第33話

ヤバいどうしよう

どうしたらいい?知られた?

くそ!なんで!

なんとか男の手を掴んだ

「おい!離せ殺人鬼!!」

「カメラをよこせ!」

男を抱き抱え非常階段の踊り場の手すりに持ち上げた

男は今にも落ちそうだ

「やめてくれぇ死んじまう!助けてくれ」

「カメラを!よこせ」

「わかったよ!ほら!だから離せ」

カメラからSDカードを抜き取り粉々にした

カメラも地面に叩き付けて壊した

「てめぇやってくれたな警察呼んで全部話してやるからな」

俺は持ってた包丁で男を刺した

「いでー!!!」

何度も何度も男から反応が無くなるまで刺した



「秀くん!もう、いいからもう」

下の方を見るとたくさんの人が見ている


このとき見えた空の闇は俺とひかりの世界を覆い尽くそうとしていた






俺はひかりを人質にした



「秀くんダメだよ逃げ切れないよ」

「ひかり、よく聞いてお別れだ

ラッキーなことに俺とひかりの関係を知ってるのはもう俺たちだけだ

たまたまひかりは巻き込まれた、それだけいいね」

ひかりは俺の目をじっと見て

「聞いて赤ちゃんがいるの」

「え?」

「秀くんの子だよだから、お願いお別れだなんて言わないで」

「そうだったんだありがとう

ありがとうひかり俺すごいうれしい


でもその子を殺人犯の子供にするわけにはいかないよ」



俺は首から下げていたしおりに渡すはずだった

指輪を外してひかりの薬指にはめた

「ひかり愛してる

やっと渡せた

今度はこの子との物語を作っていくんだよ

俺は手助けは出来ないけど

もうひかりは強いから大丈夫

俺からの最後のお願い

最優秀主演女優賞をみせてほしい」



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