第568話、わたくし、『第三者型死に戻り』という新チートを思いつきましたの♡(前編)

ちょい悪令嬢「──読者の皆様、ダージャーハオ! 何と昨日、ビッグニュースが舞い込んで参りました! あの少数民族搾取メーカー『ナイ』を裏で操っているとも言われている、世界民族分断工作の総元締めである『コミー人民共和国』が、これまでに無く本格的な『量子コンピュータ』の開発に成功したと、正式にアナウンスしたのでございます!」




メリーさん太「そして、まさにそれと呼応するかのように、突然量子コンピュータを作中に登場させることによって、大盛り上がりに盛り上がったのが、大物エロゲライターによる話題のアニメ、『神様にな○た日』!」




ちょい悪令嬢「……つまり、『神様にな○た日』の舞台は、本物の日本、コミー共和国の山奥に密かに設けられた、日本の街並みそっくりな、『潜入工作員育成』用の巨大研究施設だった?」




メリーさん太「──おいっ、一部事実を交えることによって、いかにも信憑性が高くなるように、フェイクストーリーをでっち上げるんじゃ無いよ⁉」




ちょい悪令嬢「まあ、冗談はともかくとして、『神様にな○た日』とついでに『戦翼のシグル○リーヴァ』が、いきなりクライマックスを迎えたのは、間違いありませんよね?」


メリーさん太「……そりゃあ、今季の『秋アニメ』のほとんどの作品が、あと数話で終了なんだから、それぞれに本腰を入れてくるのも当然じゃないの?」


ちょい悪令嬢「とはいえ、この大詰めに来て一気に大量の情報をぶっ込んできたもんで、両作共ファンの皆さんが大いに混乱しておられるみたいですけどね」


メリーさん太「あまりに唐突過ぎだし、一部の『考察厨』の予測を裏切ったせいもあって、現時点では評価はだだ下がり気味ですが、これからの展開次第では一気に高評価に転ずる可能性も無きにしも非ずですので、大いに期待したいところですね」




ちょい悪令嬢「──そして、『考察厨』と言えば、『ひぐ○しのなく頃に業』! ついにシリーズ最高級の超人気キャラ、『鉄○おじ様☆』がご登場なされて、大盛り上がりに盛り上がって参りました! 果たして沙○子ちゃんは、本当に黒幕にして、今回のループの仕掛け人なのか? しかも裏でこっそりと、鉄○おじ様を虐待しているのか? 皆さんはどう思われますか?」




メリーさん太「どうもこうも無いよ⁉ 何で『ひぐ○し』の考察厨の連中って、鉄○さんを『実はいい人♡』にしようとするんだよ⁉ どこからどう見ても、純粋な『悪役』だろうが⁉」




ちょい悪令嬢「……『わしを、信じて』?」


メリーさん太「──やかましい!」


ちょい悪令嬢「でもこれって、『公式』も半ば『公認』の、見解だったりするのですよ?」


メリーさん太「……公式が、公認、って」




ちょい悪令嬢「アニメ本編がめでたく終わった後での『お疲れ様会』という企画で、鉄○さんを担当した声優さんが、『次に機会があったら、「きれいな鉄○」を演じてみたい(意訳)』とおっしゃったのを受けて、公式パロディOVAシリーズの『ひぐ○しのなく頃にきら』において、ついに『きれいな鉄○』の御登場が実現したといった次第なのですよ!」




メリーさん太「──それってファンの間ではお馴染みの、お遊び的な【番外編】だろうが⁉」




ちょい悪令嬢「お遊びだろうが、番外編だろうが、公式は公式ですし♫」


メリーさん太「こ、こいつ、開き直りやがってッ」


ちょい悪令嬢「実はそうとも言えないのですよ、何せ現在絶賛放映&配信中の最新作、『ひぐ○しのなく頃に業』そのものが、公式による『ギャグヴァージョン』である可能性が濃厚なのですからね☆」


メリーさん太「──まだそんな与太話みたいなことを、言っているのかよ⁉」


ちょい悪令嬢「だって最新第10話の梨○ちゃまなんて、完全にストーリーを投げ出していたじゃないの?」


メリーさん太「うっ」


ちょい悪令嬢「他のキャラが旧アニメ版同様に、沙○子ちゃんの発狂ぶりに度肝を抜かれているのに、一人だけ無表情で何もかもあきらめきった雰囲気ただよわせちゃってからに。──いやいや、いくら前回自分自身がボットン便所にたたき落とされてしまって、名実共に『ゲー』認定したからって、物語途中で演技放棄しては駄目じゃないの? ぶぁっはっはっはっ!」


メリーさん太「……うう〜っ、ここは何とかして反論したいところだけど、そのための材料が、何も思いつかねえ」


ちょい悪令嬢「メリーさんは、梨○ちゃまのあの表情をご覧になって、どう思われました?」


メリーさん太「……う、う〜ん、確かにアニメの登場人物としては、そぐわないよな。いや、下手したら『アニメの登場人物としては、あるまじき行為』と言っても、過言では無いくらいだぞ? むしろ『ギャグ』であってもらったほうが、ましなくらいに」


ちょい悪令嬢「梨○ちゃまがおかしな言動に走るのは、すでに『綿騙○編』でも十分に見受けられましたけど?」


メリーさん太「……ああ、あの『赤目』になるシーンか。熟練の『考察厨』さんの話だと、『うみ○このなく頃に』における『魔女ムーブ』の発露とも言われているけど、あくまでも『ひぐ○し』ワールド限定で考えると、『ギャグ』と捉えることも十分可能だよな」


ちょい悪令嬢「……ほんとにそう、思われます?」


メリーさん太「? な、何よ、あたし何か、おかしなことでも言った?」


ちょい悪令嬢「実はですね────おおっと⁉」


メリーさん太「何だ、いきなり? 今度は、どうした?」


ちょい悪令嬢「公式ツイッター見て、『業』の公式ツイッター!」


メリーさん太「また『ひぐ○し』の公式が、何かしたのか…………うげっ⁉」


ちょい悪令嬢「ね、びっくりしたでしょう?」




メリーさん太「……何だ、これ? 鉄○さんがK1から人形を渡されて、ぽっと頬を染めている……だと?」




ちょい悪令嬢「どうです、これが『ひぐ○し』公式の、『きれいな鉄○』ですよ!」


メリーさん太「……狂っている、公式からすでに、狂ってやがる……ッ⁉」


ちょい悪令嬢「い、いかん、このままでは、メリーさんが、『雛○沢症候群』の、エ○5発症者に⁉」


メリーさん太「──発症しないよ⁉ 一応これでも『都市伝説』だからな?」


ちょい悪令嬢「……ああ、そうか。一応メリーさん御自身も、大きな括りでは、『オヤシ○さまはにゅ〜ん』の仲間にカテゴリィされるんだっけ?」


メリーさん太「──いいから、さっき言いかけた台詞を、続けやがれ!」




ちょい悪令嬢「『探偵』ですよ、名探偵──それも、『全知』の」




メリーさん太「………………………………は?」




ちょい悪令嬢「ついでに申しますと、今回のテーマは、、『第三者を主観とする客観的な死に戻り』でございます!」




メリーさん太「……第三者? 客観的? 名探偵が無限の『死に戻り』を行っているゆえに、『全知のチートスキル』を有していることは、前々回でわかったけど、『本邦初公開』って、どういう意味よ?」




ちょい悪令嬢「ふふふ、ほら、あの『捨てゲー梨○ちゃま』って、『探偵』のように見えませんでした?」


メリーさん太「へ? あの自分の『ひぐ○し業』における『役割ロールプレイ』をぶん投げてしまった、『アニメの登場人物失格』の、今や誰もが認める『ゲー再走少女』が?」


ちょい悪令嬢「それ、それですよ!」


メリーさん太「……、って?」




ちょい悪令嬢「あの梨○ちゃまの、何の脈絡も無い突然の『能面顔』は、自分の役割を放り捨てたの、『真相や真犯人』を見極めようとしている、『名探偵』ならではの『観察眼』だったのですよ!」




メリーさん太「──なっ⁉」




ちょい悪令嬢「このように見方を変えると、梨○ちゃまのあの『能面顔』も、いかにも意味深なものに思えてくるでしょう?」


メリーさん太「……ちょっと待ってよ、『真相や真犯人を見極める』って、確かあの時、梨○ちゃまが見つめていたのは──」




ちょい悪令嬢「そうです、『沙○子ちゃん』ですよ。まさしく自分自身で何度も『死に戻り』を経験している、『真の名探偵』である梨○ちゃんは、沙○子ちゃんこそを、『真犯人』であり、自分と同様に『死に戻り』を繰り返している、『名探偵』キャラではないのかって、疑っているのですわ」




メリーさん太「ああ、『考察厨』が『きれいな鉄○』ネタ同様に、盛り上がりに盛り上がっている、『沙○子ちゃん黒幕&ループ』説か。──でもそれって、最新話の(旧アニメ版同様の)『沙○子ちゃん嘔吐シーン』によって、完全に否定されたんじゃないの?」


ちょい悪令嬢「あれは、『黒幕』であることを隠すための、『演技』だそうですよ? だからこそ梨○ちゃまは、その『真偽』を見定めていたとか」


メリーさん太「何だよ、『演技』って⁉ そんなこと言い出したら、もう『何でもアリ』になっちゃうだろうが⁉」


ちょい悪令嬢「──まあ、『考察厨』の皆様の見解は、梨○ちゃま自身は『ゲームを投げている』と言うことになっておりますので、まったく同じ見解ではありませんが、梨○ちゃまや沙○子ちゃんが、『ひぐ○しのなく頃に業』という名の『ゲームのプレイヤー』的な立ち位置にあるのは、同意ですね」


メリーさん太「……『ゲームのプレイヤー』的な、立ち位置だと? それがあんたが言っている、『第三者による客観的な死に戻り』を経験しているってことなの?」


ちょい悪令嬢「厳密に申せば、ゲーム内では無く、文字通りの『盤外のプレイヤー』である、『うみ○このなく頃に』のベルカスやラムデルのほうが当てはまると思いますけど」


メリーさん太「──もう、さっきから、『ひぐ○し』とか『うみ○こ』とか、わけのわからないことばかり言いやがって! 他人様の作品で例えずに、ちゃんと自分の作品で語れよ⁉」




ちょい悪令嬢「自作については、前回の突発的短編にて述べた通りですよ。『第三者による死に戻り』をすべて知覚できるチートスキルを持つゆえに、『名探偵』になれるどころか、ミステリィ小説そのままの事件の場を完全に支配できる、『真犯人』すらも超越した、『後期クイーン問題』で言うところの『作品の外側にいてすべてをお膳立てしている、ある意味「作者」そのままの「真の真犯人」』を、今回のWeb小説大賞のエントリー作品の一案として、登場させてみせたではないですか?」




メリーさん太「『客観的な死に戻り能力』を持っていると、名探偵や真犯人クロマクどころか、作者そのものの、『真の真犯人』にすらなれるだって⁉」




ちょい悪令嬢「ある意味、『GMゲーマス』がゲームの世界の中にいるようなものですわ。その意味では、『うみ○こ』のアウアウローラ様が、完璧な形で『はにゅ〜ん』として、『ひぐ○し』の世界の中に降臨したようなものでしょうか?」


メリーさん太「──ッ。そ、それって⁉」




ちょい悪令嬢「ええ、これも、『ひぐ○し考察厨』の皆様が推している、『真相』の一つですわね」




メリーさん太「つまり、前回の掌編は、『ひぐ○し業』の『真の黒幕』の姿を、可視化したようなものだったわけか? 一体『第三者型の死に戻り能力スキル』って、何なんだよ⁉」




ちょい悪令嬢「……それにつきましては、字数も尽きましたことですし、次回において詳しくご説明させていただくことにいたしましょう」




メリーさん太「──こらっ、むしろここからが本論なんだろうが⁉ おまえ余計な雑談ハナシを、あれこれしゃべりすぎなんだよ!」

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