第4話 マンション
とりあえず、日曜日に
あなたは誘っていないとは、さすがに佳も言えず、4人は一緒に佳の部屋に入った。陽は佳の部屋に置かれているモトムを興味深そうに眺めている。テーブルについて、しばらくすると佳自慢のカフェラテが出てきた。
陽は一口飲んで
「美味しい。こんな美味しいカフェラテ飲んだことないわ。これならお店を出せるわよ。」
佳のカフェラテを褒めちぎった。佳はまんざらでもないような顔をしている。
陽はカフェラテを飲み終えると、さっと立ち上がった。
「ごちそうさまでした。じゃ美生さん、日曜日はよろしく。よかったら、私の部屋にも遊びに来てね、503号室よ。」
陽はさっさと帰ってしまった。
佳は、やっかいな隣人ができたという顔をしている。
有希は、その様子を見てくすくすと笑っていた。
次の日から、美生は大学で陽を見かけると、陽の様子を意識して見るようになった。あれだけ美人なら、取りまきが何人かいてもおかしくないと思うのだが、陽はいつも1人だった。しばらくして、美生はなんとなくわかった。美人過ぎて近寄りがたいし、一緒にいると普通の容姿の女性だと引き立て役にすらなれないどころか侍女のように見えてしまう。
陽は美しすぎた。
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