第645話、わたくし、オリンピック自体が差別の祭典だと思いますの⁉

メリーさん太「……ええと、前回のは、一体何なのよ? 一応例の『LGBT転生』作品の、続きだと思うけど?」




ちょい悪令嬢「はい、あれも前々回と同様に、現在絶賛開催中の『第9回ネット小説大賞』への、エントリー用作品の【試作版プロトタイプ】でございますわ♫」




メリーさん太「えっ、でも、モロに前々回の内容を否定するようなストーリーだったじゃないの? あんな矛盾するプロット同士で作品を練っていくと、何よりも肝心な『テーマ』がぼやけてしまいかねないのでは?」


ちょい悪令嬢「それも『織り込み済み』なのですよ。何せそのための、【試作版プロトタイプ】ですからね」


メリーさん太「はあ?(──おっ、そういえば、今日は『エヴ○』の公開日だっけ? 今頃ネット上は、お祭り騒ぎだろうなw)(【追記】──何と驚愕の、○○エンド⁉ こりゃあ、荒れるぞおwww)」




ちょい悪令嬢「こうして【試作版プロトタイプ】であれこれと試行錯誤することによってこそ、本編のストーリーラインが固まっていき、たとえその過程でテーマがブレようとも、最終的にきちんと『落としどころ』が決まればいいのです。──いやむしろ、作成途中でブレればブレるほど、作中テーマが増えれば増えるほど、作品全体の『厚み』が増すってものですよ」




メリーさん太「……あー、なるほど。そう言われれば、納得する以外無いな」


ちょい悪令嬢「そのためにも、たとえ自作とはいえ、作品を『多角的な視点』で見る姿勢こそが、何よりも必要となってくるわけなのです」


メリーさん太「……それが、前回と前々回との、作品の方向性の違いに繋がったと?」


ちょい悪令嬢「ただし、その『基軸』自体は、変わりはしませんけどね」


メリーさん太「基軸、って?」




ちょい悪令嬢「『真の公平なる社会システムにおける、女性の権利の追求』、ですわ」




メリーさん太「…………え、あれって、そんな高尚な作品はなしだったの?」


ちょい悪令嬢「──前々回から、ちゃんとそう言った内容だったではありませんか⁉ 一体どこを見ていたのです!」


メリーさん太「あ、うん、言われてみれば確かに、少なくとも前々回においては、主人公の公爵令嬢たちが、自分たちに与えられたほんのわずかな権利を、どうにかして守っていこうといった内容だったな。それはわかるけど、何でその続編である前回が、ほとんど真逆と言ってもいい内容になったんだ?」


ちょい悪令嬢「気がついたからですよ、前々回の内容が、我ならが、『危険な内容』であったことを」


メリーさん太「……危険な、内容? どういうことだよ、それって? 何が、危険なんだよ?」


ちょい悪令嬢「まさしく、本作の作者が蛇蝎のごとく忌み嫌っている、『フェミの工作手法』、そのものだったのです」


メリーさん太「なっ⁉」




ちょい悪令嬢「作者自身が前々回の内容を客観的に見直したところ、あたかも主人公の女性たちが、自分たち女は世間から差別されている存在であり、そんな世の中をひっくり返して自分たちの権益を増大させるためには、異世界ニッポンからの『LGBT転生』などと言う、禁忌の呪術すら行うのも辞さないといった、まさしく『平等主義者』を装って、本当は何の正当性も無い『国会議員の男女格差是正』や『LGBT保護』などを強行することによって、日本の社会システムを破壊しようとする、『似非フェミ工作員』どもと、まったく同じ手法をとろうとしているだけだったのですよ」




メリーさん太「──ッ」




ちょい悪令嬢「そこで前回においては、主人公である公爵令嬢に問いかけたわけです、『LGBT転生』を利用してまで、『男女平等』を実現するつもりなら、現在女性が手にしている『既得権』についても、公平に男性に対して解放するのか?──と」




メリーさん太「……言われてみれば、別に政治とか行政とかの一部の分野だけでは無く、あらゆる場面において、女性のほうが優遇されているケースも、別にそれ程少なくは無いよな」




ちょい悪令嬢「これこそが、本作の作者がここ最近主張している、『実は男女差別なんて、現在の日本の社会システムにおいては、原則的に存在し得ないのだ!』という持論の、根拠となっているのです。日本の国家システムほど『うまっく行っている』ものなぞ、世界中探してもほとんど無く、つまりは、別に『男女の性別』の問題にかかわらず、あらゆる意味で『適材適所』が実現されているってわけなのですよ。男性は男性にふさわしい役割を果たし、女性は女性にふさわしい役割を果たしているだけの話で、とにかく日本の理想的社会システムを破壊したくてしようがない、外国勢力の工作員どもが、有りもしない『男女差別』をでっち上げて、男女『悪』平等システムを無理やりねじ込んでこようとしているのです。──その証拠に、『あいつら』のSNS上の数々の工作活動の結果、差別が是正されるどころか、男女間はもとより、下手すると『世代間』その他の、あらゆる場面において、『対立構造』を生み出していくばかりではないですか?」




メリーさん太「──おおっ、そういえば、『ポテトサラダ騒動』や『JOC失言問題』なんて、まさにそうだったよな⁉ むしろ『老害』なんて言う差別語を乱発して、完全に日本人の世代間対立を煽っていたしな!」




ちょい悪令嬢「実はこれは、かの『進○の巨人』において学んだことなんですが、別に主人公側を『絶対的な正義』にする必要は無いのですよ。むしろ見方によっては主人公こそが、『正義側の敵』だったりすると言ったストーリー展開のほうが、より読者の皆様のご興味を惹けるとも思いますし、やはり『多角的視点』というものは必要かと存じます」




メリーさん太「……うん、それはわかるけど、ほんと本作の作者って、『似非フェミ工作員』のことが嫌いだよな。それこそ『多角的視点』に立てば、あまり特定のイデオロギー勢力を一方的に叩くのは、好ましくないんじゃないのか?」


ちょい悪令嬢「あら、本作の作者だって、『正当なるフェミ』であれば、喜んで賛同いたしますけど? ──何せ愛読書が、『Papa t○ld me』であるくならいなんですからね♫」


メリーさん太「作者が『Papa t○ld me』が好きなのは、別に内容が『フェミ』的であることに共感したわけでは無く、単に知○ちゃんのことが好きなだけだろうが⁉」


ちょい悪令嬢「いえいえ、最近で申せば、『ウマム○メ問題』なんかも、どちらかと言えば、『フェミ』の皆様と同じ立場かと思われるのですけど?」


メリーさん太「え、そうなの?」




ちょい悪令嬢「実は以前から温めている作品案に、『オリンピック』というのがございまして、年代不詳かつ国名不詳の『南部の農園』において、白人の農場主が、『今からオリンピックを始めるぞ!』と言ったとたん、有色人種の農業奴隷たちが、炎天下の中を強制的に走り回らされるのに対して、白人のみが優雅に水遊びに興じるのですの。しかも奴隷の幼い子供がちょっとした出来心で、白人たちが泳いでいるプールに手を浸したところ、農場主が『奴隷ふぜいが、水が穢れるではないか⁉』と怒り狂って、激しく鞭打つと言った、もはや現時点では絶対発表できない内容となっております」




メリーさん太「──ちょっ、それって⁉」




ちょい悪令嬢「ええ、実際のオリンピックのテレビ中継を見ていて、陸上競技の選手がある人種ばかりなのに対して、水泳競技にはその人種の姿がただの一人も見られないことに、盛大なる疑問を持った本作の作者が、その理由を邪推して創り上げた作品案でございます」




メリーさん太「……うわあ、相変わらずえげつないなあ〜。──でも確かに、水泳競技においてある人種がほとんど排除されている理由の一つとして、『差別的』なものが十分考えられることは、いろんなところまことしやかにささやかれているよな」


ちょい悪令嬢「作者自身、すっかり忘れ果てていたのですが、『ウマム○メ』のレース場面を見ていて、ふと思い出してしまったのですよ。──だって、いかにも可憐な女の子たちを、競走馬に見立てて走らせるなんて、もはや『男女差別』とか『性的搾取』とか言う以前に、『児童虐待』とか『人間の尊厳の破壊』レベルと言わざるを得ませんからねえ」


メリーさん太「うん、確かにいかにも女学生といった感じの、ひらひらしたミニスカート姿の少女たちが、馬耳だけ生やしたほとんど人間の女の子そのままの肉体で、必死に競い合って走っているのを見せられるのは、無茶苦茶シュールだよな」


ちょい悪令嬢「あの、『ただ走らせる』というのは、どうなんでしょうねえ? 少しは工夫できなかったのでしょうか」


メリーさん太「ケンタウロスやセントールのように、半分馬のような姿になるとかか?(※諸説有りますが、本作におけるセントールは、ケンタウロスをやや小柄かつ華奢にしたものと見なしております)」


ちょい悪令嬢「それじゃやり過ぎだと言うのなら、競争馬を模したメカニック調のプロテクターを装着して、『走り』に適した『フォームチェンジ』をするとか?」


メリーさん太「──おお、そいつはカッコいいな!」


ちょい悪令嬢「これによってむしろ、ミニスカJK制服なんかよりも、露出度を高めることだって十分可能だから、廃課金の萌豚ども大満足だろうしな」


メリーさん太「いやむしろ、これまでの軍艦とか銃器とかの擬人化ソシャゲにおいては、『常識的配慮』に過ぎないよな、それって? 何で『ウマム○メ』の制作スタッフの方々って、そんなことにも頭が回らなかったのかな?」


ちょい悪令嬢「あまり大胆な変更を加えると、競馬業界や馬主あたりから、『待った』がかかるのを恐れたとか?」


メリーさん太「──だったら、女体化自体が駄目だろうが⁉」


ちょい悪令嬢「う〜ん、『バトルコスチュームの装着』なんて、ソシャゲなんてまったくやったことの無い、ど素人である本作の作者でも思いつくのに、何で普通のミニスカの制服姿なんかで、走らせるかねえ……」


メリーさん太「むしろ『普段着』であるからこそ、『人間の尊厳の破壊』が際立つのになあ」




ちょい悪令嬢「まあ、以前申しましたように、個別の作品をあからさまに非難するのは、本作の作者が何よりも忌み嫌っております、『表現の自由の否定』に繋がりかねませんので、この辺にしておきたいかと思います。──特に今回述べた内容は、あくまでも作者の個人的見解であることを、最後に強調しておきたいかと存じます」




メリーさん太「……う〜ん、確かにここまでの経過を顧みるに、今回の後半部分はまさしく、『フェミ』たちの言い分そのまんまだな」




ちょい悪令嬢「このように本作においては、別に『フェミの言い分』を一方的に叩こうとしているわけでは無く、それが『正当なフェミニズム活動』であれば、ちゃんと擁護する所存ですので、そこら辺のところはお間違いなく♡」












メリーさん太「……でも、『夫婦別姓』や『同性婚』に関しては、絶対反対なんだろ?」




ちょい悪令嬢「もちろんですわ! むしろたとえ政権政党の議員であろうとも、極悪なる『改憲派』どもを擁護しようものなら、全力で断罪しますわよ! …………自分たちがどんなに愚かなことをしようとしているのか、ちゃんとわかっているのか? 約二名ほどの、『二世議員』さんよお?(※『同性婚』は憲法24条を改正しない限りは成立いたしません)」




メリーさん太「──怖っ⁉ だからあんたは、全方面に向かって、むやみやたらとケンカを売るのをやめろって、言っているだろうが!」

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