第54話、わたくし、『異世界裁判長』になりましたの。(第1回)

ちょい悪令嬢「──さて、いつもの量子魔導クォンタムマジックチャットルームより、いつものメンバーでお送りしておりますものの、実はこれは、前回に引き続いての本作連載50回突破を記念企画ではないのはもちろん、すでにお馴染みの『ボイスチャット反省会』ですらなく、何と今回よりいきなり始まりました新企画、『異世界裁判・ダンガイゲロッパ』コーナーと申しまして、わたくしことちょい悪令嬢を『裁判長』にして、ついに今回より堂々新規スタートいたします!


かませ犬「……いやほんと、いきなりだな? 一体何なんだよ、『異世界裁判』って?」


ちょい悪令嬢「はっきり言って、『穴埋め』です」


メイ道「はあ?」


ちょい悪令嬢「一応ちゃんと本編を作成中だったのですが、あのアホ作者ときたら、ただでさえ精神的肉体的疲労が限界を迎えており、スケジュール進行もグダグダとなり、『カクヨムコン4』への正式参加エントリーすら予定より大幅に遅れているというのに、『このラノ』新刊で知った『インスタ厨の救世主』とか何とかいう作品にはまってしまい、自作の作成そっちのけで閲覧しているうちに時間がなくなり、苦し紛れに新コーナーを見切り発車してしまったそうです」


真王子様「……ほんとWeb作家失格だな、この作品の作者って」


ちょい悪令嬢「作者によると、『──悪いのは「インスタ・メシア」(仮称)なんだ、私は悪くない!』だそうです。確かに作者大好物の、『狂気とエロス』のダークファンタジーですよね。それに何より主人公の口癖が、『嘘だけど』というところも♡」


ジミー「よそ様の作品のせいにするな!」


ちょい悪令嬢「とはいえ、今回の『異世界裁判』という新企画は、単なる思いつきというわけでもございませんの」


妹プリンセス「えっ、そうですの?」


ちょい悪令嬢「はい、実はすでに第21話の冒頭に、いかにも思わせぶりな会議シーンが挟み込まれておりますが、これぞ『異世界警察』なる新組織を設置するための準備会議だったりするのです」


かませ犬「おいおい、『裁判』に続いて、今度は『警察』かよ?」


ちょい悪令嬢「ええ、ただし警察と言っても、このファンタジー世界におけるモンスターや妖魔等の特殊な犯罪者を捕まえるとかいうやつではなく、作者得意の『アンチなろう系メタ路線』で、『異世界あるある』というか『それはないだろ、異世界転生⁉』というかの、『異世界転生』作品における、常識から外れた行為を『犯罪』として糾弾していったり、『物理法則』から外れた行為を量子論等に則り論破していくといった、いかにも物議をかもしそうなシリーズ内シリーズを考案していて、今回の『異世界裁判』は、そのテストケースでもあるのです」


メイ道「……また、各方面にケンカを売るようなマネを」


ちょい悪令嬢「ちなみに、わたくしが、『初代異世界警察警視総監』に任命される予定です」


真王子様「……ああ、確かに21話に、『自分のことは総監と呼べ』とか何とかいう、台詞があったな」


ジミー「それで、テストケースって、一体何をやるの?」


妹プリンセス「あくまでも穴埋めなんだから、せっかく本編のために用意していた大事なネタを、ポンと使うわけにもいかないのではありませんの?」




ちょい悪令嬢「はい、今回はテストケースであり初回ということもあって、極ありふれたテーマを論じ合いたいかと思います。──お題はズバリ、『ファンタジー異世界において、ネコミミ少女と普通の猫とは、両方存在していても構わないか?』です!」




かませ犬「……また、よりによって、ヤバゲなネタを」


ちょい悪令嬢「昔『平成ガ○ラ』シリーズの世界観設定について、『この世界にはガ○ラはいるが、普通のカメは存在しない』という、パンフレット等における説明書きを見て、『……そこまで神経質にならなくても』と思ったものですが、最近のWeb小説において、種族としてのネコミミキャラがいわゆる『獣人』として当たり前に存在しているというのに、作品によっては加えて普通の猫も存在しているのを目の当たりにしているうちに、わたくし自身も非常に違和感を覚えるようになったのです」


メイ道「え、でも、それってそれこそ、それぞれの作者さんの勝手では?」


ちょい悪令嬢「わたくしも最初はそう思ったのですが、中にはライオンとか虎とかいったモンスターではない普通の動物に、『一族全体』で変身して、何とサバンナでライオン等として暮らしていたりする作品があったのですよ」


真王子様「ああ、例の今やファンタジー界の巨匠が、ラノベ作家時代に書いたやつか」


ちょい悪令嬢「しかも何と、ライオンの姿のままのままで愛の行為をして、子供を育てたりもするのですよ?」


ジミー「それでいてあの作品って、彼ら『変身ライオン』以外に『普通のライオン』が存在することを、けして否定していなかったしね」


ちょい悪令嬢「『変身種族』と『普通のライオン』等とで、繁殖期に相手の種族を間違えて、そのうち『ハーフ』ばかりになったりしないのでしょうかねえ」


妹プリンセス「と申しますか、そもそも『変身種族』自体が、人間とライオンとの『ハーフ』みたいなものなのでは?」


ちょい悪令嬢「そうでしょう、そうでしょう。となると、わざわざ『変身種族』と普通のライオンとの、二つの種族が両方存在する意味なんて無いとは思われません?」


かませ犬「た、確かに」


メイ道「でも、これはすでに私自身がWeb小説に毒されているからかも知れませんが、ネコミミ少女が存在している世界に、普通の猫がいても、別にそれほど違和感を覚えないのですが?」


真王子様「ああ、ボクもそう思うよ。むしろネコミミ少女が、雌の仔猫と戯れているシーンなんて、種族を超えた『ゆりゆり』っぽさが垣間見えて、大変よろしいからな♡」


ジミー「……貴女ときたら、もう」


妹プリンセス「わたくしも、ガ○ラのような巨大モンスターと普通のちっこいカメとを、同一視なんてとてもできませんので、両方同時に存在していても、別に構いませんけど?」




ちょい悪令嬢「皆さんのご意見も出揃ったようですので、『今回の判決』にまいります。①種族として普通の動物に変身できるキャラが存在するのなら、それに該当する動物は登場させないほうが好ましいが、ライオンといってもいかにも魔物モンスター的特殊なライオンに変身するのなら、普通のライオンも存在していても構わない。②ほぼ同じ理由で、基本的に同じ種類と言えなくもないが、片方が最初から超強大化している等の場合には、普通の動物のほうも存在していても構わない。③ネコミミ少女と普通の猫との共存は、それぞれの作品における世界観に基づいて、それぞれの作者様の裁量で決定する。──とまあ、こんな感じでございます」




かませ犬「……何か、いかにも玉虫色の『判決』だな」


ちょい悪令嬢「一応この作品の作者だって、無闇に敵を作りたくはないのでしょう」


メイ道「だったら、こんなコーナー自体を、やらなければいいのに」


ちょい悪令嬢「ほら、そこは『穴埋め』として、『止むに止まれぬ』って、感じでね♡」


真王子様「そもそもちゃんと、自作に対するスケジュール管理をやっておけば、いいだけの話ではないのか?」


ちょい悪令嬢「お説ごもっとも、返す言葉もありません」


ジミー「……こんなんで、本編のほうで開催予定の、『異世界警察』シリーズとやらは、本当に大丈夫なの?」


ちょい悪令嬢「ええ! そっちのほうは、ちゃんと時間をかけてプロットづくり等に励んでおりますので、絶対にご期待を裏切りませんよ!」


妹プリンセス「ほんとですかねえ……」




ちょい悪令嬢「──以上のように、『わたくし、悪役令嬢ですの!』の登場キャラたちの期待も高まる中、新企画『異世界警察』シリーズ、近日公開ですので、どなた様も、どうぞよろしくお願いいたします!」







かませ犬「……いや、俺たちは別に期待なんかしてはいないよ。何かそれこそ、また敵を作りそうな企画だし。読者の皆様もきっと、『怖い物見たさ』で待ち構えておられると思うぜ?」

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