第949話、わたくし、いきなり公式が『進○の巨人ループ説』を肯定して、びっくり仰天ですの⁉(前編)

ちょい悪令嬢「──皆さん、ロリミ○サちゃんですよおおおおおおお♡♡♡」




メリーさん太「は?」




ちょい悪令嬢「まさにここに来て、一本丸ごと二十数分間全編ロリミ○サちゃん(しかも『ア○カーマン』覚醒前)尽くしを見られるなんて! いやあこいつは、新春はるから縁起がいいぜ!」




メリーさん太「──江戸っ子かよ⁉ いいから落ち着け! 一体何がどうしたんだ⁉」




ちょい悪令嬢「……え、ですから、前回最後の最後でお知らせした、現在絶賛無料配信中の『進○の巨人』OADの最高傑作、『L○ST GIRLS L○st in the cruel world』について語っているだけですが?」




メリーさん太「──OADの最高傑作に対するまず最初の感想が、『ロリミ○サちゃんラブラブラブ』なのかよ⁉」




ちょい悪令嬢「もちろん、そうですけど?」


メリーさん太「こいつ臆面もなく、開き直りやがった!」




ちょい悪令嬢「だってミ○サちゃんてば、アニメ最新版の『The Final Season』を始めとして、『戦闘民族ア○カーマン』の面ばかりが強調されていて、『調○兵団』に入っててからはもちろん、幼少期も『ケンカ上等』の強面こわもてぶりだし、普通に幼い少女として描かれている場面なんて『例外中の例外』に過ぎなかったのに、【番外編】とはいえ一話丸ごとフィーチャーされるなんて、ミ○サちゃん大好きな本作の作者としては、文字通り狂喜乱舞モノですよ!」




メリーさん太「……う、うんまあ、ミ○サちゃんは健全な意味での『肉体派』だから、『可愛い』と言うよりも『凜々しい』と言ったほうが似つかわしいので、そんなに彼女のことがお気に入りなら、今回のOADが『どストライク』だったことには理解できるけど、そもそもあんた、『大切なこと』を忘れてはいないか?」


ちょい悪令嬢「……はて? 『ロリミ○サちゃんが可愛らしい』ことよりも大切なことが、この世に有り得るのでしょうか?」


メリーさん太「──有るよ! いっぱい有るよ! 世界中すべてにおいてはもちろん、このOAD内においてもな⁉」


ちょい悪令嬢「まさしくロリミ○サちゃんのためだけに存在していると言っても過言では無い本OADにおいて、ロリミ○サちゃんが可愛らしいことよりも重要なことが有あるですってえ⁉」


メリーさん太「何さも意外なことを聞いたみたいに言っているの? あんた自身が前回の最後に言ったんじゃ無いか?」


ちょい悪令嬢「え? わたくし何か言いましたっけ?」


メリーさん太「言ったよ! ──それも、すでに最終話も単行本化されて、完全に評価が固まっていたはずの、『進○の巨人』全般そのものに対する考察を、根底から覆しかねない、超『爆弾発言』を⁉」


ちょい悪令嬢「『進○の巨人』の考察を覆すって、実はエ○ン君が異世界で生きていることが判明したとか?」




メリーさん太「それは原作者様御自身の、『セルフパロディ』ネタだろうが⁉ ──そんなことよりも、『ループ』だよ『ループ』! 一度原作そのものやネット上の考察界隈で、完全に否定されていた『進○の巨人ループ説』が、何と今回初めて一般公開されたOADにおいて、いきなり公式に肯定されたんだよ!」




ちょい悪令嬢「……あ、そういえば、そうでした」




メリーさん太「──本気で忘れていたのかよ⁉」




ちょい悪令嬢「い、いえ、もちろん最初はちゃんと覚えていたのですよ? だからこそ何度もOADを見直して、今回の【座談会】に備えようと思っていたのですが、そのように繰り返し視聴するにつれて、ロリミ○サちゃんの可愛らしさしか目に入らなくなって、いつしか本題である『ループ』については、すっかり忘れてしまっていたわけでして……」


メリーさん太「そんなにかよ⁉ こいつに目的を完全に忘れさせてしまうなんて、ロリミ○サちゃんて、どんだけ『魔性の少女』なんだよ⁉」


ちょい悪令嬢「──ロリミ○サちゃんは、魔性なんかじゃありません! 純真無垢そのままな、天使の女の子です!」


メリーさん太「……わかったわかった、もういいから、さっさと本題に入れよ(完全にあきらめ顔で)」


ちょい悪令嬢「本題ってもちろん、『ループ』のことですよねえ」


メリーさん太「それ以外、何があるって言うんだよ?」


ちょい悪令嬢「う〜ん、大丈夫ですかねえ」


メリーさん太「大丈夫、って?」


ちょい悪令嬢「『進○の巨人』ならではの、『うるさ型の考察厨』の方々ですよ。彼らがこのOADをご覧になってすんなり、本編そのものが『ループ』であることを認めてくださいますかねえ」


メリーさん太「……認めるも認めないも、『L○ST GIRLS L○st in the cruel world』は、れっきとした『ループ』作品だったじゃ無いか?」


ちょい悪令嬢「それが何とも、微妙なところなんですよ」


メリーさん太「微妙、って?」


ちょい悪令嬢「実はこれって元々アニメ版の脚本家さんが書かれた【スピンオフ小説】をアニメ化したものだから、『本編への影響力の有無』について、考察厨の皆さんの間でも賛否両論が有るのです」


メリーさん太「あ、そうだったの?」




ちょい悪令嬢「それと言うのも先ほども申しましたが、まさしく肝心要の原作本編において、主人公のエ○ン君の能力──特に、『進○の巨人』の力には、『ループ能力』が存在しなかったのが判明することによって、『進○の巨人ループ説』は、結論として否定されてしまっていますからね」




メリーさん太「え…………と言うことは、どう言うことになるの?」




ちょい悪令嬢「簡単に申せば最大のポイントは、『ループをしているのが(主人公のエ○ン君では無く)、ミ○サちゃんであっても認められるのか』に尽きます。なぜならそれさえ認められれば、この【番外編】である『L○ST GIRLS L○st in the cruel world』で起こった(いかにも尋常ならざる)イベントを、本編における正式なイベントして認定できることになりますから」




メリーさん太「……おお、確かにそれこそが『ネック』だな。──して、あんたの見解はどうなんだ?」


ちょい悪令嬢「まずですね、これって『ループ』と言えるかどうかで言えば、間違いなく『ループ』なので、答えは最初から決まっているのですよ」


メリーさん太「──結論、早っ⁉」




ちょい悪令嬢「だって、『ループ』しているのがその作品の『主人公』であるかどうかなんて、そもそも関係無いでしょう? ループ作品の代名詞である『未○日記』も『ひぐ○しのなく頃に業&卒』も、代名詞どころか押しも押されぬ代表作である『ま○か☆マギカ』さえも、主人公以外のキャラがループしていたではありませんか?」




メリーさん太「ホントだ⁉ もはや返す言葉も無いわ!」




ちょい悪令嬢「とはいえ、先ほども申しましたが、本当に重要なのは、このOAD自体を、『本編の一部』と認めることができるか否かのほうなのです」




メリーさん太「……そもそも【番外編】であるOADが、【本編】に含まれるかどうかって、『禅問答』かよ?」


ちょい悪令嬢「一口にOADと言ってもそれなりに『幅』があって、例えば『進○の巨人』関連作に限っても、『イ○ゼの手帳ーある調○兵団員の手記ー』のように本編にとって重要な情報を含むものや、『悔○なき選択』のように『前日譚』と呼ばれるものは、当然のごとく【本編】と密接に繋がっているのですが、それに対して特定のキャラの意外な側面をフィーチャーした『A Wall Sina G○○dbye』や、【本編】であり得ない完全な『ギャグ回』である『突然○来訪者ー苛まれる青春の呪いー』なんかは、文字通りに【番外編】と言って構わないでしょう」


メリーさん太「……だったら、今回の『L○ST GIRLS L○st in the cruel world』は、どっちになるんだ?」


ちょい悪令嬢「それが、微妙なところなんですよねえ……」


メリーさん太「──また出た『微妙』! どうして『ループもの』だったら、【本編】か【番外編】かの判定が、微妙になるんだよ⁉」




ちょい悪令嬢「そりゃあループと言うことは当然のごとく、別の『世界線』だか『時間軸』だかの話になってしまうので、存在そのものが【番外編】のようなものだからですよ」




メリーさん太「あ」




ちょい悪令嬢「そこで『鍵』となるのが、今回の『エピソードナンバー』である、【???】だったりします!」


メリーさん太「──あー、それってあたしも気になっていたんだ⁉ どうして今回に限って、『話数エピソードナンバー』をボカしているんだ?」


ちょい悪令嬢「これまでは【3.5】とか言ったふうに、既存の話数に『小数点』をつけることによって、エピソードの時制的位置を明確にしてきましたが、今回は完全に謎に包まれていますよね」


メリーさん太「……やはり『ループもの』ということで、特定の時間に縛られていないってことかな?」


ちょい悪令嬢「そう言った意味も無きにしも非ずかと思いますが、むしろ本編最重要の『ターニングポイント』がどの時制であるかによって、このOADの意味が大きく変わってくるので、あえてボカして『含み』を持たせたのでは無いでしょうか」


メリーさん太「『最重要ターニングポイント』、って……」




ちょい悪令嬢「──エ○ン君がお亡くなりなった、時点タイミングでございます☆」




メリーさん太「へ?………………………いやいや、いきなり何言い出しているの⁉ これってミ○サちゃん主観の物語じゃ無かったの⁉」




ちょい悪令嬢「おや、彼女自身もおっしゃっていたでは無いですか、『何度過去をやり直そうが、エ○ンの死を回避できない』って」




メリーさん太「──ああ、そうか! これってまさしく『ま○マギ』や『シ○タインズ・ゲート』なんかに代表される、『愛する者を救うために過去を何度もやり直すものの、どうしても死なせ続けてしまう、無限ループの物語』タイプのやつだったのか⁉」




ちょい悪令嬢「ただし、その二つにおける『愛する者の死の時点』は固定されていますが、エ○ン君のほうは複数の候補が存在しているのですよ」


メリーさん太「え、エ○ン君て、そんなに何度も死んでいるっけ?…………いやいや、どこぞの『リゼ○』なス○ル君でもあるまいし」




ちょい悪令嬢「すぐに思い出せるだけでも、かなり初期の段階で例の『ハゲの復権派巨人』に食べられた時と、終盤でガ○ちゃんからヘッドショットを食らった時と、それこそオーラスにおいて他ならぬミ○サちゃんから首チョンパされた時の、三通り挙げられますね」




メリーさん太「──ホントだ、エ○ン君、死に過ぎィ⁉」







(※後編に続きます)

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