第682話、わたくし、実は『ヘイトキャラ』も、立場次第と思いますの⁉(後編)

メリーさん太「……そういや、『○語』シリーズのアニメ版を見るのは、今回が始めてって言ってたけど、どうしてドラマCDなんて持っていたんだ?」




ちょい悪令嬢「実は本作の作者って、『○語』シリーズはもちろん、西○維新先生の小説そのもののファンだったのですよ!」




メリーさん太「う、うん、作風的に、作者の好みの範疇に入る…………かな?」


ちょい悪令嬢「のべつ幕無しに『バトル描写』があるところは、ちょっと苦手なんですけどね」


メリーさん太「それこそが、西○作品の『ウリ』だろうに……………それで、一応原作ファンであるのに、どうして『アニメ版』は今まで見ていなかったんだよ?」


ちょい悪令嬢「これって何度も申しているように、実は本作の作者って、言うほど『アニメマニア』というわけでは無いんですよ」


メリーさん太「そういえば、『ま○マギ』や『ひぐ○し』や『シ○タゲ』のアニメ版を初めて見たのも、この一、二年の間だったっけ……」


ちょい悪令嬢「とはいえ、声優さんのことは別にしても、『○語』シリーズを見ることができて、本当に良かったです。『得たもの』も非常に多かったですし」


メリーさん太「……得たもの、って?」




ちょい悪令嬢「やはり『ま○か☆マギカ』の最初のテレビ版こそが、当時のシ○フト様の全力を結集した、集大成にして代表作であるのを、まざまざと実感できたことですよ!」




メリーさん太「え、それってつまり、『○語』シリーズを見ることによって、『ま○マギ』の良さを再確認したってこと?」


ちょい悪令嬢「先程も少し言いかけましたが、『○語』シリーズって、演出が『やり過ぎ』と言うか『クドい』と言うかって感じではありませんか? それはもう、本編のみならず、OPからEDに至るまで、隅から隅まですべてが!」


メリーさん太「ぐうっ…………否定できねえ」


ちょい悪令嬢「まあ、そこら辺のところは、『原作』と言うか、アドバイザーの講○社の太○さんの影響も大きいかと思われるんですけどね。──そこで、完全オリジナルの『ま○マギ』シリーズにおいてこそ、シ○フト様の真価が問われることとなったのですよ!」


メリーさん太「……ああ、作画陣や演出陣は言うに及ばず、劇団イヌ○レー氏や声優陣に至るまで、『○語』シリーズで培った人脈とノウハウとをすべて、オリジナル作品である『ま○マギ』にぶち込んだというわけか?」


ちょい悪令嬢「そうなのですよ、『ま○マギ』シリーズの成功があるのは、『○語』シリーズを始めとする、それまでの『シ○フト』作品があってのことだったのです!」


メリーさん太「……そういえば、『化○語』で見せた、様々な『異空間演出』って、『ま○マギ』シリーズの最新作の、『マギア○コード』アニメ版にも、ちゃんと生かされていたよな」


ちょい悪令嬢「そう言った視点で、『ま○マギ』本編や各劇場版や外伝の『マギ○コ』を見直すと、また新たなる発見があるかも知れませんよ♫」


メリーさん太「同じく、ぽよ○ん♡ろっく先生の最新作である、『ひぐ○しのなく頃に業&卒』とかもな。…………それで、結局今回は二回にわたって膨大な字数を費やして、そんな『アニメ評論』みたいなことが言いたかったわけなのか?」




ちょい悪令嬢「──いえいえ、すべては、本作の作者の新たなる作品づくりの、参考にするためなのです!」




メリーさん太「へ? こんな『シ○フト大絶賛評論文』のどこに、小説づくりに役立つところがあるって言うんだよ?」


ちょい悪令嬢「ある意味ドラマCDと似たようなものですけど、現在これまた『ア○マTV』様において、『ま○マギ10周年記念オーディオコメンタリー』の、第3回目が行われているのですよ」


メリーさん太「ああ、そういえば、そんな企画もあったっけ」


ちょい悪令嬢「今回は声優さん特集と言うことで、志筑仁○ちゃん役の新○良子さんと、美樹さ○かちゃん役の喜○村英梨さんに、キュ○べえ役の加○英美里さん、それに何と佐倉杏○ちゃん役の野○藍さんがご登場なさったのです!」


メリーさん太「野○藍さんて、まさか⁉」




ちょい悪令嬢「そうです、ここでまたまたビッグニュースでございます! 実はぽよ○ん♡ろっく先生御同様に、コロナウイルスに罹患なされていた声優の野○藍さんが、このたび再び声優活動を再開なされたことが判明いたしました! いやあ、野○さん、御快復誠におめでとうございます!」




メリーさん太「おお、それは本当に良かった! 『マギ○コ』アニメ版の第二期はもちろん、『ま○マギ』10周年記念の各イベントや待望の続編制作等において、杏○ちゃんは必要不可欠だからな!」


ちょい悪令嬢「本当に前回と今回は、おめでたいニュースばかりで、嬉しい限りでございます♡」


メリーさん太「うんうん。──それで、そのオーディオコメンタリーにおいて判明した、作者の作品づくりに役立つことって、一体何だったんだ?」


ちょい悪令嬢「メリーさんにおかれましては、今回『中の人』が登場なされた、仁○ちゃんとキュ○べえと言えば、一体『何』を連想なさいますか?」


メリーさん太「──ぐっ⁉ …………そ、そりゃあ何と言っても、『ま○マギ』屈指の、『ヘイトキャラ』ってことだよな?」




ちょい悪令嬢「そうですよね、仁○ちゃんと言えば、さ○かちゃんから上条恭○君を奪った、作中随一の『NTRキャラ』だし、キュ○べえに至っては、人畜無害マスコットキャラを装った『諸悪の根源』であることは、もはや言うまでもありませんしね」




メリーさん太「……言うまでも無いって、だったらどうして、今更わざわざその二人を、名指しで取り上げたんだよ?」


ちょい悪令嬢「確かに『ま○マギファン』においては、誰もが認める『ヘイトキャラ』ですが、いわゆる『自他共に認める』とまでは行かなかったのですよ」


メリーさん太「え?………………ああっ、『自他共に』の『自』って、仁○ちゃんやキュ○べえ自身──すなわち、『担当声優さんナカノヒト』と言うことか⁉」


ちょい悪令嬢「やはり自分自身で声を担当しているだけあって、それなりに愛着心が湧くみたいで、我々視聴者とは、一風違った見方をしておられるのです」


メリーさん太「一風違った見方、って?」




ちょい悪令嬢「仁○ちゃんでしたら、恭○君に告白する際においても、本来はそんなことをする必要も無いのに、ちゃんとさ○かちゃんに事前に了承をとっているし、そして何よりも、きちんと自分の意思で包み隠さず想いを伝えているしで、その実直さと強い意志は、同年代の親友のさ○かちゃんやま○かちゃんに比較して、しっかりと『大人の態度』を実践していると申せましょう」




メリーさん太「な、なるほど。中学生とはいえ、『恋は戦い』なんだから、一応筋は通すものの、遠慮なんかする必要は無く、たとえ親友の想い人だろうが、『獲れる時に獲る』のは、けして間違ってはおらず、幼なじみであるため余裕をカマして、いつまでもぐじぐじと想いを隠し続けたり、魔法なんて言う反則技に頼ったりした、さ○かちゃんのほうが、現実問題に対する解決能力に欠けた、『子供じみた』行動でしか無かったってことか」




ちょい悪令嬢「キュ○べえについても同様で、こちらは本編の中で明言されているように、彼は宇宙全体のために全力を尽くしているだけの話で、それこそ彼の言う通り、『ほんの数人の少女の犠牲』なんて、取るに足りない問題に過ぎないのですよ。しかも元祖テレビ版のラストや『マギ○コ』において実現しているように、『魔女化』さえ阻止すれば何の問題も無いのであり、キュ○べえの行っていることが本質的に間違いで無いのは、主人公である魔法少女側も認めているところであって、一方的に『悪役』であると決めつけるのは、酷でありましょう」




メリーさん太「……つまり、『正義というものは、視点を変えると、ひっくり返る』、ってやつか?」


ちょい悪令嬢「そうです、まさにこれぞ『進○の巨人』における、最大のテーマですよね? それは『ま○マギ』シリーズにおいても、同じだったのですよ」


メリーさん太「元祖『ま○マギ』における最大の『ウリ』である『魔女化システム』をぶち壊したことで、何かと悪し様に言われることの多い『マギ○コ』だけど、実はこれも『視点を変えた』だけの話であって、もしかしたら『ま○マギ』の理想的な発展型とも言えるかもね」




ちょい悪令嬢「──そうなのです! 視点を変えれば、これまで正しいと思っていたものが、悪そのものになることも十分あり得ますので、既存の作品はもとより、自分自身が現在作成中の作品であっても、この姿勢はけして忘れてはならないかと存じますわ♡」




メリーさん太「……そういや、『進○の巨人の異世界転生版』を自認している、本作の作者の新作案も、『大陸の人間VS列島の魔女』や『自衛隊VS大日本帝国軍』という、いかにもわかりやすい『対立軸』をベースにしながらも、まさしく『どちらが正しいかは視点によって変わり得る』ことこそを、テーマの一つにしていたっけ」




ちょい悪令嬢「そもそもキャッチフレーズ自体が、『自衛隊と大日本帝国軍が、お互いの正義を賭けて、異世界で激突!』、ですからね☆」














メリーさん太「……いや、こんな『セルフステマ』みたいなことばっかりやっていないで、肝心の新作創りに集中しろよ? そろそろ『ネット小説大賞』も終わってしまうぞ?」




ちょい悪令嬢「──ぎくっ⁉」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る