第833話、【マギ○コ二期】わたくし、いきなりの『最終回』で、絶望のあまり『魔女』になりそうですの⁉

ちょい悪令嬢「──ちょっ、嘘やん、『いきなり最終回』かよ⁉」




メリーさん太「………は?」




ちょい悪令嬢「ど、どうして、あんないいところで終わっておいて、これから数ヶ月間も待たなければならないって言うの⁉」




メリーさん太「おい、本編開始早々、何をいきなりわけのわからないことを言っているんだよ?」


ちょい悪令嬢「だってメリーさん、『最終回』だったんですよ、『最終回』!」


メリーさん太「『最終回だった』って、何で『過去形』? そもそも今回は、前回の新作短編の『異世界裁判』とやらの続きをやる予定だったんじゃ…………あっ、もしかしてこの短編連作、結局続きを思いつかなくて、『いきなり最終回』にして打ち切りとか⁉」


ちょい悪令嬢「──失礼な! ちゃんと続きは書きますよ!」


メリーさん太「だったら書けよ、そういう約束だろうが⁉」


ちょい悪令嬢「それどころじゃ無くなったのですよ、何せ『いきなり最終回』なのですから!」


メリーさん太「『それどころ』って、自分の作品に対して、あんまりな言いようだな⁉ ──だったら一体、何が『最終回』なんだよ⁉」




ちょい悪令嬢「それはもちろん、この【座談会】においても何度も何度も話題に挙げております、超傑作魔法少女アニメ作品、『マギア○コード』セカンドシーズンに決まっているではないですか⁉」




メリーさん太「またそれかよ⁉………………………いや、ちょっと待て」


ちょい悪令嬢「何ですか、メリーさん。突っ込むのなら、最後までちゃんと突っ込んでくださいよ?」


メリーさん太「『マギ○コ』セカンドシーズンて、確か全部で八話あって、ついさっき放映&配信されたのは第7話だったよな? 次週放映&配信予定の第8話はどうした?」




ちょい悪令嬢「『総集編』、です」




メリーさん太「……え?」




ちょい悪令嬢「実は昨日の段階で某動画配信サイトにおいて、『マギア○コード』のコーナーの『これからの放送予定』のリストに、『9月19日、総集編』と明記されていたのですよ!」




メリーさん太「総集編て………………………えええええええっ⁉ それってホントかよ⁉」




ちょい悪令嬢「……残念ながら、事実です」




メリーさん太「何で、今回の第7話は作画もストーリーも演出も最高で、むちゃくちゃ盛り上がっていたじゃないか⁉」


ちょい悪令嬢「むしろそのように全力を投入してしまったので、スタッフの皆様が力尽きたのではありませんの? ──いわゆる、『万策尽きたのウワサ』ってやつですよ」


メリーさん太「『万○桜のウワサ』みたいに言うんじゃないよ⁉ ……い、いや、万策尽きたって、確かに前回の第6話の作画は怪しかったけど、何だよ、あんなむちゃくちゃ『気になるところ』で、『お預け状態』になってしまうわけ⁉」


ちょい悪令嬢「まさか視聴者の皆様も、あそこでセカンドシーズンが終わって、『続きは年末特番でネ☆』になるなんて、思いも寄らないでしょうね」


メリーさん太「……え、まだみんな、気がついていないの?」


ちょい悪令嬢「番組の最後での予告等の、公式のアナウンスは現段階では行われていませんからね。ネット上においても気づいている人はほとんどおらず、皆さん、『来週楽しみだな』とか、『来週こそマ○さんと鶴○ちゃんは救出されるよね!』とか、『鶴○ちゃんの哀しい過去が語られるのも来週かな?』とか、おっしゃってばかりですね」


メリーさん太「──うわああああ、早く知らせてやらないと、公式が正式にアナウンスしてからじゃ、絶大なる失望感のあまり、非難囂々になりかねないぞ⁉」




ちょい悪令嬢「そうなんですよ、だからこそ本作がこうして予定を急遽変更して、『マギ○コ』セカンドシーズンにおいては、今回の第7話こそが事実上の『最終回』であることを、(本作の告知用のツイ○ターや活動報告や近況ノート等をも用いて)ネット上でお知らせしているのではないですか?」




メリーさん太「……あー、そういうことか。うん、ようやく納得したわ」




ちょい悪令嬢「でもですねえ、実はわたくし、今回の第7話で一区切りつけたことは、むしろ良かったんじゃないかと思うんですよ」




メリーさん太「へ?………………………って、はあああああああああ⁉」




ちょい悪令嬢「おや、そんなに驚くことでしょうか?」


メリーさん太「驚くよ! あんな『尻切れトンボ』のところで終わったんじゃ、視聴者の皆様としては、堪ったもんじゃないよ⁉」


ちょい悪令嬢「『尻切れトンボ』だから、いいのですよ」


メリーさん太「はあ?」


ちょい悪令嬢「来週一話だけの押っつけ仕事で、鶴○ちゃんとマ○さんの件を片付けるよりも、あのクリフハンガーの状態で数ヶ月ほど待たせておいてから、すべてを解決したほうが、より『カタルシス感』を高めることができるのでは?」


メリーさん太「いや、セカンドシーズンの問題は、セカンドシーズン内で解決したほうが、まとまりがあるじゃんか⁉」




ちょい悪令嬢「今回の第7話は、作画も演出も最高でした。第6話で落ちかけていた『マギ○コ』セカンドシーズンに対する評価が、むしろ爆上がりとなったのです! ──それと同じように、今回こうして第7話でセカンドシーズンが終わったからこそ、セカンドシーズン全体の『テーマ』と『真の主人公』を、より浮き彫りにすることができたのです!」




メリーさん太「なっ⁉ 『マギ○コ』セカンドシーズンの 『テーマ』と『真の主人公』だと⁉」




ちょい悪令嬢「実は、テーマは『ディスコミュニケーション』であり、真の主人公は『や○よさん』だったのです」




メリーさん太「──‼」


ちょい悪令嬢「まとめて言うと、セカンドシーズンは全体として、『や○よさん曇らせ尽くし』だったのです☆」


メリーさん太「──まとめるな! 『進○の巨人』ファイナルシーズンの、『ラ○ナー曇らせフルコース』かよ⁉」


ちょい悪令嬢「ええ、まさしくラ○ナーさんばりに、『特に理由のない暴力に襲われている』ような状況となっているのですよ」


メリーさん太「や○よさんがかあ? 確かにセカンドシーズンの開始早々は、い○はちゃんがいなかったこともあって、や○よさんが主役のようなものだったけど、晴れてい○はちゃんが復帰したことで、や○よさんの『曇らせ状態』も解消されたんじゃ無かったっけ?」


ちょい悪令嬢「確かに彼女の固有魔法である、『自分一人だけが生き残る』については、い○はちゃんが復活したことである程度解決しましたけど、むしろそのために鶴○ちゃんを始めとする、かつての仲間を拒絶していた事実まで無くなることは無く、まさにその『しっぺ返し』が、今回盛大に行われたわけなのです」


メリーさん太「しっぺ返し、って?」


ちょい悪令嬢「セカンドシーズンの真のテーマである、『ディスコミニケーション』ですわ」


メリーさん太「……何だと?」


ちょい悪令嬢「いやあ、お見それいたしました。本当に『マギ○コ』を支持し続けて良かった! 本家の『ま○か☆マギカ』どころか、かの『新世紀エヴ○ンゲリオン』の元祖テレビ版にも、けして負けていないではありませんか!」


メリーさん太「あ、あの、それまでのアニメの既成概念をぶち壊した、誰もが認める革新的『金字塔』作品である、元祖『エヴ○』とも負けていないだってえ⁉」


ちょい悪令嬢「ええ、『既成概念のぶち壊し』です、それこそが『エヴ○』の最大の魅力なのですが、エヴ○に有ってそれ以前のアニメ作品には無かったのものって、具体的には何だと思われます? ──ヒント、『A○フィールド』」


メリーさん太「『A○フィールド』って…………………カ○ル君の言うところでは、人間誰しも有している、『心の壁』のことだっけ? ──ああっ、それってもしかして!」




ちょい悪令嬢「そうです、『人と人とのディスコミュニケーション』です。アニメ作品において、これを本格的に導入したのが元祖『エヴ○』であり、今再び大々的にフィーチャーしたのが、まさしく今回の『マギア○コード』最新第7話だったのですよ!」




メリーさん太「あの『ギスギスアニメの元祖』とも讃えられた『エヴ○』と同等の『ディスコミュニケーション』て、具体的には第7話のどのシーンだよ?」




ちょい悪令嬢「具体的には今回における、『や○よさんと鶴○ちゃんの絡みのシーン』のほぼすべてが該当しますが、特に『エグい』のは、や○よさんが『鶴○、あなたはいつも明るく前向きな「最強の魔法少女」でしょう⁉』と言いながら、何とか目を覚まさせようと、最後の手段として鶴○ちゃんを全力で攻撃することによって元通りにしようとするものの、それが大失敗して単に致命傷を与えただけになった際に、鶴○ちゃんが血だらけの顔に笑顔が浮かべながらゾンビそのままにふらりと立ち上がって、『大丈夫、私は最強だから、平気平気☆』と、あえてや○よさんのセリフを肯定することで、その言葉とはまったく真逆の状況になっていることを盛大に皮肉って、や○よさんを絶望のどん底に堕とすとともに、本編が(つまりはセカンドシーズンそのものが)終了して、今回のサブタイトルの『何も知らないじゃない』が、画面いっぱいに表示されるという」




メリーさん太「『何も知らないじゃない』、って……」




ちょい悪令嬢「ええ、まさしく現在のや○よさんのことですよ」




メリーさん太「──ッ」




ちょい悪令嬢「すごいですよねえ、『絶対私が鶴○のことも、他の仲間たちのことも、魔女なんかにさせずに助けてみせる! ──なぜなら私は、みんなのことを真に理解しているのだから!』とか(ドヤ顔で)言わせておいて、最後の最後に、『……いや、おまえなんか、私たちのことを、何も理解していないじゃん?』と、あまりにも『残酷なる事実』を自ら実演しながら突きつけるなんて。──いやあ、『マギ○コ』は『ま○マギ』と違ってキャラが一人も死なないから『ぬるい』とか言っていた、ネット上その他の『アンチ』ども、何か言ってみろよ? 言えるものならなwww」




メリーさん太「……うん、確かに『絶望度』においては、『ま○マギ』にも負けていないと思うけど、いちいち『アンチ』を煽るのはやめような?」


ちょい悪令嬢「いえ、『負けていない』どころか、あえて『ま○マギ』とは異なる手法を採ることで、ある意味『勝った』とも言えるのでは?」


メリーさん太「『ま○マギ』とは異なる手法、って?」




ちょい悪令嬢「『ま○マギ』は『エヴ○』の革新性のうち、『既成概念の打破』のほうを、『魔法少女』に焦点を当てることによって更に進化させたとも言えますが、『マギ○コ』のほうはあえて『ま○マギ』が採用しなかった、『エヴ○』の最大の持ち味である『ディスコミュニケーション』を、今回大々的にアピールしたわけなのです」




メリーさん太「……ああ、確かに今回のや○よさんて、かつての元祖テレビ版『エヴ○』の『ミ○トさん』あたりを彷彿とさせるよな。自分にとって『よかれと思うこと』をしていて、子供たちを的確に指揮して、『ネ○フの作戦部長』としての職責を立派に果たしていたと思っていたのに、実は子供たちやネルフの同僚はおろか、友人や恋人とも、まったくわかり合っていなかったことが露見するという、ここまで追いつめる必要は無いだろうと言いたくなるほどの、『ディスコミュニケーション』ぶりだったよな」




ちょい悪令嬢「うんうん、やはり『エヴ○』は『ディスコミュニケーション』でないとね! …………それに引き換え、『新劇場版』ときたら」


メリーさん太「──だから、いちいち『シン・エヴ○』をディスるのはやめろよ⁉」




ちょい悪令嬢「いやあホント、前回の第6話段階ではどうなることかと思いましたが、『マギ○コ』セカンドシーズンを見続けてきて良かったですよ! これから数ヶ月ほど待たされるとはいえ、ファイナルシーズンが今から楽しみです! 何と言っても、こちらの創作意欲も刺激されっぱなしですからね! 今回の『ディスコミュニケーション』についても、早速自作のほうで活用させていただきますよ!」







メリーさん太「……うんまあ、本作の作者がやる気になるのなら、それに越したことは無いわな。──それにしても、続きは『年末』かあ。セカンドシーズンが全体的に好印象だっただけに、あまりにも待ち遠しいよな」

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