第892話、わたくし、今期のお勧めアニメ作品をご紹介いたしますの♡(前編)

ちょい悪令嬢「──さあ、2021年秋アニメも、いよいよ折り返し地点に差しかかり、それぞれの作品の評価も固まってまいりました! 読者の皆様におかれましても、お気に入りの作品は見つけられたでしょうか?」


メリーさん太「………………………………………………おい」


ちょい悪令嬢「おや、メリーさん、冒頭からやけにダウナーですなあ? いけませんよお、わたくしたちは当【座談会】の司会進行役なのですから、『アゲアゲ』で盛り上げていかなくては!」




メリーさん太「──いや、むしろどうしてあんたこそ、そんなに『アゲアゲ』なの⁉ 前回のシリアス路線は、一体何だったんだ⁉」




ちょい悪令嬢「何をおっしゃるのです、前回は前回、今回は今回ですよ! いつまでもあんな辛気くさい雰囲気のままで、作品を続けたりできるものですか!」


メリーさん太「いやでも、本作の作者の実の父親が、現在病院に緊急入院しているのは、間違いないんだろ? どうしてこんな浮ついた『お題』で、【座談会】を組んだりできるんだよ⁉」




ちょい悪令嬢「……浮ついたお題とは、何ですか? むしろこのような状況にあるからこそ、こういったテーマについて語るべきなのです!」




メリーさん太「へ?」




ちょい悪令嬢「確かにわたくしは前回、本作の作者は楽しみにしていたアニメ放送よりも、父親の介護を優先したことを褒め讃えました。──しかしこれは別に、アニメに対する『愛情』そのものを否定したわけでは無く、作者の『アニメ愛』は依然として、心の中で燃え続けているのです!」




メリーさん太「ええっ、そうだったの⁉」


ちょい悪令嬢「それどころか、まさしく『アニメ』こそが、本作の作者に、久方振りの『癒やし』を与えてくれたのですわ!」


メリーさん太「い、癒やし、って……」




ちょい悪令嬢「突然の父親の痴呆化と衰弱化による緊急入院のために、身も心も疲労が限界を迎えていたところ、ほんの少しばかり時間的余裕が生じた折に、ずっと見るのを先送りしていた今期の秋アニメの最新話を二、三作ほど見ることによって、心がスッと軽くなり、また明日へのやる気を与えてもらったのです!」




メリーさん太「おお、何とアニメ視聴には、『セラピー効果』が有ったのか⁉」




ちょい悪令嬢「別にアニメに限らず、人それぞれに、辛い時にこそ、『気晴らし』になるものが必要ってことですよ」


メリーさん太「なるほど、親の介護も大切だけど、介護するほうの『心』が病んでしまっては、元も子もないからな。状況的に時間を作るのは難しいと思うけど、せめて『気晴らし』をする暇くらいは無いとな」


ちょい悪令嬢「かといって、今回の『進○の巨人』の特別放送のように、放映時間が限られている作品やつを是非とも見ようとして、介護のほうを怠ったり、介護に熱中し過ぎて視聴ができなくて親を逆恨みしたりしては、本末転倒ですけどね」


メリーさん太「そういう意味では、ネット環境が有ればいつでも何度でも視聴できる、『アニメ動画配信サイト』様々だよな」


ちょい悪令嬢「くだんの『進○の巨人』の特別編のほうも、N○K様の公式サイトのほうで、一週間限定で無料配信してくださっていますしね」


メリーさん太「いくら同居の肉親につきっきりで介護していようとも、一日のうちで30分くらいの時間をひねり出すことくらい、けして不可能では無いだろうし、自分自身の『心のケア』として、『アニメ鑑賞』も是非続けるべきだよな」




ちょい悪令嬢「──と言うことで、これよりはいよいよ『本題』として、今期の『秋アニメ』のうち、特に本作の作者のお勧めの作品をご紹介していきたいかと存じます!」




メリーさん太「そういや、今期もなかなか豊作のようじゃないか? 本作の作者も絞り込むのに苦心したんじゃ無いのか?」


ちょい悪令嬢「……え? 今期の新作は、すでに四、五本ほどしか、視聴しておりませんけど?」


メリーさん太「──切るの、はや⁉ え、あれ程の傑作人気作揃いというのに、この短期間でよくそこまで本数を絞れたな?」


ちょい悪令嬢「そこはほら、何よりも個人的な『好み』に基づいているわけで、今回ご紹介する作品がけして、現在のネット上の話題作と一致するとは限りませんからね」


メリーさん太「……そういや、本作の作者ってば、アニメの好みが『特殊』だったっけ」




ちょい悪令嬢「──そう言うあれこれを含めまして、まず最初にご紹介するのは、『白い砂のアクアト○プ』でございます!」




メリーさん太「ああ、結局それって、2クール目も視聴継続することにしたんだ」


ちょい悪令嬢「むしろ2クール目に突入して、尻上がりに好調ですものね。──そもそも作画もキャラ設定も抜群の『P○WORKS』様が、風光明媚な沖縄の水族館を舞台にしているのですから、『環境アニメ』としてだけでも、見る価値十分ですし」


メリーさん太「……でもさあ、『P○WORKS』作品と言えば何と言っても、『ギスギス人間関係』や『ウザキャラ』が、ネックなんじゃ無いの?」


ちょい悪令嬢「それがですねえ、何と2クール目はてっきり、『がま○ま派』と『ティンガ○ラ派』とでギスギスして行くかと思ったら、あっさりと『和解』してしまったのです!」


メリーさん太「えっ、本当か⁉」


ちょい悪令嬢「しかも『ウザくて能無し』主人公と侮られていたく○るちゃんも、副館長さんから(何かと無理難題を押しつけられて)鍛えられることによって、『優秀さの片鱗』を見せ始めているといった次第であります!」


メリーさん太「な、何と、『P○WORKS』の最大の欠点を、二つとも解消しつつあるだと⁉」


ちょい悪令嬢「──と言うわけで、『百合推し』の本作の作者としては、当然視聴続行を決定したわけですの」


メリーさん太「なるほど、納得した。──それじゃ、そんな作者における、今期の『推し』の二作目は何なんだ?」




ちょい悪令嬢「実質『夏アニメ』である『白い砂のアクアト○プ』を除けば、今期唯一のオリジナルアニメ枠としての、『タ○トオーパス ディスティニー』でございます!」




メリーさん太「ええっ、今回あれだけオリジナルアニメが力作揃いだというのに、一本しか視聴継続しないの⁉」




ちょい悪令嬢「……まあ一応『海賊○女』や『サク○ン』や『逆転世界ノ電○少女』も見ましたけど、(あくまでも個人的意見として)いまいちピンときませんでしたの」


メリーさん太「だったらどうして、『タ○トオーパス ディスティニー』だけが残ったんだ? 『作画』がハイレベルのは、他の三作も同じようなものだろう?」


ちょい悪令嬢「これはもう『好み』としか言えませんが、ストーリーもキャラ設定も、これから先の展開──特に『劇的な転換』や『謎の解明』が、非常に期待できるからです!」


メリーさん太「……まあ、現在のところ『謎だらけ』だし、ストーリーも悪くは無いよな。──でもさあ、『キャラ』については、一つ重大な問題が有ったんじゃないのか?」


ちょい悪令嬢「おや、どのキャラのことでしょうか?」


メリーさん太「ヒロインの運○コゼ○トちゃんだよ! あの子勝手に人の家の壁を壊したりしているじゃないか⁉ それ自体もむちゃくちゃだけど、作中においてまったく咎められないことについて、本作の作者自身も『御都合主義過ぎる』って言ってたじゃないの?」


ちょい悪令嬢「ああ、大丈夫です。それについては、すでに解決済みです」


メリーさん太「解決済みって?……………実はちゃんと修理費を弁償していたことが、発覚したとか?」


ちょい悪令嬢「いえ、おそらくはびた一文お金を出さず、踏み倒しているものと思われます」


メリーさん太「──ヒロインの好感度、ダダ下がりじゃんか⁉ 最近の視聴者って、そこら辺のところ結構うるさいぞ? 確か最新話においても、よりによって現在世界を支配している某組織の専用列車の壁面をぶち抜いて出撃していたよな⁉ あの子、ほぼ毎回同じことをやっているじゃん!」




ちょい悪令嬢「だからこそむしろ、『許される』のですよ」




メリーさん太「………………は?」




ちょい悪令嬢「何度も何度も同じことをやるって、つまりは『天丼』ではございませんか?」




メリーさん太「──ああっ、そう言うことか⁉」




ちょい悪令嬢「そうなのです、あのシーンこそは毎回お馴染みの、『繰り返しギャグ』だったのですよ。明らかに『ギャグ』とわかっていて目くじらを立てていたのでは、むしろ『アニメファン』失格でございましょう?」




メリーさん太「うん、ギャグなら仕方ないな。ある意味これもメインヒロインにとっての、『キャラ付け』のようなものだし」




ちょい悪令嬢「──と言うわけで、『タ○トオーパス ディスティニー』に対しては、これといった不満は無くなりましたので、晴れて視聴継続を決定いたしました♡」










メリーさん太「……とすると、残りの作品は?」




ちょい悪令嬢「残念ながら、すでに字数をオーバーしてしまいましたので、次回以降に回したいかと存じます」




メリーさん太「──また、そのパターンかよ⁉」

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