第302話、【連載300回記念座談会】わたくし……だけでなく、あなたも、悪役令嬢ですの⁉
牝犬令嬢「──読者の皆様、ごきげんよう! 実にめでたいことにも、本作『わたくし、悪役令嬢ですの!』は、このたび連載300回を達成いたしました! それを記念して今回は何と、悪役令嬢&悪役令嬢の『W悪役令嬢』による、特別豪華座談会を開催いたします!」
ちょい悪令嬢「──ちょっと、待ったあああああああああああ!!!」
牝犬令嬢「……何ですか、ちょい悪令嬢さん、突然大声を出したりなさって?」
ちょい悪令嬢「出すよ、大声、いきなり自分以外の人物が、座談会の司会を始めたりしたら⁉」
牝犬令嬢「ああ、それは失礼いたしました。300回記念とか、PV10万アクセス突破とか、座談会を行うたびに、毎度同じ導入部では芸が無いかと思ったのですが、出過ぎた真似でしたでしょうか?」
ちょい悪令嬢「と言うか、なぜ他の作品のヒロインであるあなたが、いかにも当然の顔をして、座談会の司会をしているのよ⁉ あなたって、『なろうの女神が支配する』の登場人物の、オードリー=ケイスキーさんでしょう? しかも
牝犬令嬢「
ちょい悪令嬢「そもそもどうして悪役令嬢に、
牝犬令嬢「……仕方ありませんわねえ、それでは、『ケロベえ』と言うことで」
ちょい悪令嬢「また面倒くさい『合わせ技』で、攻めてきたな⁉」
ケロベえ「うふふふふ、現在作中において『魔法少女』であられる、あなたの相方としては、ぴったりの
ちょい悪令嬢「……確かに、『綺麗な花には棘がある』のたとえ通りに、前半の『ケロ(ち○ん)』の『可愛らしさ』によって、
ケロベえ「お褒めいただき、光栄ですわ♡」
ちょい悪令嬢「褒めてねえよ! あんたもう『悪役令嬢』なんてレベルでは無くて、『毒婦』と呼んだほうがふさわしいんじゃないのか⁉」
ケロベえ「あらあら、そちら様こそ、人のことは言えないのでは? そもそも十歳のロリで悪役令嬢なんて、反則技的キャラ設定でありながら、名探偵になったり少年にTSしたり裁判長になったりと、やりたい放題した挙げ句の果てに、何と悪役令嬢の看板そのものを降ろしてしまって、魔法令嬢になったりジェット戦闘機のパイロットになったりといった、むしろ自ら『悪役令嬢という概念の全否定』をしている有り様ではありませんか?」
ちょい悪令嬢「──うぐっ」
ケロベえ「そこら辺のところは、本作の主人公兼メインヒロインとして、どう思われているのでしょうか?」
ちょい悪令嬢「そ、それは、そのう……」
ケロベえ「第一、最近のあなたの言葉遣いときたら、何ですか? もはや『悪役令嬢弁』というものを、完全に忘れ果てておられるではありませんか。もっとこの
ちょい悪令嬢「『悪役令嬢弁』って、何? 各Web作品内で悪役令嬢キャラが使っているお嬢様言葉って、方言か何かだったの⁉」
ケロベえ「と申しますか、いわゆる悪役令嬢キャラとしての、『アイデンティティ』そのものですよ。例えばネコミミキャラが、語尾に『〜にゃ』とか付けるようなものですわ」
ちょい悪令嬢「──それは、初耳だにゃ⁉ ……いや、現在の
ケロベえ「いえいえ、さすがに作者のほうも、その辺のところは反省しているようですよ? だからこそわざわざ
ちょい悪令嬢「──それそれ、それですよ! 一体何ですか、前回までの【連載300回達成記念】三回連続クロスオーバーは⁉ あえて現在話題騒然の『アニメ版アズ○ン』との共通点を強調した、あくまでも『お遊び企画』であったはずなのに、蓋を開けてみれば、本編の裏設定の解明に繋がる『キーワード』がボロボロ出てくるという、超重要エピソードだったじゃないですか⁉」
ケロベえ「そうですよねえ、作者自身も最初の目標としては、美少女キャラが(艦船本体とか艤装とかでは無く、本人自身がダイレクトに)九尾の狐に
ちょい悪令嬢「この作家、『パ○リ』もまともできないのか……」
ケロベえ「仕方ありませんわよ、まだまともに『アズ○ン』のことを知らない頃に、『カクヨム』様オンリーで公開した『永遠の3分間』という作品なんて、何と旧日本海軍のかの悪名高き『カミカゼアタック』を仕組んだのが、世界の外側で人類を観察している謎の組織、『セイレーン(=聖レーン転生教団)』であったという、トンデモ設定を登場させているほどなのですから」
ちょい悪令嬢「……ほんと、えげつないよねえ、『アズ○ン』が海戦全体を対象としているというのに、こちらはあえて『神風特攻』に限定するというゲスさにこそ、この作者ならではの、まともな思考をされている方々ではけして真似できない、『歪んだオリジナリティ』が如実に顕れているよねえ」
ケロベえ「しかも、軍艦擬人化美少女ゲームにありがちな、史実通りの各種海戦ステージが永遠にループし続けるなんてワンパターンでは無くて、Webサイト上の『なろう系』作品ならではに、聖レーン
ちょい悪令嬢「そのお陰で、本作を始めとする作者の諸作品が、けして『アズ○ンのパ○リ』
ケロベえ「よろしいんでは、ありませんこと? 何せ『他の作家ではけして真似することのできない、ひと味違った作品』こそ、この作者のお家芸ですものね」
ちょい悪令嬢「……だったら、
ケロベえ「あなたのどこか『少々』ですか? もしかしたら『魔法少女になった悪役令嬢』くらいなら、他の作品にも存在するかも知れませんが、よりによって『討伐すべき敵キャラ』が、悪役令嬢というのは、一体どういうことなんですか⁉ もう
ちょい悪令嬢「ううっ、確かに。でももう、
ケロベえ「──そこで、『アズ○ン』なのですよ!」
ちょい悪令嬢「またかよ⁉ この作者ときたら、『アズ○ン』のパ○リをしたいのかしたくないのか、どっちなんだよ!」
ケロベえ「実は前回の初期ストーリー案では、最後のシーンにおいて、メイドさんが登場する予定だったのです」
ちょい悪令嬢「ほんと、まんま『アニメ版アズ○ン』の第2話ラスト、そのものだな⁉」
ケロベえ「いくら何でも、『それではまずい』ということで、急遽変更したのです」
ちょい悪令嬢「うん、賢明な判断だね」
ケロベえ「そのシーンでは、『なろうの女神』様から、集合的無意識との完全にフリーのアクセス権を与えられている、ヒットシー王子が、あなたの専属メイドであるメイさんと、いろいろと込み入った会話を重ねた後で、あなたに対して、『「世界の真実」を知りたいのなら、この世界における「
ちょい悪令嬢「──‼ ちょっと、それって⁉」
ケロベえ「最後の最後で、メイドさん主体の思わせぶりなシーンで締めるところも、『アニメ版アズ○ン』そのものでしょう?」
ちょい悪令嬢「そんな『パ○リ疑惑』なんか、どうでもいいのよ! メイがこの作品の『
ケロベえ「大丈夫ですって、だからこそこのパターンを、没にしたのではないですか?」
ちょい悪令嬢「それをここで語ってしまったら、台無しじゃん⁉」
ケロベえ「……まったく、お忘れですか? もしもこの世界が小説であったとしても、いわゆる『書き換える』ことによって意のままに改変することができるのは、あくまでも世界の外側にいる『
ちょい悪令嬢「ああ、そういえば、そうでした。もしもこの世界が小説だったとしたら、この世界にいる人間は、
ケロベえ「ええ、いまだにそのことを理解してない考え足らずの作家さんたちが、『ゲーム転生』なんて矛盾した言葉を使っておられますが、一度ゲームの世界の住人になってしまえば、誰であろうがゲーム内の
ちょい悪令嬢「だからあんた、むやみやたらとケンカを売るんじゃないよ⁉」
ケロベえ「この作品だって──そしてもちろん、主人公のあなただって、同じことなのですよ? きちんと『本質』というものを見定めないと、このままずっと『本来の自分』というものを、見失ったままになってしまいますよ?」
ちょい悪令嬢「──っ」
ケロベえ「それが前回の終わりに、あなたにお伝えした、『騙されている』という言葉の真意なのです」
ちょい悪令嬢「……
ケロベえ「もちろん、『悪役令嬢』であられることですよ」
ちょい悪令嬢「いやだって、現在は『作中作』的に、『魔法令嬢編』が進行中なのであり、
ケロベえ「あら、あなたはいつから、これが『本編では無い』と、思われていたのですか?」
ちょい悪令嬢「……何……です……って……」
ケロベえ「悪役令嬢が魔法令嬢になって、なぜかかつての自分自身である悪役令嬢を討伐したり、魔法少女と同じようなもののくせに、自ら空を飛ばずにジェット戦闘機なんかに乗って、謎の空軍勢力と戦うといった、いかにも『お遊びの番外編』そのものの世界観設定だからって、すっかり騙されていたようですわね?」
ちょい悪令嬢「……騙されたって、一体に誰に?」
ケロベえ「さあ、この作品の作者か、【魔法令嬢編】そのものを『実験』として捉えている聖レーン転生教団か、はたまた『
ちょい悪令嬢「えっ、『
ケロベえ「その可能性もあるし、そうじゃない可能性もありますわ。まさかあなた自身、自分が『小説の登場人物』だと、認めるつもりではないでしょうね?」
ちょい悪令嬢「いや、少なくともこの【座談会コーナー】においては、これまで散々メタ的な発言してきたんだから、この『わたくし、悪役令嬢ですの!』が小説であるのは、もはや間違いないでしょうが?」
ケロベえ「──はっ、あなたそこまで、悪役令嬢としての『プライド』を無くしてしまっていますの? そもそもこの作品内において、何度も述べてきたではありませんか? 『たとえ状況証拠的に、小説やゲームの世界である確率が99%以上あろうとも、そこに存在している者は、自分の世界──ひいては、自分自身については、あくまでも「現実もの」と見なさなければならない』という、大原則をね」
ちょい悪令嬢「……あ」
ケロベえ「特に『悪役令嬢』であるのなら、たとえ相手がこの世界を創造した神様であろうが作者であろうが、己の存在意義素のものを賭けて、戦いを挑んでいかなくてどうするのです? あなたはこのまま唯々諾々と、作品設定のままに、『まやかしのヒロイン』を演じ続けていくつもりなのですの? 今こそあなたの悪役令嬢としての、『真価』が問われる時なのですよ? いつまでも負抜けていないで、さっさと目を覚ましなさい!」
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