第681話、わたくし、実は『ヘイトキャラ』も、立場次第と思いますの⁉(前編)

ちょい悪令嬢「……失敗した」




メリーさん太「へ?」




ちょい悪令嬢「失敗した、失敗した」


メリーさん太「あ、あの」


ちょい悪令嬢「失敗した、失敗した、失敗した、失敗した」


メリーさん太「お、おい」


ちょい悪令嬢「失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した」


メリーさん太「ちょ、ちょっと」




ちょい悪令嬢「失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した、失敗した」




メリーさん太「──いやいやいやいや、何なの、もう! 開幕からいきなり、何を同じフレーズばかりつぶやき続けているんだよ⁉ むちゃくちゃ怖いんですけど!」




ちょい悪令嬢「………………え、『怖い』、ですって? これくらいのことが、ですか? メリーさんて、最近『都市伝説』としてのレゾンデートルが、崩壊気味ではありませんか?」




メリーさん太「別にあたしの心配なんかしなくていいから! むしろあんたのほうが心配なんだよ! だから一体、何を失敗したと言うんだ⁉」




ちょい悪令嬢「……無くしてしまったのですよ」


メリーさん太「え?」


ちょい悪令嬢「わたくしとしたことが、まさにこれぞ、痛恨の極み……ッ」


メリーさん太「な、何だよ、そんないかにも辛そうな表情をして」


ちょい悪令嬢「馬鹿! 数年前の、わたくしの馬鹿!」


メリーさん太「……数年前て、ここ最近の話でも無いのかよ? 一体何をどうしたんだ?」


ちょい悪令嬢「ドラマCDです」


メリーさん太「ドラマCD?」


ちょい悪令嬢「数年前の引っ越しの際に、ドラマCDを無くしてしまったのです」


メリーさん太「無くしたって、一体何のドラマCDだよ?」


ちょい悪令嬢「西○維新先生ご著作の、『化○語』です」


メリーさん太「『化○語』? いやに懐かしい名前が出たな……………ああ、そういえば、現在『ア○マTV』様において、『化○語』や『偽○語』の、全話一挙無料配信が行われているんだっけ?」


ちょい悪令嬢「──そう、それなんですよ! わたくし初めて『化○語』のアニメ版を見て、改めて気がついたのです!」


メリーさん太「……アニメ版を見て気がついたって、一体何に?」




ちょい悪令嬢「メインヒロインの戦場○原ひたぎさんの『中の人』が、斎○千和さん──すなわち、かの『ま○か☆マギカ』のほ○らちゃんの『中の人』と、同じ方だったことですわ!」




メリーさん太「──え、そうだったの? へえ、それは知らなかった」




ちょい悪令嬢「何その、薄い反応は⁉ あのほ○らちゃんが、『ガ○ラさん』の中の人をやっていたのですよ⁉」




メリーさん太「いや、落ち着け。ガ○ラさんの中の人はあくまでも、斎○千和さんであって、ほ○らちゃんじゃねえよ。それに斎○さんは、超人気声優さんなんだから、我々が知らないキャラを担当していたって、別に珍しくも無いだろうが」


ちょい悪令嬢「……そういえば、『魔法少女な○てもういいですから。』アニメ版においては、主人公であるJC魔法少女の『お母さん』役をやっていたっけ?」


メリーさん太「そうそう! せっかくま○かちゃんを失った悲しみを乗り越えて、温かな家庭を持って幸せに暮らしていたのに、(どこかま○かちゃんに似ている)愛娘が、いかにも胡散臭い(どこかキュ○べえに似ている)マスコットキャラに騙されて、魔法少女にされてしまうなんてなwww」




ちょい悪令嬢「──ああっ、番組の途中で恐縮ですが、ここでビッグニュースが舞い込んまいりました! まさに今回話題に取り上げている、『○語』シリーズにおける総作画監督とキャラクターデザインを始め、『ま○マギ』シリーズの外伝の『マギア○コード』においても本編やOPの作画やエンドカードを担当なされている、『ぽよ○ん♡ろっく』先生こと渡○明夫氏が、無事に退院なされたそうです!」




メリーさん太「おおっ、そいつはめでたい! コロナにかかって入院なされたと伺って心配していたけど、大事に至らずに済んで、本当によろしゅうございました!」




ちょい悪令嬢「今回初めて『○語』シリーズのアニメ版を拝見して、ぽよ○ん先生の超絶萌え画に改めて魅了されてしまったところでしたので、この吉報にはとても喜びを隠せません!」


メリーさん太「後遺症のほうも心配ですが、今のところ兆候は見られないと言うことで、とにかくしばらくの間は療養に専念なさってくださいませ」


ちょい悪令嬢「ええ、ええ、7月からの『ひぐ○しのなく頃に卒』については、是非ともご無理をなさらない範囲で、万全の状態で臨んでいただきたいかと存じます!」


メリーさん太「いやあ、いい加減ここいらで話を戻すけどさあ、今回『化○語』と『偽○語』を続け様に視聴することで、まさしくぽよ○ん先生の偉大さに打ちのめされたばかりだから、喜びもひとしおですよ」


ちょい悪令嬢「ほんとねえ、内容がハードな『グリザ○ア』シリーズを別にすると、『ひぐ○しのなく頃に業』とか『艦○れ』とか、最近の作品を見る限りにおいては、いかにもロリロリコロコロした明るい作風とばかり思っておりましたが、しっとりした雰囲気のある大人の色香たっぷりの画風も、十分イケたのですねえ……」


メリーさん太「一応画面構成については、制作会社の『シ○フト』様の──特に、総監督の新○昭之さんの、演出の方向性も大きく影響しているかと思うけどね」




ちょい悪令嬢「──そうなのですよ、シ○フト様、いえ、『シ○フ度』なのでございます!」




メリーさん太「な、何だよ、また急に、大声を出したりして⁉」


ちょい悪令嬢「今回初めて『○語』シリーズのアニメ版を拝見して、『ま○マギ』シリーズとの共通点を、多々発見いたしましたのです!」


メリーさん太「……まあ、この二作こそがシ○フトさんにおける、2010年代の代表作だしな」


ちょい悪令嬢「その通り! 画面の見せ方や、むちゃくちゃ手の込んだ演出技法に、キャラクター設定等々と、そのすべてが『シ○フトならではの美学』によって、見事なまでに統一されているのです!」


メリーさん太「その統一されているやつに、『声優』も入っていたわけだな」


ちょい悪令嬢「『○語』シリーズの八九寺真○ちゃんが、『ま○マギ』シリーズではキュ○べえとなり、阿良々木火○ちゃんが、美樹さ○かちゃんになっていると言ったふうに、何とメインキャラで重複が少なからず見受けられるのです!」


メリーさん太「中でもあんた──つうか、本作の作者が妙にこだわっているのが、それぞれの作品のメインヒロインである、ガ○ラさんとほ○らちゃんを演じられた、斎○千和さんってわけか?」


ちょい悪令嬢「……まさか、今の今までまったく気がつかないでいたとは、まさしく慚愧の念に堪えません!」


メリーさん太「いや、どうしてそんなに、斎○千和さんがられたガ○ラさんにこだわるんだよ? 彼女には他にも代表作はいっぱいあるだろうが?」


ちょい悪令嬢「だから、同じシ○フト作品である『○語』シリーズと『ま○マギ』シリーズには、共通点が多々あるではありませんか?」


メリーさん太「うん、それはあたしも認めるところだって、さっきから言っているだろう?」




ちょい悪令嬢「わたくし自身と言うよりも、ぶっちゃけ本作の作者ってば、ガ○ラさんに(パソコンのモニター越しに)悪し様に罵られるたびに、まるでほ○らちゃんに罵られているみたいで、もう辛抱たまらんて感じなんですよ☆」




メリーさん太「………………………は?」




ちょい悪令嬢「ああ、ほ○らちゃん、駄目なわたくしをもっとなじって、人間性を全否定してえ! そう、わたくしは生きる資格の無い、卑しいメス豚でございます! もっとその、ゴミを見るような冷たい瞳で、見下してえええええええ♡♡♡♡♡」




メリーさん太「──くっ、すっかり忘れていたが、この作品てメインジャンル的には『百合』であり、こいつはそのメインヒロインで、当然作者は『百合豚』だったんだっけ……⁉」




ちょい悪令嬢「……それなのに、ああ、それなのに、ガ○ラさんの罵りボイス満載の、ドラマCD第1弾を、作者の不注意で無くしてしまうなんてッ⁉ もし今も手元にあったなら、一日中ヘビーローテで聞き続けていたのに!」


メリーさん太「あー、なるほど。BDやDVDでも配信でも無く、ドラマCDなのは、『』が無いほうが、ガ○ラさんのことをほ○らちゃんに『脳内変換』して、その声のみを全力で堪能できるって寸法か?」




ちょい悪令嬢「そうなのですよ、しかも随分前に購入して一度聞いたきりで放っておいたので、内容もすっかり忘れているから、新鮮な気持ちで聞けたはずなのにいいいいいいい!!!」







(※後編に続きます)

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