第1022話、わたくし、男と女を区別するのが差別なら、『男女平等』という言葉自体が差別だと思いますの⁉

メリーさん太「……一体何だったんだよ、前回の【突発短編】は?」




ちょい悪令嬢「え、もちろん毎度お馴染みの、『ジェンダー潰し』エピソードですけど? 実は『三連作』だったのですが、あまりにも唐突だったので、メリーさん同様に戸惑われる方もいるかと思いまして、こうして【解説回】を間に挟んだのでございます」




メリーさん太「──何そのどこかの『三連星』みたいな、無謀な試みチャレンジは⁉ いくら何でも三話にわたってあんな内容じゃ、くど過ぎるだろう⁉」


ちょい悪令嬢「わたくし自身も少々やり過ぎでは無いかと、反省しております」


メリーさん太「そ、そうだよな? あれはちょっと、調子に乗りすぎ──」




ちょい悪令嬢「なので、今までのように【座談会形式】であからさまに糾弾するのでは無く、前回のように【ドラマ形式】にすることによって、あくまでも『創作物フィクション』として、より遠慮なく糾弾していくことにいたしましたのです☆」




メリーさん太「──それで反省しているつもりかよ⁉ むしろ前よりもひどくなっているじゃないか⁉」




ちょい悪令嬢「まあ、何はともあれ、前回の考証を行って参りましょう!」


メリーさん太「──しかも結局こうして、【座談会】でもやるわけだし⁉」


ちょい悪令嬢「あら、メリーさんだって、詳しい解説をご所望なのでは? 先ほど『一体何だったんだよ?』とおっしゃっていたくらいだし」


メリーさん太「……それはまあ、そうなんだけど、ホント何なんだ、いきなり芸術系の大学なんかを槍玉に挙げたりして」


ちょい悪令嬢「こいつらが信じられないほど、ふざけたことをほざいたのですよ!」


メリーさん太「『ふざけたこと』を『ほざいた』って、まあたケンカ腰で……」




ちょい悪令嬢「いや、言っていること自体、完全に意味不明ですし? 女性の芸術家が少ないのは、芸術系大学等に女性の教員が少ないからですって? アホか! 特に芸術なんて個人の努力と才能の問題であって、指導者の性別なんて全然関係無いじゃんか? それとも大学の教員を女性で占めて、男性を居づらくするとか? いっそのこと、男性の学生の募集数自体を制限するとか? ──アホアホアホ! それって『女性救済』どころか、もはや完全に『男性差別』じゃん⁉ 『日本憲法違反』じゃん⁉ 訴えれば裁判で完全勝利できるじゃん⁉ しかも女性教員のほうが、女性ならではのこれまでに無い発想や、きめ細やかな配慮ができるはずって、おいおいおい、これはもはや『女性差別』の領域にまで達しているんじゃ無いのか? 『女性ならでは』って、何だよ? おまえら似非フェミストどもって、事あるごとに『「女性らしさ」なんてものを、女性自身にはもちろん、社会に求めるのは差別ダニ!』って、わめき続けていたじゃん? 例えば某コンビニの特定の商品シリーズに『オフクロ』と名付けるのは『差別ダニ!』ってクレームを付けて、無理やり撤廃させたようにね」




メリーさん太「──ああっ⁉ 言われてみれば、まったくその通りじゃん⁉ と言うことは、つまり……」




ちょい悪令嬢「フェミの基本原則が、『男らしさとか女らしさで区別するのは間違いだ』──例えば、『男も育児を始めとする家事をちゃんとやれ!』と言うのなら、そもそも万事において『男と女を区別する』こと自体が過ちとなり、現在の日本における芸術家の男女差がどうなっているのかなんて、問題にすること自体が間違いなのです! それなのに無理やり『女性優遇策』をねじ込もうとすること自体が、『差別』に他ならないのですよ! ──何せ、いかなる場においても『男と女を区別すること』が差別になるのなら、『差別の場』で男と女を区別する『女性差別の問題視』自体が、『男女差別』となってしまうのですからねwww」




メリーさん太「……な、何と、『女性差別撤廃!』などといちゃもんをつけること自体が、『女性差別』になってしまうなんて、もはや完全に手詰まりじゃ無いか⁉ 一体これからどうすればいいわけ⁉」




ちょい悪令嬢「だから本作において、何度も何度も申しているではありませんか? ──『何もしなければいい』と。元々日本国憲法においては、ありとあらゆる差別を禁じているのであり、実際にも具体的な『男女差別事件』なぞ起こっておらず、明確なる『男女差別システム』なんてどこにもありゃしないのですよ。──よって、誰が芸術家になるかとか、後進を育てるために芸術大学等の教員になるか等については、『男女比率』なんてまったく考慮すること無く、個々人が努力して達成していけばいいだけだし、現在の男女比率はその自然な流れの結果でしか無く、それに手を加えようなんて馬鹿げた話であり、余計な『歪み』を生じるだけで、将来にわたって禍根を残すこととなるでしょう。──それでもどうしても自分たちの『狂った野望』を叶えたいと言い張るのなら、これまた何度も何度も言うように、フェミニストを始めとする女性だけで、女性向けの芸術大学を創設して、きっちりと運営してみろよ? もっとも、おまえらが毛嫌いしているところの『コンサバ親父』の皆さんが得意としている、『対外交渉』や『金策』等の、学園運営に絶対不可欠な『政治的行為』を、おまえら『能無しレイシスト』にできるのならなwww」




メリーさん太「──言いたい放題かよ⁉」




ちょい悪令嬢「……いや、何でこいつらフェミって、『芸術家』とか『国会議員』とか、小綺麗で名声を欲しいままにできるような『ご立派な職業』ばかりに、『男女平等』をごり押ししようとするのかねえ? さっき申したような『汚れ仕事』──特に、地域自治体における『清掃作業』なんかにおいても、『男女平等』を訴えてみろよ? 役所の清掃業務なんて、ほとんど男ばかりじゃんか?」




メリーさん太「あー、これってよく言われるよな? ホント、どうしてなのかなあwww」




ちょい悪令嬢「こここそが日本のフェミニストが『似非フェミ』と呼ばれるゆえんなのであって、実は欧米の本物のフェミニストの女性の皆様は、まず何よりも男性同様に『力仕事』等を率先して行ってから、男性と同等の地位を要求なされているのですよ?」




メリーさん太「これも数十年前から言われていることだけど、日本においては全然改善されていないよな?」


ちょい悪令嬢「せいぜい工事現場の警備員に、女性の姿が目立ち始めたくらいですよね」


メリーさん太「……それはむしろ工事現場においては、一番の『軽作業』なのでは?」




ちょい悪令嬢「結局日本の女性は、『政治的な交渉』や『力仕事』なんかの面倒な仕事は、男性に任せきりにして、あくまでも『男性に守られる立場』をキープしておきながら、『国会議員』や『芸術家』のような『おいしいところ』だけ、男女平等を無理強いしようとしている、『ごうつくばりの恥知らず』ってことなんですよ」




メリーさん太「……うん、現在の国会における女性議員の質の低さからして、その『甘え』は如実に現れているな」


ちょい悪令嬢「だから、女性のみの政党とか企業とか大学とかを創設して、女性だけで何もかも賄ってから、偉そうなことを言えと言っているんだよ⁉」


メリーさん太「……で、でも、逆に男だけの組織とか企業とかも、けして成り立たないのでは?」




ちょい悪令嬢「──いい質問ですね、メリーさん! そここそが一番言いたかったことなのです! 最近のこの連載をご覧になっていると、あたかも本作の作者が『女性差別主義者』のように見えるかも知れませんが、それは間違いです! 言うなれば作者は『男女協調主義者』なのであって、本人さえやる気が有って努力の結果達成できるとしたら、国会議員になろうが芸術家になろうが大企業の社長になろうが、当然のごとく何ら構わないのであり、むしろ性別とか関係無く、やる気のある個人が自分の夢に全力で邁進していく社会づくりこそを、最も理想としているのですよ!」




メリーさん太「──そうか、殊更ありもしない『男女差別』を訴え、社会における『男女分断』を画策している『似非フェミ』どもこそが、真に理想的な『平等社会』を実現する上での、『障害』そのものだったんだ!」




ちょい悪令嬢「何せ、現行の日本国憲法においてはしっかりと、完全なる平等と自由とが保障されているのですからね。これに基づいてすべての法令や社会システムが構築されている日本においては、原則的に『女性差別』なぞあり得ず、個々の女性がやる気をもって努力をし続ければ、どんな夢でも必ず成し遂げることができるのです! ──それができなかったとしたら、女性に限らず男性においても、自分自身の努力が足りなかっただけの話で、それを『男女差別』や『社会』や『親(ガチャ)』のせいにしている限りは、単なる『負け犬』に過ぎないってことですよ☆」













ちょい悪令嬢「──て言うか、実は本作の作者こそは、真の『女性上位主義者』だったりしてね♫」




メリーさん太「はあ⁉ まさか、この本編の内容でか⁉」




ちょい悪令嬢「本作を始めとして作者の各作品内にて、すでに散々述べてきたではございませんか、一見『男尊女卑』に見える日本社会ですが、実はその裏で文字通りの母集団である『女性ネットワーク』こそが、実権を握っているって」




メリーさん太「あ」


ちょい悪令嬢「本文中で、『しょせん女は男に守られるだけの存在』だと、いかにも似非フェミどもが『ぎゃおおおおおん!』するようなことを申しましたが、実は男をその気にさせ手玉に取って、自分たちのことを『守らせて』、面倒ごとをすべて押しつけていたりしてねw」


メリーさん太「な、何と……」


ちょい悪令嬢「そのように、女たちが男たちの陰に隠れてすべてを牛耳っているというのに、下手に『男女平等の実現を!』などととち狂ったことをほざいて、要らぬ波風を立てて、真の支配者である女たちを表舞台に引きずり出されては堪ったもんじゃないんですよ!」


メリーさん太「つまり似非フェミどもの似非フェミニズム活動は、むしろ女性の本来の『既得権』を損ないかねないわけか?」




ちょい悪令嬢「こんな日本人女性にとっての『イロハのイの字』すらも知らないなんて、外国の工作員か、極左思想にかぶれた親から洗脳教育を刷り込まれてしまっているかの、どちらかでしょうが、あなたたちの考え無しの暴挙&暴言は、私たち普通の感性を有する女性にとっては『害悪』でしかございませんので、そろそろその臭い口を閉ざさないと、本気で潰しますわよ? …………………何度も言うように、この国の実権を握っているのは、我々『真の女性ネットワーク』なのであり、男どもの政治家だろうが官警だろうが軍隊だろうが、いくらでも顎で使うことができるのですからね♡」

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