メリーさん太「……なるほど、『Fa○e』シリーズって元々(ホラー系の)エロゲなので、陰鬱で淫靡な『夜の闇の中での異能バトル』がメインステージなのだから、むしろ『バッドエンド』がふさわしくなるのか」


ちょい悪令嬢「先行したTVアニメ版『Fa○e stay night』二作のイメージによって、勘違いしておられる方も多いですが、むしろこの【Heavens Feel】やかの虚○玄御大原作の『Fa○e Zero』なんかの、(いかにもホラー的な)世界観のほうが正しかったりするのですよ」


メリーさん太「だとしたら、今回の【Heavens Feel】の制作スタッフの皆さんて、大変じゃ無いのか? 原作ゲーム版におけるどのエンディングを選ぼうとも、他のエンディングを支持しているファンから非難囂々になったりして」




ちょい悪令嬢「その点についてもご心配なく。先ほども申しましたが、そもそも『エンディング』にこだわっているのは、ゲーム版の愛好家の方に限られていて、元より『Fa○e』がマルチエンディングであることを心得ていて、劇場版で選択された『エンディング』以外にも、ちゃんと自分好みのエンディングが存在していることを知っており、一部では『どうせなら限定版BDの特典ディスクで、マルチエンディングを実現して欲しい』なんて言う、無茶ぶりの要求すらし始める始末であり、まともに相手にしていてはキリが無いのですよ」




メリーさん太「特典ディスクでマルチエンディングって、金と労力がめちゃくちゃかかりそうだけど、『Fa○e』なら十分有りそうだな? ──それで、実際はどうだったんだ?」


ちょい悪令嬢「ですからうちの作者は、最終巻だけ買っていないんですってばw」


メリーさん太「使えないやつだな⁉ 『徹底検証』とか銘打つなら、そういう皆様が最も関心を寄せるところこそを、しっかりとレポートしろよ⁉」


ちょい悪令嬢「そこまでやると、もはや『ネタバレ』どころか『営業妨害』になってしまうではないですか? 『特典ディスク』の内容は購入するまでのお楽しみにすべきだし、どうしても気になるのなら、公式サイトや発売元のサイトで確認できるんだし。──て言うか、本作の作者自身が一番楽しみにしていたりして、あえてWeb上で調べようとはしていませんからねえ」


メリーさん太「まあ、その気持ちも、わからないでも無いけど……」


ちょい悪令嬢「──それよりも大切なのは、作品としての『出来』なのですよ!」


メリーさん太「『出来』、って?」




ちょい悪令嬢「どうせ一つしか『エンディング』を選べないのなら、それをアニメならではの最高の映像と音声と演出によって、『最高のエンディング』にすればいいのですよ! そうすれば元々『マルチエンディング』を許容しているゲーム勢の皆様ならば、たとえ自分の望むエンディングで無くても受け容れて、心から拍手喝采してくださることでしょう!」




メリーさん太「──ッ」




ちょい悪令嬢「実際、Web上の評価を見ても、円盤の最終巻のエンディングに対しては、大方のところ『大好評』のようでございます!」




メリーさん太「おおっ、それは良かったじゃないか⁉」




ちょい悪令嬢「実は監督の須○友徳氏は、元々TV版の【Unlimited Blade Works】において総作画監督を務められていて、作画やアクションのほうでは心配は無かったのですが、その分『演出面』のほうで危惧されていたものの、彼には他の何物にも代えがたい『強み』をお持ちだったのです!」


メリーさん太「強み、って?」



ちょい悪令嬢「何とうちの作者同様に、『サ○ラちゃん推し』であられるのですよ!」




メリーさん太「──むしろ【Heavens Feel】の監督をするために、生まれたようなお方じゃないか⁉」




ちょい悪令嬢「よって蓋を開けてみれば、第1章から最終章までの全三作とも、これまで散々虐げられてきた『Fa○e』きっての日陰者たちである、『サ○ラちゃん絶対ラブ』勢にとっては、大満足の内容でありました!」


メリーさん太「……まあ、わざわざ劇場まで『サ○ラちゃんルート』である【Heavens Feel】を見に行くのって、当然『サ○ラちゃん推し』だろうしな」




ちょい悪令嬢「──もちろん、あの超問題作である『Fa○e Zero』とはまた違った意味で『ダーク&ホラー路線』であり、更には淫靡で妖艶な『鬱要素』もてんこ盛りと言う、ある意味『Fa○e』として原点回帰を果たした【Heavens Feel】は、『サ○ラちゃん推し』以外の『Fa○e』ファンは元より、作画もストーリーもキャラも最高でしかも『他とは一味違う』作品をお求めの方は、是非とも必見ですので、現在絶賛発売中のBD&DVD全三巻をどうぞよろしくお願いいたします♡」










メリーさん太「別に関係者でも無いくせに、『ダイマ』かよ⁉……………まあ、本編についての総評はこの辺にしておいて、次回以降におきましては、各論的な『疑問点と問題点』や、BDならではの画質や音質に対する評価を行っていきたいかと存じます」

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