第280話、わたくし、He280のことを、一応リスペクトしておりますの(?)【前編】

 ──読者の皆さん、こんにちは、いつでもどこでもあなたのスマホにお邪魔する気満々の、あたしメリーさんなの!




 ……ここ何回かは、【第二次世界大戦開戦80周年】を記念しての特別編が続いて、あたしも(結構重要な役所の)ゲストキャラとして登場していたんだけど、ホント、最近の日本を取り巻く国際問題をはたから見ていると、心底うんざりしちゃうわねえ。




 本作の作者は、『専守防衛』論を尊んでいるとからおわかりの通り、イデオロギーの類いには一切囚われない、平和主義者だけど、実はこれは作者のみならず、ほとんどの国民の皆さんはもちろん、現政権自体も同様なの。


 一部のイデオロギーガチガチの政治勢力の方や、特定の外国勢力に協調的な方は信じられないとは思うけど、これほど中道的かつ平和的な国民や、その国民に選ばれた政府からなる、真に自由主義かつ民主主義の国家なんて、世界的にも珍しいくらいなのよ?




 ──それは何よりも、『戦争に負けたお陰』、なの。




 よくこの作者は、「ああ、日本は戦争に負けて、本当に良かった♫」と、独り言つことが多いんだけど、それはあくまでも現在において、世界に誇れる『オタク文化』がこれだけ興隆しているのは、戦後アメリカの自由主義が流入してきた(つうか、押し付けられた?)ためであり、戦前のようなガチガチの『表現の自由弾圧』的な政治体制では、これほどオタク文化が花開くことは無かったと思うの。


 特に戦前における、政治&思想統制のすごさときたら、ナチスや共産主義国家顔負けで、現在のように各種マスゴミにおいて、偏ったイデオロギーな人や外国シンパの方々が、平和主義や国際協調主義を装って教宣センノウ活動なんか行おうものなら、即時、逮捕監禁拷問処刑をされることでしょう。


 それが戦争に負けた途端、信教&思想の自由が全面的に認められることによって、社会主義や共産主義やそれらに基づく労働者の団結権等が、常識的な範囲内で認められるとともに、海外の領土をすべて失い交戦権を全否定されることによって、明治維新以来続けてきた国是である『富国強兵』をやめさせられたところ、「……あれ? 余計な領土や余計な軍事行動や、それを支えていた超巨大軍備を放棄したら、むちゃくちゃ身軽になったぞ? しかもアメリカやイギリスが、どこかの島国の『超反共国家』を潰してまで、共産主義国家に媚びを売って好き放題させてくれたお陰で、戦後すぐに『朝鮮戦争』が勃発して、どこかの島国は『戦争特需』で大復興することができたではないか! しかもそれ以降も信じられないほどの『高度経済成長』を達成して、世界指折りの経済大国に成り上がろうとは、果たして戦前の世界において、一体誰が予想できたであろうか? いやあ、日本てむしろ、戦争に負けて良かったじゃん? 『反共主義』をやめて良かったじゃん? 信教と思想の自由が認められて良かったじゃん? 平和憲法で『専守防衛』に徹して、余計な軍事費を背負わなくなって良かったじゃん? 要らぬ植民地も軍事行動をしないで、経済成長だけに全力を注ぎ込めるようになって良かったじゃん? ──ホント、戦争に負けて、良かった良かった♡ ……それに比べて、外国の皆様、可哀想〜www イギリスの口車に乗って、旧ソビエトを仲間に引き入れて、アジアにおける資本主義の防波堤であった『超反共国家』大日本帝国を潰してしまって、戦後数十年間にわたって、反共政策のために多大なる軍事費を支払わなければならなかった、アメリカ可哀想〜www ソビエトや中国なんかの共産主義勢力の後押しで調子に乗って軍事行動を起こした北朝鮮のために、分裂国家になってしまった韓国可哀想〜www あんたらの国が現在の窮状にあるのは、別に日本のせいでは無いんだから、恨むんなら旧ソビエトや中国や、そんな無法者の共産主義国家を野放しにしていたアメリカを恨んでねえ〜www もっと歴史のお勉強をしてから、反日活動をしてね〜www とにかく日本は戦後ずっと、世界のどこの国よりも真に平和主義で自由主義であり続けてきたんだから、どこの国からも文句を言われる筋合いは無いのであり、国の内外でああだこうだいちゃもん付けているやつは、すぐにその減らず口を閉じて、自分の愚かな間違いに一刻も早く気づいて、心から反省しろ!」てな感じで、現在の日本て、戦争に負けたで、むしろ世界で唯一『得』をしているようなもので、しかも敗戦すると同時に、海外における領土を始めとするすべての利権を失っているんだから、その時点で道義的かつ金銭的な戦争責任はすべて果たしていると言えるの。だって、満州や台湾を領有することの資産価値なんて、言うまでも無く天文学的金額になるはずだし、そもそも韓国や北朝鮮は国家丸ごと独立できたわけだし、それ以降の経済政策等の『国の舵取り』についてはそれぞれの政府の責任だし、なぜ別の国家である日本がいつまでたっても保障してやらなければならないわけ? それができないと言うことは、「私たちは実のところは、独立国家ではありませ〜ん」と、自分の口で言っているようなものなのよ? もっと恥を知りなさい!


 とにかく日本は、一方的に『侵略国家』と決めつけられて、敗戦とともに、軍事裁判にかけられて戦争を主導した指導者たちは全員処刑されてしまったし、海外(領土)に対するすべての権利を放棄させられたんだから、「権利には義務が伴う」の大原則からすれば、外国に対する一切の義務を放棄しても構わないわけであって、現在の日本に戦前戦中の行為に対して何らかの要求や非難をすることは、筋違いどころかもはや、『国際法違反』と言っても過言では無いくらいなの。




 ──それほど、『法律』というものは、絶大なる効力を有しているの。




 実は法律こそは、常識とか道義とか歴史的事実なんかよりも、優先されるべきものなのであり、それが守れないと言うのなら、もはや人としても国家としても失格なの。


 だって、法律が無いと、人や国家は好き勝手するだけだし、「何度約束しようが、何度でも無効にしてやる! とにかくおまえらは俺たちの国に、金を寄越せばそれでいいんだ!」とかほざく、無法者の天下になってしまうもの。


「国際法とか知るか! 国民感情として、けして許せるものか! だったら戦争だ!」とか、短絡的な思考に走る輩もいるかも知れないけど、お生憎様。


 戦争のやり方自体も、国際法でしっかりと決められており、それを破った者の末路こそがご存じの通り、旧日本軍や旧ドイツ軍の指導者たちってことよ。


 それだけ、『法』というものは、国家の『都合』や人の『感情』や、人の立場や都合によってコロコロと変わる『正義』なんかよりも、優先すべきものなのよ。




 ……結局今回もああだこうだ言っているうちに、紙幅が尽きてしまって、本題の『He280』については全然述べることができず、次回以降に先送りになってしまったけど、結局何が言いたいかと言うと、本作の作者はあくまでもイデオロギー的には中立であることを、何よりも強調したかったわけで、それがなぜかと言うと、そもそも日本という国家自体が、戦前とは違って、世界中のどこの国よりも、真に自由主義で平和主義であるからってことを、ここで改めて明言しておきたかったの。




 だから外国の皆さんや国内の偏ったイデオロギーをお持ちの皆さんは、いつまでも戦前の全体主義的な日本を念頭に置いて、当時の戦争責任等を、現在の日本に押し付けるのは、そろそろおやめになってくださいね?




 ──だって、戦後すべての海外領土や強大な軍事力を手放して、様々な対外保障を十分に行った日本は、真の自由主義かつ平和主義かつ資本主義国家として、完全に生まれ変わっているのですから。
















 ……まあ、「戦争に負けて、本当に良かった♫」とか言っているこの作品の作者が、少なくとも軍国主義者やナショナリストでは無いことは、自明なことなんだけどね♡

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