第891話、わたくし、どんなに苦しくても、人としての『心』を捨てては駄目だと思いますの!
ちょい悪令嬢「──やりました、やりましたよ、メリーさん!」
メリーさん太「……何だよ、冒頭から騒々しい。一体誰が何をやったと言うんだ?」
ちょい悪令嬢「本作の作者が、見事『違い』を証明して見せたのです!」
メリーさん太「違いって、何の?」
ちょい悪令嬢「それは当然、ここ最近世間を騒がせている、これからも凶悪事件を起こす可能性を秘めた、いわゆる『無敵の人』たちとの違いですですよ!」
メリーさん太「………………………………………………ええと」
ちょい悪令嬢「あら、どうかしましたか、メリーさん?」
メリーさん太「『当然』て。……
ちょい悪令嬢「……メリー、さん」
メリーさん太「な、何だよ、急に真面目くさった
ちょい悪令嬢「確かにほんの先日、東京のような大都市圏において異常な犯罪を起こす者は、その者自身の性根が腐れ切っているからこその、例外的な異常極まるケースであり、普通に東京で暮らして働いておられる方々とは、まったく異なるとは申しました」
メリーさん太「ああ、うん、そうだな」
ちょい悪令嬢「……しかし、同時に本作においては、かねてより提唱しております『最も重要なるセオリー』が有るのを、忘れられては困りますわ」
メリーさん太「最も重要なるセオリーって、もしかしなくても、現代物理学の根幹をなす量子論の言うところの、『未来には無限の可能性がある』ってやつか?」
ちょい悪令嬢「そうです。──そうすると、どうなるでしょう?」
メリーさん太「ど、どうなるって?」
ちょい悪令嬢「別に本作の作者に限らず、この世の誰にでも、あのような異常なる犯罪を行ってしまう、『未来の可能性』が秘められているってことですよ」
メリーさん太「──‼」
ちょい悪令嬢「まあでも、確かにうちの作者における(ソレ系の)可能性は、おそらくは(全人類の)中でも『ダントツ』でしょうけどね☆」
メリーさん太「──結局、自分の作者をディスりたいだけじゃんか⁉ ──いや、待てよ? そもそもあんた確か、『違いを証明して見せた』って、言ったんだっけ? ……ということは」
ちょい悪令嬢「ええ、本作の作者が、彼らのような異常犯罪者とは、『人としての
メリーさん太「人としての
ちょい悪令嬢「実は、作者が介護中だった(多重骨折による)重症療養中の父親が、今度は痴呆が急激に進んで一気に衰弱状態となって、緊急入院してしまったのです!」
メリーさん太「──むちゃくちゃ『
ちょい悪令嬢「もちろん作者自身も、てんてこ舞いの毎日となっております」
メリーさん太「……それでよく、こうして小説を作成したりできるな?」
ちょい悪令嬢「あ、実は前回と前々回の
メリーさん太「そうか、どこかで見たことがあると思っていたら、作者の別作品である『なろうの女神が支配する』において、すでに公開していた
ちょい悪令嬢「一応全体の半分ほど、加筆している箇所がありますけどね」
メリーさん太「まあ、そのままズバリを、再掲載するわけにはいかないしな」
ちょい悪令嬢「………………あー、次回からの二回にわたっては、そのままズバリの再掲載になる予定だったりしますけど(※完全新作になる可能性もアリ)」
メリーさん太「おいっ、それって…………いや、まあ、事情が事情だから、仕方ない……かな? ──それで、その件と、最近頻発している『異常極まる事件』とは、一体どういった関係があるって言うんだ?」
ちょい悪令嬢「ここ半月ほどの間、寝る時間もろくにとれずにいたところ、以前本作においても告知しており、作者自身あれ程楽しみにしていた、『進○の巨人』のTV未公開エピソードの特別放映のことを、すっかり忘れ去ってしまい、月曜日の早朝に目を覚ました際にようやく思い出したものの、時すでに遅く放映は終わっていたのですよ」
メリーさん太「なっ⁉ あの『進○の巨人』大好きの作者がか⁉ それはむちゃくちゃ荒れたんじゃないのか?」
ちょい悪令嬢「それが、ですねえ──」
メリーさん太「それが?」
ちょい悪令嬢「別にそれ程気にすること無く、ちょっとばかし『残念だったなあ〜』と思ったくらいで、それよりも父親の介護のほうが大事だと、いろいろと必要な(例えば市役所への各種介護サービスの申請)手続きのほうに没頭したとのことでした」
メリーさん太「──ええええええっ! あの自他共に認める『アニオタ』の作者が、マジかよ⁉」
ちょい悪令嬢「ええ、マジです」
メリーさん太「……うん、中にはむしろ『アニメ視聴』を介護中の親に邪魔されたとかで、凶行に及んだ輩もいることも考えると、確かにそいつらとは、根本的に『違う』ようだな」
ちょい悪令嬢「どう考えても、こっちのほうが『常識的な在り方』なんですけどね」
メリーさん太「とはいえ、本作を読まれている読者様なら、作者のもはや狂的な『アニメ大好き』ぶりは、ようくご存じのことだろうしな」
ちょい悪令嬢「このように『人として当然のこと』をやっただけなのに、本作者がやるとむしろ『異常』に映るなんて、皮肉な話ですわよね」
メリーさん太「でもこれで、本作の作者にはちゃんと『人の心』が有ることが証明されたんだから、めでたいことじゃないか?」
ちょい悪令嬢「……ちっともめでたくは、ありませんよ。『人の心』なんて、無かったほうが良かったのに」
メリーさん太「──なっ⁉」
ちょい悪令嬢「先程も申しましたが、ほんの一歩間違うだけで、いわゆる『ジ○ーカー』になってしまう可能性は、誰にでも有るのです。本作の作者は、そのほんの一歩を、踏みとどまっただけなのですよ」
メリーさん太「そ、それって⁉」
ちょい悪令嬢「そうです、ほんの数年前の、東京と田舎とで別々に暮らしている折なら──いろいろと事情があって、『人の心』を完全に無くしていた当時の作者なら、父親が危篤に陥ったと聞いても、眉一つ動かさなかったでしょう」
メリーさん太「──ッ」
ちょい悪令嬢「それがどうしたことか、今から丁度一年前、重症を負った父親の介護のために急遽帰郷して、共に暮らし始めて極日常的に触れ合うようになってから、今更ながらに、あれ程憎かった相手に対して、『親愛の情』なんかが芽生えてしまうなんて」
メリーさん太「……」
ちょい悪令嬢「もちろん、父親がまだまだ元気だった先月までは、そんなものまったく自覚していなかったんですけどね」
メリーさん太「あ、そうなの?」
ちょい悪令嬢「それがこうして、痴呆が急激に進んで、現時点で『精神的な死』を迎えた父の姿を見ていると、毎日のようにして出かけていたほんの一時間ほどの『散歩』さえも、もう二度と行うことのできない、『かけがえのない思い出』となってしまったのです」
メリーさん太「精神的な死、って?」
ちょい悪令嬢「主治医の先生がおっしゃるには、体調は若干回復する可能性はあっても、痴呆に関しては、進行することはあれど、回復することは無いそうです」
メリーさん太「……確か作者の父親って、後期高齢者だったっけ」
ちょい悪令嬢「ええ、本来ならとっくにこうなっていてもおかしくは無かったのですが、あまりにも元気な姿ばかり見せていたので、すっかり油断しておりました」
メリーさん太「そ、それは、突然のこととはいえ、大変な状況だな⁉(何この、本作あるまじき、ガチのシリアス展開は?)」
ちょい悪令嬢「こんなことなら、父親と暮らしたりしなければ、良かったのに。『人の心』なんか取り戻さなければ、良かったのに! もしそうだったら、こんなに苦しまずに済んだのに‼」
メリーさん太「………………………………………………いや、それは違うぞ?」
ちょい悪令嬢「え?」
メリーさん太「あんたは、本作の作者は異常犯罪者たちとは違うって言ったけど、それを本当に確かなものにするためには、何よりもその『苦しさ』こそを、乗り越えなければならないのでは?」
ちょい悪令嬢「……こんなに苦しくて、我慢するだけでも精一杯なのに、乗り越えろだなんて、まさかまたしても、『人の心』を捨てろとでもおっしゃるつもりなのですか⁉」
メリーさん太「いや、むしろ逆だよ」
ちょい悪令嬢「逆、って?」
メリーさん太「『人の心』をちゃんと持って、『苦しみ』続けることこそが、人として『生きる』ってことなのさ。──その『苦しみ』に負けた者だけが、『人の心』や『生きること』自体すらも捨て去って、自殺や犯罪に走ってしまうんだよ」
ちょい悪令嬢「──ッ」
メリーさん太「だから、現在の作者は、『苦しくて』当たり前なんだ。それこそが人として『生きること』なのであり、この世の誰もが行っていることに過ぎず、これからも日々頑張っていくしか無いんだよ」
ちょい悪令嬢「……それって、『苦しんでいるのは、おまえだけじゃ無い。誰もが常に苦しんでいるんだ』ってことですか。──まさに先日、本作において述べたことそのものではないですか? それなのに
メリーさん太「まあ、実際問題、作者自身としても大変だろうけど、郷里には実の姉を始めとして親戚縁者もいることだし、どうしても行き詰まったら、助力を求めてもいいんじゃないの?」
ちょい悪令嬢「──あ、早速市役所のお偉いさんである、歳の離れた姉の世話になっております」
メリーさん太「ほら、『苦しみ』はそうやって人と分け合えば、何とかなるだろう? とにかくどんなに苦しくても生き続ければ、きっといいことだって有るさ。──それを信じて、まあせいぜい努力していくしか無いよな」
ちょい悪令嬢「……何と、あのメリーさんに、すっかり諭されてしまうなんて」
メリーさん太「──おい、
ちょい悪令嬢「……まあ、問題の『進○の巨人』の特別編の再放送のほうも、実はネット上で一週間ほど配信されているんですけどね☆」
メリーさん太「──だったら、今回の【座談会】は、一体何だったんだ⁉」
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