第854話、わたくし、『ワルプルギスの夜』からは、リアルに脱出できませんの⁉(前編)

ちょい悪令嬢「──はい、ただ今10月1日の午前2時と言う、早朝も早朝の夜明け前でございますが、ビッグニュースが舞い込んで参りました!」




メリーさん太「超傑作魔法少女アニメ『ま○か☆マギカ』の公式ツイ○ターを拝見していたところ、何と本日『重大情報を詳細に解禁する』とのことです!」




ちょい悪令嬢「しかも、公開された告知PRイラストが、キュ○べえらしきシルエットの後ろに、『ワルプルギスの夜か○○○○』と言う、いかにも意味深な文字が書かれているというものだったりします!」




メリーさん太「──こ、これは、まさか⁉」


ちょい悪令嬢「来ましたか、ついに来ましたかね⁉」




ちょい悪令嬢&メリーさん太「「新劇場版『ワルプルギス○廻天』の、追加詳細情報解禁の時が!!!」」




メリーさん太「これはもう、間違い無いでしょう!」


ちょい悪令嬢「タイミング的にも、『ドンピシャ』ですからね!」


メリーさん太「そうそう、外伝アニメ『マギア○コード』セカンドシーズンが無事に終了して、いよいよ本家『ま○マギ新劇場版本格始動!』、と言った頃合いですしね!」


ちょい悪令嬢「さて、どんな『新情報』が、明かされることやら!」


メリーさん太「やはり、『新キャラ追加』とかカナ、カナ?」


ちょい悪令嬢「……何その、どこかで聞いたような、やけにあざとい『語尾』は?」


メリーさん太「ほら、今期の『夏アニメ』においては某超有名アニメの作中にて、二人ほど新たなる『魔女』が誕生したじゃないの? 実は『彼女たち』こそが『ワルプルギス○夜』の正体で、新劇場版では『ま○マギ』勢と対決したりしてw」


ちょい悪令嬢「──そんな『危ないコラボ』なんか、絶対あり得ません!」


メリーさん太「わからないぞう? 何せあっちの作品のほうでは、これまた別作品の『カレー先輩』を、レギュラーとして登場させているくらいだしな」


ちょい悪令嬢「うっ⁉」


メリーさん太「それに当の『ひぐ○し』公式自身が、『魔法少女オ○シ☆ロリカ』とか言った、モロ『ま○マギ』の二次創作みたいなことをやっているんだから、むしろノリノリで協力してくれたりしてw」


ちょい悪令嬢「そんなこと言っていたら、『隠れメインヒロイン』がループしていたり、劇場版で『某邪神そっくりの新魔法少女』が登場したりと、『ま○マギ』のほうも結構影響を受けているじゃ無いですか⁉」


メリーさん太「──おお、さすがは当【座談会】の司会、巧妙な『伏線』を張りやがったぜ♫」




   ☀     ◑     ☀     ◑     ☀     ◑




ちょい悪令嬢「……ただ今すでに日の出後の午前8時ですが、『新情報』のほうは、そろそろですかね?」




メリーさん太「おっ、公式ツイ○ターに、何か『リツイ○ト情報』が表示されたぞ?」




ちょい悪令嬢「『リツイ○ト』? しかもこれって、『コラボ情報』じゃ無いですか?」


メリーさん太「『新情報』って、これのことかな?」


ちょい悪令嬢「いやあ、いくら何でも『コラボ』では無いでしょう」


メリーさん太「……まあ、それこそ『コラボ』が日常茶飯事の『ま○マギ』公式が、今更あんなふうに『本日詳細情報解禁!』とか、煽ったりしないよな」


ちょい悪令嬢「それに先程のツイ○トの告知イラストの、『ワルプルギス○夜』とか『キュ○べえ』とかとは、あまり関わり合いが無いようですしね」


メリーさん太「ここは他に続報が無いか、もうちょっと様子を見ることにいたしましょう」




   ☀     ◑     ☀     ◑     ☀     ◑




ちょい悪令嬢「……時刻はすでに、10月1日正午過ぎでございます」


メリーさん太「……ついに、『新情報』の正体が、明らかになりましたね」


ちょい悪令嬢「……まさか」


メリーさん太「……まさか」




ちょい悪令嬢&メリーさん太「「待ちに待った新情報が、『リ○ル脱出ゲーム・ワルプルギス○夜からの脱出』の告知──だったとは⁉」」




ちょい悪令嬢「……そうかあ、『リ○ル脱出ゲーム』かあ」


メリーさん太「実は告知イラストをよく見ると、辛うじて『〜からの脱〜』と読めるので、気がつかれた方も(ほんの少し)おられたようですけどね」


ちょい悪令嬢「──いやいやいや、あんな思わせぶりな告知の仕方をしたら、ファンの皆様はてっきり、『ワルプルギス○廻天』の新情報が解禁されるものと思うでしょうが⁉ 事実公式ツイ○トの返信コメント欄は、そんなのばっかりだったし!」




メリーさん太「……ふっ、結局は、その程度か。『ま○マギファン』失格だな」




ちょい悪令嬢「──なっ⁉」




メリーさん太「せっかくの10周年の記念祭アニバーサリーなんだから、『リ○ル脱出ゲーム』だろうが何だろうが、『遊び心ドンと来い♡』てな感じで、各種イベントを盛り上げていってこそ、『真のファン』と言うものだろうが?」




ちょい悪令嬢「うぐっ⁉」




メリーさん太「それにこうして『ワルプルギス○夜』が、いまだに『ま○マギ』シリーズにとって重要な存在であることを、ファンの皆様に印象づけることによって、新劇場版への興味を高めようとしている制作陣の皆様の努力を、少しは思いやれよ!」


ちょい悪令嬢「……むうう、メリーさんのくせに、珍しく『ド正論』を⁉」


メリーさん太「『メリーさんのくせに』は、余計だろ⁉」


ちょい悪令嬢「確かにおっしゃることは、理解できましたけど……」


メリーさん太「けど?」


ちょい悪令嬢「この企画、『ツッコミどころ』も、無いわけではございませんよ?」


メリーさん太「……ツッコミどころ、だと?」


ちょい悪令嬢「まさにその『ワルプルギス○夜からの脱出』の公式サイトの『煽り文句』を拝見すると、参加者の皆様の『敵』としては、『ワルプルギス○夜』だけでは無く、何と『お菓子○魔女』も予定されているみたいなのですよ」


メリーさん太「──ちょっ、それって⁉」




ちょい悪令嬢「ええ、『ま○マギ』劇場版メンバーのうち、なぜか『百江な○さ』ちゃんだけが、『ハブられる』どころか、何と『敵役』にされてしまっているのです!」




メリーさん太「──‼」




ちょい悪令嬢「このような、これまでの劇場版の流れを無視したイベントを行ったりして、果たしてきたる次の『新劇場版』を盛り上げることができるんですかねえ?」


メリーさん太「……くっ、こいつ相変わらず、『重箱の隅をつつく』ようなことばかり、あげつらいやがって」




ちょい悪令嬢「まあ実のところは、こんな『グループ参加型リアルイベント』では、根っからのボッチである本作の作者では絶対参加できないので、その『やっかみ』でイチャモンつけているだけなんですけどねw」




メリーさん太「──完全に、『私怨』じゃねえか⁉」




ちょい悪令嬢「……ったく、運営さんも、『ま○マギ』のファン層がどのような人種で構成されているのか、ちゃんとリサーチしておけばいいのに」


メリーさん太「おいっ、いかにも『ま○マギ』ファンの皆様が、『ボッチ』や『コミュ障』ばかりみたいな言い方をするんじゃ無いよ⁉」


ちょい悪令嬢「え、違うんですか?」


メリーさん太「──てめえ、いい加減にしろ!」


ちょい悪令嬢「まあ、それは冗談として、わたくし本当のところは、このように何かにつけて『ワルプルギス○夜』をアピールするイベントの在り方は、非常に好ましいと思うのですよ」


メリーさん太「何と言っても、新劇場版のタイトルが、『ワルプルギス○廻天』だしな」


ちょい悪令嬢「と言うか、『ま○マギ』シリーズにおいて、『新作を創る意味』という根本的問題テーマにとって、重要な意義があるのです」


メリーさん太「『ま○マギ』において、新作を創る意味、だと?」




ちょい悪令嬢「今期の『夏アニメ』が一通り終了した現時点において、『すでに決着をつけていた傑作アニメ作品の続編を作成するリスク』の恐ろしさをつくづく思い知った今、けして生半可な気持ちで『ま○マギ』の新劇場版を創るべきでは無いと思うのですよ!」




メリーさん太「──だから、『ひぐ○しのなく頃に卒』の話を持ち出すのはよせと、言っているだろうが⁉」




ちょい悪令嬢「そういう意味からして、『マギア○コード』セカンドシーズン最終話において、『ワルプルギス○夜』の処遇を原作ゲーム版から大きく変えたことは、賢明だと思いますの♡」


メリーさん太「……ああ、本作においてもすでに述べたように、『マギ○コ』ファイナルシーズンでは、『エン○リオ・イブ』関連の問題だけを解決させて、『ワルプルギス○夜』については、本家『ま○マギ』の新劇場版に持ち越すという、大幅な『路線変更』のことか」




ちょい悪令嬢「一度ファンの皆様に受け容れられた作品の『世界観』や『キャラ設定』や『結末』に、大幅な変更を加えようとするのなら、それなりの『理由』や『意義』が必要になると思うのですよ。確かに『ひぐ○しのなく頃に業&卒』において、『沙○子ちゃん(や梨○ちゃん)が魔女になる過程を描こう』という試みは、それ以降の『なく頃に』シリーズ展開を念頭に置けば、けして間違った選択では無かったかと思いますが、結局のところは『沙○子ちゃんばかりにヘイトが集まる』結果となりました。──実はこれは、前回の劇場版である『叛○の物語』のラストでほ○らちゃんが『悪魔化』してしまった、『ま○マギ』シリーズにとっても、けして『他人事では無い』のです」




メリーさん太「──ッ」







(※後編に続きます)

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