第45話、わたくし、作者の体力がいよいよ限界を迎えつつあるようで心配ですの。

ちょい悪令嬢「……えー、毎度お馴染み量子魔導クォンタムマジックチャットルームからお送りいたしております、わたくしこと『ちょい悪令嬢』司会の『反省会』のコーナーですけど、本来は今回はちゃんと本編の新エピソードを投稿するつもりだったのですが、昨日調子に乗って一日に二話も投稿したために、作者が体調を崩してしまいまして、新作の作成作業が完全に滞り、それでお詫びの意味も含めまして、大変遅い時間となりましたが、このコーナーを急遽代わりに投稿させていただきます」


かませ犬「……まあ、前回の第44話記念の【JV44編】自体が、かなり手抜きっぽかったからな」


メイ道「その時点で、体力の限界だったのでしょう」


真王子様「『反省会』をするのはいいけど、議題テーマはちゃんとあるのかい?」


ジミー「まあ、ここ最近のいわゆる【聖レーン転生教団陰謀編】(仮称)に対する、補足説明なら、語る内容に困らないくらいには、数が揃っているんじゃない?」


妹プリンセス「特に、なぜに最後の最後になって、唐突に『ドラゴン親子感動物語』なんかになってしまったとか、ですわよね」


ちょい悪令嬢「……そうですねえ、それではまずは、『セブンリトルズ』の補足説明からまいりますか」


かませ犬「ああ、確かに。あいつらなんか思わせぶりに登場した割には、外見描写がおざなりだったのは言うに及ばず、肝心の『活躍シーン』なんてほとんどなかったからな」


メイ道「本来ならちゃんと、これから先の新規のエピソードにおいて詳しく描くべきでしょうが、特殊な立ち位置のキャラなので、下手するとこのまま登場する機会がなかったりしかねないし、ここは基本的な設定情報くらいは明らかにしておきましょうよ」


真王子様「外見は十四、五歳くらいの、全体的に色素が薄い美少年で、ぶっちゃけて言えば『カ○ル君』あたりを想像してもらえばOKなんだが、何と七人全員が兄弟でもないのに、あたかも『お○松さん』そのままに、そっくりそのままなんだ」


ジミー「それには理由があって、実は彼らはおとぎ話の『白雪姫』に登場した、そのもののズバリの『七人の小人』──すなわち、『ドワーフ』なのであって、普段は人間に擬態しているといった設定なわけ」


妹プリンセス「本編中においては、メツボシ帝国の戦車部隊を指揮していた等の、簡単な記述しかありませんでしたが、ドワーフならではに『物作り』にも長けていて、『ゲンダイニッポン』からもたらされた知識に基づいての、『近代兵器』づくりなんかも得意とするところです」


ちょい悪令嬢「次に、これぞ本作における最も重要な基本的設定の一つとして、今回本格的に登場してきた、聖レーン転生教団とその教皇聖下であられるアグネス=チャネラー=サングリア様の立ち位置についてですが、これまたぶっちゃけて言えば、かの『なろうの女神』様の代替キャラのようなものなのです」


かませ犬「……まあ、聖レーン転生教団は『なろうの女神』をご本尊にしているのだから、無理のない展開とは言えるけどな」


メイ道「この世界そのものにとっての──と言うか、Web小説全体における、ありとあらゆる『異世界転生』や『異世界転移』にとっての、文字通り神様的存在である『なろうの女神』様を、あまり頻繁に各イベントにおける『悪巧みキャラ』として登場させると安っぽくなるので、具体的な『実行犯』として、『なろうの女神』の使徒である『なろう教信者』やその元締めである教皇様を登場させたってわけですね?」


真王子様「もちろん教皇だって、この世界においては十分『神聖なる存在』だから、『格』についても問題ないし、むしろ人間側に『何が何でも転生第一主義者』を担ってもらえば、その狂信ぶりを更に効果的にアピールできるからな」


ジミー「しかも、『なろうの女神』は『なろうの女神』のほうで、より大きな陰謀を粛々と進めることができて、本編が更に盛り上がるしね」


妹プリンセス「アグネス教皇のほうも、いくら悪巧みをしようが、その結果失敗しようが、いまだ御年七、九歳ほどの幼女であられることだし、何だか憎めないところは、ナイス配役とも言い得ることでしょう」


ちょい悪令嬢「こういったストーリー自体やキャラクターの役割のワンパターン化防止については、前々回においても同様で、あの回のクライマックスで『ハイブリッドドラゴン』たちを集合的無意識から遮断して、『転生状態』から解き放つのは、これまでなら『内なる神インナー・ライター』の力を有するメイ道さんの役割のはずだったのですが、それだとあまりにワンパターンなので、今回は急遽あのような『動物感動物語』のようなエピソードとなってしまったわけなのです」


かませ犬「確かに、作品世界の中に存在している『作者』の力を使えば、どんな大ピンチだって必ず解決できてから、むしろ滅多に使うわけにはいかないよな」


メイ道「……まあ、実のところはいろいろ『縛り』があって、そんなに万能ってわけじゃないんですけどね」


真王子様「『世界を意のままに改変できる』と言っても、物理的な改変はまったくできず、いいとこ精神的な改変だけだからな」


ジミー「しかし以前も述べたけど、精神的な改変能力だからこそ、特に転生教団に対しては、絶対的威力を誇ることになるから、あまり多用するのは望ましくないわよね」


妹プリンセス「それで母親の愛の力こそが、『転生者』による束縛から子ドラゴンたちを解き放つことになるといった、かなりクサイ話になったわけですわね?」


妹プリンセス以外の全員「「「クサイとか、言うな!」」」


ちょい悪令嬢「……こほん(気を取り直して)、それでその結果正気に戻った子ドラゴンたちが、大挙して聖レーン転生教団の本拠地に押し寄せてきて、炎のブレスの雨あられをお見舞いしたことについては、この手の『解放された式神の己の術者への復讐』においては、ありがちのパターンとなっております」


かませ犬「こういったファンタジー的世界における『テイム』とかって、結局はモンスターなんかを本人の意思を無視して、無理やり従属化させているわけであって、その束縛が解かれて自由になった暁には、術者に対して仕返しに行くってえのは、非常に納得いくよな」


メイ道「何せ『転生体』に憑依されていた時にも、ドラゴン本来の意思もあったわけですものね」


真王子様「というか、このコーナー等で何度も述べているように、たとえ『転生状態』にあっても、それは単なる『妄想』のようなものに過ぎず、『ハイブリッドドラゴン』などといった、いかにもな呼び名を与えられようが、『生粋の異世界の存在モンスター』であることには変わりないのだからな」


ジミー「だからこそ母親ドラゴンたちは、いくら子ドラゴンたちから攻撃を受けようとじっと我慢し続けて、が自ら目覚めることを待ち続けたんだよね」


妹プリンセス「それってまさに、第25話において、メツボシ帝国軍の『転生者』に襲われた際に、ベンジャミン公国の女性がおっしゃっていた、『確かに私は、ただの無知な村人に過ぎませんが、これだけはわかります! たとえこの世界が、あなたたち「転生者」の言う、「げーむ」であろうが「うぇぶしょうせつ」であろうが、私たちはここでこうして、ちゃんと生きているの! 本物の人間なの!』こそに、つきることでしょう」


ちょい悪令嬢「そうですわよね、これまでのほとんどのWeb小説における、『異世界転生者側の理論』に則れば、異世界人なんて単なるNPCに過ぎないでしょうし、わたくしのような『悪役令嬢』を始め、地方貴族の末息子や下級役人の娘や蜘蛛やスライムなんかは皆、『ゲンダイニッポン人』がこの世界に転生するための『器』でしかないのでしょうが、この世界で生きているわたくし自身にとっては、この世界は間違いなく『現実世界』なのであり、わたくしたちも『現実の存在』なのでございます。──そう。つまりこの作品は何よりも、数多のWeb小説における御都合主義のためにないがしろにされてきた、『異世界人側の利益』を護り続けていくことこそを、モットーとしておりますの」


かませ犬「うんうん、まさしくその通り!」


メイ道「──という感じで、話もまとまったことですし」


真王子様「今回の穴埋め的な」


ジミー「突発的『反省会』コーナーは」


妹プリンセス「この辺にしとうございます♡」


全員「「「──それでは、読者の皆様におかれましては、次回からの本編のほうも、どうぞよろしくお願いいたします!!!」」」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る