第893話、わたくし、今期のお勧めアニメ作品をご紹介いたしますの♡(後編)

ちょい悪令嬢「さて、今期の新作アニメのお勧め作品をご紹介しております当【座談会】ですが、今回も前回に引き続いてノリノリで行きますよ!」




メリーさん太「……おいおい、本作の作者ってば、父親の『介護』疲れで、むしろハイテンションになり過ぎてんじゃないの? ホントに大丈夫か?」




ちょい悪令嬢「──ダイジョウブダイジョウブ、ワタクシ、ダイジョウブデゴザイマス!」


メリーさん太「口調がすでに、大丈夫では無い⁉」


ちょい悪令嬢「まあ、冗談はこの辺にして、早速本題に入りましょう!」


メリーさん太「……ったく、一体どこまでが冗談で、どこからが本気なのやら。──まあ、いい。それで、前回は『白い砂のアクアト○プ』に『タクトオーパス ディスティニー』と言う、一応ほとんどの人が『納得できる』作品を推していたけど、続く今回はどんな作品を紹介してくれるんだ?」




ちょい悪令嬢「──まず最初は、『結城友○は勇者である 大○開の章』でございます!」




メリーさん太「おおっ、そうか、そういえば、今期は『ゆ○ゆ』の新章があったんだっけ⁉ むしろこれこそが、『大本命』じゃん!」


ちょい悪令嬢「……それが、そうとも、言えないんですよねえ」


メリーさん太「へ? それって、どういう……」


ちょい悪令嬢「ある意味『前日譚』扱いとはいえ、一応はかの超人気作『ゆ○ゆ』シリーズの【本編】だというのに、放送前からの評判もそれ程熱のあるものでは無く、本放送&配信が始まってからも、ネット等の話題に上ることもあまり無いという体たらくではないですか?」


メリーさん太「そうかあ? ちゃんとそれなりに評判になっていたと思うし、現時点でもそれなりの評価を得ているとは思うけどなあ……」


ちょい悪令嬢「そう、『それなり』にはね? ──でも、そもそも『ゆ○ゆ』シリーズって、果たして『それなり』程度レベルの作品でしたっけ?」


メリーさん太「──うっ」




ちょい悪令嬢「最初から長期シリーズ化を前提とした、精緻に作り込まれた世界観。かの超傑作『ま○か☆マギカ』とも比肩し得る、可憐な少女たちを主役にしながらの超本格的なダークファンタジー。そしてあの超覇権作品『SA○』シリーズでも実現不可能であった、『BUNB○Nab○c』先生のキャラクター設定をほぼ忠実に再現した、超美麗作画とアクション全開の動画力。──そのどれをとっても、『それなり』どころか『超一流』の領域レベルに達しており、放映以前では大評判を博し、放映が始まってからも善いにつけ悪いにつけ、ネット等で大反響が巻き起こっても、おかしくは無いのではありませんの?」




メリーさん太「──そういえば、確かにその通りじゃないか⁉」




ちょい悪令嬢「それなのに実際には、むしろネット上では『マブ○ヴ』辺りのほうが、よほど話題になっているくらいですしねえ……」


メリーさん太「そうだよなあ、『マブ○ヴ』が話題になるのなら、『ゆ○ゆ』だって、もっと話題になっていてもいいよな? ──あ、でもさあ」


ちょい悪令嬢「うん、何でございましょう?」


メリーさん太「『マブ○ヴ』で思い出したんだけど、今回の『大○開』って、『ゆ○ゆ』シリーズ内のいろいろなエピソードを詰め込み過ぎていて、いかにも『ダイジェスト』っぽくなっているところが、前評判がふるわず放映中においても不評なままである、最大の原因だったりするんじゃないのか?」


ちょい悪令嬢「ああ、それは確かにあるかも知れませんね」


メリーさん太「そうだろう、そうだろう」


ちょい悪令嬢「──と思っていた時期が、わたくしにもありましたッ!」


メリーさん太「は?」




ちょい悪令嬢「『大○開』の作内エピソードが『始まりの勇者』編──すなわち、『乃木若○は勇者であるの○ゆ』編へと突入するや否や、作風が一気に『鬱展開』となり、最新第6話では何と、メインヒロインの若○ちゃんが『ヤンデレレズ堕ち』を果たし、邪魔な恋敵だと一方的に思い込んでいるリーダーの勇者少女に対して、敵との戦いの真っ最中だというのに本気で殺しかかるという弾けっぷり! ──いやあ、これ、これですよ! これを見たかったのですわ♡♡♡」




メリーさん太「あんたもすげえ、弾けっぷりだな⁉ そんなに嬉しかったのか?」




ちょい悪令嬢「何せ本作はキャッチフレーズからして、『百合もヤンデレも何でもアリ』と明確に宣言していますからね☆」


メリーさん太「おい、『ロリ』が抜けているぞ? 他でも無くあたしたちこそが、本作の『ロリキャラ』代表だというのに」


ちょい悪令嬢「おっと失礼、嬉しさのあまり失念しておりました」


メリーさん太「……この調子じゃ、本作の作者のほうも、大喜びだったろうな」




ちょい悪令嬢「そりゃあもう、狂喜乱舞でしたわ! 実を言うと『ゆ○ゆ』シリーズに対しては、世界観が今一つ掴みきれず、あまり乗り気では無かったのですが、まさしく作者自身が『何よりも見たかったもの』を見せていただいたので、一気に大ファンになったとのことです♫」




メリーさん太「……まあ確かに、あの世界観設定はわかりにくいよな。むしろそここそが、真のファンになれるかどうかの分水嶺だと思うんだけど、今更よく『大』ファンなんかになれたものだな?」


ちょい悪令嬢「今回は世界観はさておいて、キャラの掘り下げが抜群でしたからね!」




メリーさん太「でもよう、『ゆ○ゆ』シリーズってこれまですべて、ストーリー半ばでヒロインが悲惨な目に遭ったり、『世界の残酷なる真実』が明かされたりして、特大の『鬱展開』を見せつつも、なぜか最後にはあっけないまでに綺麗にまとまってしまうところこそが、ある意味『拍子抜け過ぎる』ってことで、本作の作者もいまいちのめり込めなかったんじゃないのか?」




ちょい悪令嬢「もちろん今回も、そのようなオチとなる可能性は大いにあり得ますが、この『乃木若○は勇者であるの○ゆ』編において、すでに数話まるまる費やして『勇者少女のヤンレズ闇堕ち』をじっくりと描写してくださったので、もう大満足ですの! この上オチがどうなろうと、今回に限っては文句はありませんわ♡」




メリーさん太「──この作者、どんだけ『クレイジーサイコレズ』が好きなんだよ⁉」




ちょい悪令嬢「でも、世間の評判が『いまいち』だったというのに、しっかりと視聴を続けていた本作の作者自身も、『見る目』が有るとは思われません?」


メリーさん太「……『ヤンデレ百合』作品を嗅ぎ分ける、特殊な嗅覚を持っていることは、間違いないだろうな」




ちょい悪令嬢「まあ、『ゆ○ゆ』シリーズ作品に、大きなハズレが有るはずも無いし、あくまでも『中継ぎ的なダイジェスト』だとあまり期待していなかったところに、予想外の収穫を得たって感じですわ」




メリーさん太「……ということは当然、『ゆ○ゆ』は視聴継続するわけだな?」


ちょい悪令嬢「モチのロン♫」


メリーさん太「それじゃ残りの『推し作品』は、一体何なんだよ?」




ちょい悪令嬢「──最後の一つは、本作の作者には珍しく、Web小説では無く純然たるライトノベル作品を原作とする、『月とラ○カと吸血姫ノスフェラトゥ』です!」




メリーさん太「……ほう、これはまた、意外な作品が出たな?」


ちょい悪令嬢「そうですか?」


メリーさん太「そもそもWeb小説以外のラノベ作品のアニメ化って、あくまでも原作小説自体の『販促』のために行われているので、アニメ自体はそれ程話題にならずに終わってしまうものばかりじゃんか?」


ちょい悪令嬢「──ノーコメントで」


メリーさん太「てめえ! 自分から『Web小説では無く純然たるライトノベル作品を原作とする』とか言って、あたしを誘導したくせに、何だよその『逃げの姿勢』は⁉」


ちょい悪令嬢「引っかかるあなたが悪いのです」


メリーさん太「開き直るなよ⁉ ……まあ、それはともかくとして、そのような前提が有りながら、本作の作者があえてこの作品を選んだのは、どうしてなんだ?」


ちょい悪令嬢「それはもちろん、『内容』のほうに、非常に興味を惹かれたからですよ!」


メリーさん太「『内容』って、これってどんなストーリーなんだ?」


ちょい悪令嬢「旧ソ連をモデルにしたような全体主義的な超大国における、『宇宙開発』の黎明期を描いているのですが、そこに『吸血鬼』を絡めているのが、最大のポイントですわね」


メリーさん太「何ソノ、間違った『三題噺』みたいな設定は⁉ 宇宙開発と吸血鬼とが、どう関わってくるんだよ?」




ちょい悪令嬢「初の『有人宇宙飛行』に先駆けて、あらゆる『不測の事態リスク』をあらかじめ掴んでおくために、国家内において人間扱いされていないいわゆる『小民族』である吸血鬼の少女を、文字通りの『実験ライカ犬』扱いにすることによって、極秘の宇宙飛行をやらせて、その安全性の確認と各種データの取得を目論んでいるのです」




メリーさん太「ちょっ、いくら何でも吸血鬼を『実験ライカ犬』扱いにするなんて、ひど過ぎるんじゃないのか⁉」


ちょい悪令嬢「暗に旧ソ連の、『国家的目標達成の最優先主義』の愚かしさをほのめかしているのでは?」


メリーさん太「……そうか、『共産』に『宇宙開発』なんて、これまたまさしく本作の作者の大好物だしな」




ちょい悪令嬢「これまで原作のラノベのほうも未読だったので、今回のアニメ化は非常に楽しみにしていて、第1話からかかさず見ているのですが、ストーリーのほうは(いかにも旧ソ連の雰囲気たっぷりで)独特の味わいがあるものの、作画のほうは何だか『危なっかしく』思っていたところ──」




メリーさん太「ところ?」




ちょい悪令嬢「第4話における月夜のスケートシーンが、予想外の『神作画』でしたので、もう全面的に『大絶賛派』となりましたの!」




メリーさん太「ほう、そんなに良かったのか?」




ちょい悪令嬢「ええ、吸血鬼の少女の氷上の舞ってことで、美しくもあり幻想的でもありどことなく淫靡エロティックでもありと言った感じで、一目で魅了されてしまいました!」




メリーさん太「そうか、やはり少しでも気になった作品があったら、できるだけちゃんと全話を通して見なければならないよな」


ちょい悪令嬢「今のところ今期においてすでに視聴継続確定済みなのは、これまでに述べてきた四作品に絞り込みましたけど、現在父親の看護に全力を尽くしている本作の作者としては、この本数の視聴が精一杯のようです」


メリーさん太「……だったら、泣く泣く『切った』作品も、結構多いんじゃ無いのか?」


ちょい悪令嬢「前回名前を挙げました『作画が文句なしの三作品』以外だと、一応今のところ視聴を継続している『マブ○ヴ』が、次の『切る』予定の作品となっております」


メリーさん太「──あれこそ『ダイジェスト』そのもので、よほどの長年のファンでも無いと、ちんぷんかんぷんじゃないのか?」


ちょい悪令嬢「一応本作の作者も派生作品スピンオフの『シュヴァルツェスマ○ケン』(略称『柴犬』)を見ているので、これまた『鬱展開』となる期待をいまだ捨てきれませんから、今のところ切るに切れないのですよ」


メリーさん太「まあ、今回の『大○開』のこともあるし、『マブ○ヴ』も展開次第では『大化け』することもけして否定できないか」




ちょい悪令嬢「──と言うわけで、今回と前回との二回にわたって、今期の秋アニメの『お勧め作品』についてご紹介して参りましたが、これはあくまでも本作の作者の個人的趣味によるものですので、読者の皆様におかれましては必ずご自分の目で確かめられてから、『好み』に合うかどうか判断してくださいね♡」

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