第243話、わたくし、自衛隊は専守防衛だからこそ、理想的な軍隊だと思いますの。【前編】

メリーさん太「──こんにちは、あなたのメリーさんです、いつもニコニコ、後ろにいるの♡」




ちょい悪令嬢「うわああああああああああああああああああっ!?!」




メリーさん太「な、何よ、いきなり大声なんか上げたりして、びっくりするじゃないの?」


ちょい悪令嬢「それは、こっちの台詞よ! 何の気配もなく、突然に後ろに現れないでよ⁉」


メリーさん太「すごい、まさに今この瞬間、『メリーさん』のアイデンティティを、完全に否定されてしまったの……ッ」


ちょい悪令嬢「やかましいわ!」


メリーさん太「自分が作者から、『悪役令嬢』としてのレゾンデートルを、うやむやにされているからって、八つ当たりはいけないの」


ちょい悪令嬢「──うぐっ」


メリーさん太「果たして、『魔法少女』のお次は、一体何をやらされることやら♫」


ちょい悪令嬢「だから、口を慎めと、言っているの! ──ところで、ここのところ立て続けに、完全に本編をほったらかしにして登場してきて、一体何の用なのよ?」




メリーさん太「それはもちろん、本編を中断してでも、述べておかなければならない、『重要事項』があるからなの。けして本作の作者が、本編のアイディアに詰まったとか、アイディア自体はあるが、執筆意欲がわかないとか、ただでさえ三つも連載を抱えているのに、『夏のホラー2019』にまで手を出して、収拾がつかなくなったとかでは、断じて違うの!」




ちょい悪令嬢「──むしろ完全に、理由が明らかになったな⁉ 何やっているんだ、あのアホ作者?」


メリーさん太「むっ、うまくごまかしたつもりだったのに、どうしてわかったのかしら(棒)」


ちょい悪令嬢「そういう『小ネタ』は、もういいから、その重要事項ってのが、一体何なのか、早くおっしゃい!」




メリーさん太「それはもちろん、『自衛隊』についてなの」




ちょい悪令嬢「──また超弩級に、ヤバいネタ来たな、おい⁉ ついこの間『某業界』について余計なことを言ってしまったことを、全然反省していないのか、この作者は⁉」




メリーさん太「まあまあ、落ち着くの。別にこれから自衛隊について、いちゃもんをつけたり問題提起したりするのではなく、むしろ全力でフォローするつもりなんだから」


ちょい悪令嬢「へ? 自衛隊を、フォローって……」


メリーさん太「何か本作の作者って、先ほど挙げた『夏のホラー2019』エントリー作品の『本当は怖い異世界転生⁉【病院編】』や、『カクヨム』様オンリーの『転生法』における、各話エピソードの内容からして、いかにも『自衛隊に批判的』と捉えられかねない、記述が多いじゃない?」


ちょい悪令嬢「……ああ、まあ確かに、特に『本当は怖い異世界転生⁉【病院編】』なんかは、『自衛隊ア○チ』と見なされても、仕方ないレベルよねえ」


メリーさん太「だからこそここで、実はそんなことは一切無いことを、アピールしておこうと思ったの」


ちょい悪令嬢「え、違うの⁉」


メリーさん太「むしろ、『自衛隊大好き♡』と言っても、過言では無いの」


ちょい悪令嬢「そ、そうかなあ……」


メリーさん太「それが証拠に、本作においても、自衛隊なんかよりもよっぽどヤバい、ドイツ空軍推しを全面的にアピールしているし、そもそも作者の職歴から、むしろ自衛隊寄りの思想の持ち主であるのは、東京都並びに某国家機関的にも認められているの」


ちょい悪令嬢「……まあねえ、ミリオタ(しかも枢○国系)であるのは間違い無いし、世が世なら、『陸軍中野学校』の卒配生だからねえ」


メリーさん太「休日の外出届のデフォルトは、『中野ブロー○ウェー』で決まりなの」


ちょい悪令嬢「何その、いかにもオタクチックな標準仕様デフォルトは?」


メリーさん太「これはどこの『聖地』にも言えることだけど、そこに住んでいる者にとっては、中野も秋葉原も池袋も大阪日本橋も、普通の商店街や繁華街に過ぎないの」


ちょい悪令嬢「おお、珍しく、『真理』じゃないの?」


メリーさん太「珍しくは、余計なの。それに外出届に『中野ブロード○ェー』と書いても、本当に『中野ブロ○ドウェー』に行く必要は無いの」


ちょい悪令嬢「──それでいいのか、公僕の皆さん!」


メリーさん太「話が、横道にそれたの。とにかくこの作者が自衛隊大好きなのは、その思想背景的にも、間違いは無いの」


ちょい悪令嬢「それじゃあ、具体的にはどういった点が好きなのか、言ってみなさいよ」




メリーさん太「──もちろんそれは何よりも、自衛隊が『専守防衛』を遵守する、世界的にも希有なる武力組織だからなの」




ちょい悪令嬢「……また、ベタのところを突いてきたな?」


メリーさん太「ふっ(鼻で笑って)」


ちょい悪令嬢「な、何よ、その、いかにも人を見下した嘲笑は⁉」


メリーさん太「専守防衛と言うとすぐに、『弱腰』とか『消極的』とか『GHQに押し付けられた足枷』とかほざく輩が多いけど、ちゃんちゃらおかしいの。何度も何度も本作において言っているように、もう少し『世の常識』というものを疑ってかかって、何よりも自分の頭で考えて、『真理』というものを導き出すべきなの」


ちょい悪令嬢「何その、専守防衛における、『真理』って?」




メリーさん太「すなわち専守防衛こそが、最も理想的な『戦い方』を、体現していると言うことなの」




ちょい悪令嬢「え? 専守防衛が、最も理想的な戦い方ですって? いやでも、『攻撃は最大の防御である』とか『先手必勝』とか言うくらいだから、戦争というものは、防御よりも攻撃こそが重んじられるのでは?」


メリーさん太「……これだから、トウシロは。ほんと、百万歩譲って、あなたの言うことが兵法や戦法として正しかったとして、もはや『世の常識』となった戦法を使って、果たして戦争に勝つことができるのかしらねえ?」


ちょい悪令嬢「──っ」


メリーさん太「常に世の常識を疑えと言うのは、まさにこのことなの。『攻撃は最大の防御である』? 馬鹿馬鹿しい、これからはむしろ、『防御こそ、最大の攻撃である』なの」」


ちょい悪令嬢「それって、防御のほうこそを、攻撃よりも、優先しろってこと?」




メリーさん太「ここで例を挙げることにするの。例えば、『イタリア半島』を、南端から北へと、攻めのぼるとして……」




ちょい悪令嬢「ストップ! ストオオオオオップ!!! 何でわざわざ、『半島』を選ぶわけ⁉」


メリーさん太「別に他意は無いの。あくまでも『史実』に基づいて、説明を進めていくための配慮なの」


ちょい悪令嬢「……本当だろうな? このややこしい時期に、とんでもない『失言』をかますんじゃねえぞ?」


メリーさん太「安心するの、攻め手側は、後に西部戦線全体の最高司令官となる、かのアイゼンハワー率いる米英連合軍であり、守り手側は、イタリア軍を傀儡とするドイツ軍だし」


ちょい悪令嬢「うん、確かに、史実通りだな」


メリーさん太「それで攻め手側というものは基本的に最初のうちは、『破竹の勢い』で勝ち進んでいくものと決まっているの」


ちょい悪令嬢「洋の東西を問わず、大体そんなものだよね」


メリーさん太「しかし軍隊というものは、勝ち進むほどに、どんどんと不利になっていくの」


ちょい悪令嬢「どうしてよ、むしろ逆じゃないの?」




メリーさん太「いろいろと理由があるけど、その最たるものが、『補給線の延伸』であり、徐々に作戦継続に必要な、新たな武器弾薬、食糧や衣類、そして何よりも補充兵員が、滞り始めるの」




ちょい悪令嬢「あー、確かに、それってまさしく、『攻撃側の負けフラグ』の、最たるものだわ」




メリーさん太「──そして、それよりもまして重要なる理由が、本作の作者独自の、『永遠に勝ち続けることのできる軍隊なぞ、絶対に存在し得ない』、という大鉄則なの」















ちょい悪令嬢「……はあ? 何よそれ、『永遠に勝ち続ける軍隊なぞ、存在しない』って。そんなの、聞いたこと無いんですけど?」


メリーさん太「だから、本作の作者自身のオリジナルの理論だと、言っているの。詳細については、次回【中編】以降において、述べる予定なの」

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